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ヒデ中田英寿選手いじょうの経験をもつニッポン人はいない
埼玉での対北朝鮮戦の大黒将志選手のゴール、おなじく埼玉での対バーレーンのオウンゴールがきめてになった。
2006年ワールドカップアジア地区最終予選をふりかえっての感想である。
次回からはオーストラリアがこれに加わる。
おなじグループであいまみえるとなれば手に汗にぎるのは今回の比ではない。
手ごたえのあるチームと競争してこそ自力もつく。
歓迎すべきことである。
中田英寿選手が記者会見でいったことはまっとう。
なにも眉をひそめることはない。
ただ、ものごとを俯瞰できる選手はまたしてもかれひとりであった。
コンフェデレーションズカップ、東アジア選手権と試合はつづく。
モチベーションは高い。
選手のパフォーマンスは最高潮になる。
問題はその後、である。
キリンカップでペルー、アラブ首長国連邦に連敗してはじめて危機感をもったチーム。
その時間のかかりようが問題。
連敗しなければどうなっていたか。
代表チームは解散。
すべてを水に流す。
するとすべてのたくわえは、またゼロへ戻ってしまう。
そしていちからやり直す。
あまたの敗戦を経験し、また徐々に危機感が高まってゆく。
ニッポンにとって危機感は集中力と同義であって、それが高まらなければ集中力もあがらない。
そういう性向をもつ。
危機に直面しなければ集中力をもてない。
ゆえに後手を踏む。
来年は予備の大会があるわけでもない。
すると中田英寿選手が何度も何度も、口酸っぱくいいつづけなければならぬのであろうか。
そんなばかな。
かれとてもキャリアの折り返し点にいる。
ひとのことなどかまってはいられない。
だから、
ひとりひとりがいまいじょうの能力を高めなければ世界とたたかえないよ、と
世界と渡合うかれはいい、
このままでは本大会の予選3試合だけで終っちゃうよ、と教えてくれている。
ことフットボールサッカーに関して、ヒデ中田英寿選手いじょうの経験をもつ
ニッポン人はほかにいない。
その、かれが嘘をいうだろうか。(6.10.05)
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