岩井不巡 スポーツコラム
スタジアムで会いましょう

  チャンスをものにする方法 いけ木島良輔選手
 
 かなめになる選手が怪我、代表チームに選出でチームをぬける。
 出場機会の少ないものにとっては大いなるチャンスになる。
 が、このチャンスをまえにして、気迫のなさ、貪欲さの欠如といった準備不足が気になる。
 せっかくのチャンス到来。
 だのに、可もなく不可もなくといったように、そつなく終えることに満足してやいまいか。
 
 きみの得意はなんだ。
 ドリブル。
 そうか、で、チャンスにドリブルを披露できたのか。
 できなかった、守るだけで精一杯だった。
 嘘をいえ、挑戦しようとしなかっただけじゃないか。
 ダメの理由は不要なのだ。
 いかなかったという事実だけが残る。
 
 グランドには銭がおちている。
 それはいまも変らない。
 出場しなければ、年俸はあがりっこない。
 
 さぁ、チャンスだ。
 ドリブルが得意なら、そのドリブルで、何遍も何遍も果敢にアタック。
 だれだ、あの選手は?
 観客はそこではじめてメンバー表に載っているきみの背番号と名前をしる。
 観客がきみの名前をしらないのは、きみが観客に名前をおぼえてもらう努力を怠っている。
 それだけだ。
 
 チャンスとは、きみの得意技をアピールするまたとないお披露目の場なのである。
 こころしていくべし。
 チャンスは何遍もくるもんか。
 チャンスは2度こない。
 ラストチャンス。
 いつだってそのつもり。
 
 これでもかこれでもか、とくりかえせ。
 たとえ失敗したとしても、また何遍も何遍も繰返す。
 ガッツのある選手、なかなかいないぜ。
 それだって、相当なインパクトをもつ。
 
 ヘッドコーチはそれをみて、嫌ならばはずすだろうし、行くな、と指示がくる。
 それまではきみをつかさどるのはきみ自身である。
 
 だから著者は大分トリニータのゼッケン33、木島良輔選手が好きなのである。(6.15.05)





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