岩井不巡 スポーツコラム
スタジアムで会いましょう

  これからが勝負

 苦境?
 ばかをいうな。
 ピンチ?
 なにをいうのか。

 動ける選手が11人をわったならば、そうかもしれない。
 だが、実情は、ディフェンダーがけがをした。
 ほかのディフェンダーが一試合の出場停止、という、たかだかそれだけのこと。
 いったい不安を押し売りして、どうしようというのか。

 緊急事態、と新聞は書く。
 なにをして緊急事態というのだろうか。

 ヤバい日本、という。
 どこがヤバいのか。
 誤算だと、なにをいう。
 動いたのはいったいどこのどいつだ。

 すべては空言。
 すべてはため息のレベル以下の戯言である。
 それが新聞の一面をおおう。
 勝手にそうおもってるものたちが、勝手に、無責任に書き散らしているにすぎない。
 まったく無節操、まったくの無責任。

 マスコミは無視するか、応援するか、のいずれかのはずなのに、いまやマスコミはチームの敵以外のなにものでもない。

 勝負はこれから始まるのだ、と、なぜ書かない、なぜ書けないのか。
 
 すべてはいまさらはじまったことではない。
 すべては想像の範囲でしかない。

 いままで培ってきたものはまちがっていたのか。
 そんなことはない。
 けっしてない。

 案ずるな。
 アジア最強の韓国を完封したのは、どこのチームだ。
 少なくともアジアナンバーワンとはいかなくとも、アジアではナンバーツーの資格はある。

 自信を持て。
 動ずるな。
 いっさいのマスコミを遮断せよ。

 基本に戻れ。
 代表にえらばれたときの喜びをおもいおこせ。
 フットボールはこんなにも楽しいものだと、きみたちに続く子供たちに身をもって教えることを義務とせよ。

 いま重要なのは、冷静にふるまうことである。
 なるようにしかならないのだし。

 ただ、平山相太くんに、
「30分あげよう。2点いれてこい。」
 という単純で明快な指示をだし、
 大久保嘉人選手に、
「はじめからいくぞ。ハットトリックやってこい。」
 という、おなじように単純で明快な指示くらいはだせるのではあるまいか。(3.15.04)





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