岩井不巡 スポーツコラム
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  一塁へのヘッドスライディングが差をわける

 調子があがらないせいもあるだろう。

 ニューヨーク・ヤンキースのアレックス・ロドリゲス選手が前日のセーフティバント、この日も内野ゴロの間、1塁にヘッドスライディング。
 4/22日、対シカゴ・ホワイトソックス戦、8回表のことである。

 なんとかしよう、なんとかしなければならない。
 この意識がかれをして、一見稚拙ともいうべき1塁へのヘッドスライディングを敢行させた。
 ぎりぎりのセーフであった。

 最終回、ワンアウト、走者1塁。打者は松井秀喜選手。
 かれは鋭い打球でライト前ヒット。
 1塁ランナーは2塁をけって3塁へ。
 チャンスを広げた。

 ランナーは1、3塁。
 試合は3対4。
 ニューヨークが1点のビハインド。

 つづくはピンチヒッター、トラビス・リー選手。
 しかし、かれはあっさりとショートゴロを打って併殺。
 試合はおわった。

 もし、ここでトラビス・リー選手が1塁にヘッドスライディングしたとしよう。
 ジャッジは変らないかもしれない。
 が、周囲のかれを見る目は、そのプレー以降あきらかに変っていたにちがいない。
 かれは、そのチャンスを意識せぬまま、おのずから1流選手になる絶好機を逃してしまったのである。

 アレックス・ロッド選手がヘッドスライディングした状況とトラビス・リー選手のヘッドスライディングすべき状況といったって、そんなことは大したことではない、とおおもいになるか。
 それはちがう。
 なぜならばこの違いこそが、1流と1流半を分けるからである。(4.25.04)





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