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悪い癖
ワールドカップ・ドイツ大会、アジア最終予選の組分けがもうすぐ決まる。
イラン、ヨルダンともに強豪だ。
U.A.E.を抜いた北朝鮮は侮れない。
ウズベキスタンはオリンピック4位のイラクを破った。
サウジアラビアは強い、等。
しばらくすれば、わが代表チームを不安に陥れるような言動であふれるに違いない。
とはいえ、不安になるのは、それらの文章を読んだり、見たりするものに限られる。
が、よろしくないのは、こうした雰囲気が風にのり、空気をつくり、やがて不安の押売りが始まることである。
梅雨の湿気同様、まとわりついて始末が悪い。
それらの論調はどれも、そのとおり、見たまま、聞いたままの繰返しにすぎない。
悪い癖である。
ところが、ペレやベッケンバウワー、プラティニがわが代表チームを、
「アジアチャンピオンである、ヤーパン、ジャポネが最有力だろう。」
というと歓喜する。
かれらはアジアカップチャンピオンである代表チームの名をあげているにすぎない。
同じことを同胞がいうと、
「もう過去のことさ」
などと、そっけない。
これは、自己評価ができないからなのか、そもそも自己評価したくないのか、さては自己評価が苦手なのか、ほんとうは自己評価したことがないのか、じつは自己評価の方法がわからないのか、あるいは自己という考えが未熟なままだからなのか、ただ自己という言葉があるだけで実体などはじめからないからなのか。
自信がないからであろうとおもう。
自信をもてないからであろうともおもう。
どうしたら自信がもてるか、わからないままだからなのだろう。
それとも自信に似た、いびつな心根のせいで、へそが曲がっているだけなのか。
著者にもその理由はわからない。
が、悪い癖ならば矯正はできるはずである。
意志しだいであろう。(10.25.04)
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