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フットボールは単純だ、むずかしくしているのはわれわれだ
あんなところでシュートをうってくるとは。
日本人の多くはすぐそう考える。
シュートはゴールが見えたら即、ゴールめがけて入れるものである。
なにもアクロバットで狙っているわけではない。
シュートを打つ最短の方法がたまたまそう見えるだけで、結果的にアクロバチックになっただけである。
イタリアではそういうことなのだ。
ジラルディーノのシュートを見て、イタリアの人たちはなんというか。
かれらはそれをアクロバットとはいわず、ファンタジスタというのである。
日本とイタリアのこの差は、かいつまんでいえばこうなる。
練習に挑むさいの選手の意識がちがう。
練習の中味が違う。
教えるものの意識が違う
教え方が違う。
かれらが参考にするマニュアルが違う。
一見すると大きな差にちがいない。
が、それはみなもとの、みなもととなるべきところに生じる、わずかなくるいが年月を隔ててのち、大きな差となってあらわれる。
問うべきところはそこしかない。
フットボールは単純である。
むずかしくしているのはわれわれだ。
これ以上の名言はない。(8.16.04)
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