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どちらがプロ?インタビューにみるプロとアマ
フィギュアスケート・シングルのオリンピック代表選手がきまった。
村主章枝さん、荒川静香さん、安藤美姫さん、高橋大輔さん。
記者会見の場にあらわれた4選手の表情はきびしい連戦をたたかいおえた安堵と達成感で満ちていた。
どの顔も普段の青年のものに戻っていた。
かれらの言動は微動だもしない強さをもっている。
口調は20代のものではある。
が、放たれる言葉はしたたかなプロフェッショナルそのものであった。
世界とわたりあうものだけが示しうる威厳、それをささえる矜持。
たしかにかれらはハートでたたかっている。
そう感じたのは著者だけではあるまい。
そのとき、
Jリーグ・アウォーズで、ベストイレブンに選ばれし選手たちのインタビューをおもいだしていた。
テレビに映るフィギュアスケート代表選手にくらべ、Jリーガーで一番と称えられたかれらの受答えの、なんと幼稚で、なんと拙いことか!
世界とわたりあうことのすくなさゆえか、想像力のなさなのか、世界に目が向いていないばかりか、世界を意識できていない。
そのギャップが如実に顕れた。
ひとまえにでることの恥ずかしさ。
それはわかる。
スポットライトのまぶしさにあたまのなかが真っ白になる。
それもわかる。
だが、きみたちはちびっこではない。
れっきとしたプロフェッショナル。
ちびっこの手本となるべき立場にいる。
受け答えの練習をしていない。
受賞したさいの文言を想定していない。
きみたちはアカデミー賞の授賞式に学ぶべきである。
よそゆきにはよそゆきの顔、言葉がある。
それをドレスコードという。
きみたちはドレスコードを服装のみにあてはめて解しているのだろう。
その意味するところをまったく理解していない。
無理もない。
海外での経験がないのだから。
受賞する、そのイメージをもって挑むべきである。
ノミネートだけで満足。
それをして名将イヴィツァ・オシムは、中位に満足する傾向は危険である、と苦言を呈したのではなかったのか。
ましな文言をはいたのは佐藤寿人選手、ただひとりとはなさけない。
インタビューを見聞きしたちびっこに、たとえば、
「Jリーグ・ベストイレブンへのインタビューとフィギュアスケートの選手諸君のインタビューをみてどっちがプロだとおもうか。」
問うてみるといい。
「おねえちゃんたち。」
ちびっこはプロの意味はわからなくても、どちらがおとなかを見極める力はもっている。
プロとはつまりおとなのことをいうのではなかったのか。(12.28.05)
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