岩井不巡 スポーツコラム
スタジアムで会いましょう

  なぜ平山相太くんはプロの道をえらばないのか

 なぜ平山相太くんはプロフェッショナルの道を選ばないのか。

 理由はご本人、関係者はしっている、のかもしれない。
 わたしがしるのは、かれ平山相太くんが筑波大学でサッカーをつづけているという事実のみである。

 こういった例が多くなることが、あるいはなんらかの方面にとってはよいことを意味するのかもしれない。
 が、Jリーグ、その他のプロフェッショナルのスカウトには、このつきつけられた問題を深刻にうけとめなければならない。
 わかっているのだろうか。
 いずれにしても平山相太くんは卒業後にどこかのプロリーグに入団するのかもしれない。

 ただ、18、19歳のいまこのときにこそ一流の環境で訓練せずして、もったいないことこのうえないとはおもわないのだろうか。
 それともわが国には一流の環境は存在しないからなのだろうか。
 プロよりもアマチュアがましとは!

 大學はプロフェッショナル引退後では遅い、という認識なのだろう。
 O.B.が学校はでておいたほうがいい、とか、引退後の人生は長いぞ、とか。
 かれを脅しこそすれ、いまのうちにチャレンジしてみるべきだという意見は説得力を欠いたのか。
 はたしてわが国のリーグとはそんなものだということなのだろうか。

 サッカーの選手生命は長いのか、短いのか。それは即断できない。
 年数が単に少ないから、それをして短いといいきれるものではないとおもうからである。
 逆に、その間の集中度こそ問われるべきである。
 それはすさまじいもので、人の何倍、何十倍もの燃焼力を求められる。

 選手生命とは書店の5階で売り出されているカレンダーではない。

 とまれ、引退後の選択肢が少ないことははっきりしている。
 そこへの想像力がご本人をはじめ、スカウト、O.B.、指導者にいたるまで完全に欠落している。(6.30.04)





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