岩井不巡 スポーツコラム
スタジアムで会いましょう

  チャレンジャー、カズ、松井稼頭央

 カズ。
 松井稼頭央。

 かれが成功するかどうかはわからない。
 ただ、苦戦はするだろう。

 守備の人なのか、どうか。
 そこが試される。
 メジャーでは日本で評価対象になりにくいところで試される。
 それもあからさまに。

 わが邦の報道ですらそうじゃないか。
 なにかと攻撃ばかりが取りざたされる。
 イチロー選手ですら、何本ヒットを打ったかが主調になる。

 そうじゃないんだ。
 ゴジラ松井秀喜選手は、かれの守備がジョー・トーレにグッドインプレッションをあたえたのである。
 新庄選手の評価とて、かれの守備がランクAで、イチロー選手をもしのいでいたのである。
 まずディフェンスから、というのがボールゲームの肝心要なのである。

 コンスタントに出場しようとはおもわないほうがいい。
 まずは1試合。
 目先の1試合。
 どうすれば出塁できるか。
 高校生になったばかりか、西武に入りたてのとき以来かもしれない。
 レギュラーを目指すときの、貪欲。
 その心境でチャレンジすべきである。

 絶好調ですっ。
 元ジャイアンツ中畑清さんの現役時代のことである。
 ぼくはその言動を笑わない。
 きわめてプロフェッショナルな行為であったと大いに評価する。
 その精神こそ、いまの松井稼頭央に必要であると確信する。
 つまりはチャレンジャーの心意気である。

 チャレンジャーとは無慾をいうのではない。
 チャレンジャーとは、目先の結果にとらわれることをいう。(1.20.04)





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