岩井不巡 スポーツコラム
スタジアムで会いましょう

  いまこそ創造力を、負けるなベガルタ仙台

 いまこそ、想像力を。

 J2に降格したときのことを想像してみるがいい。

 新しい仕事先を見つけるのは容易じゃぁないぞ。
 フットボールを教える資格をとるのだって、簡単には取得できない。
 車をうりにださなくちゃぁいけなくなるかもしれないし・・・。

 まだ、Jリーグにいればこそ、いまだから、間にあうんじゃぁないか。
 いまだから、Jリーグにいればこそ、なんでもできるはずなんじゃぁないか。
 すったもんだ、ぎくしゃくしている場合ではない。

 ベガルタ仙台は監督を替えた。
 遅い。
 でもベルデニックを選んだこと、その判断は正しい。
 まだ狂ってはいない。

 たしかに清水秀彦前監督のなさったことは果てしなく大きい。
 しかし、この更迭は遅かった。
 その所為で今がある。

 迷ってきた分だけに相当する、この惨状である。

 しかし、それとこれとは話す場所が違う。
 まず、フロントはその点を反省し、なぜ判断が遅れたのか、回答をだしあって、チームの経験とするべきである。
 そこをないがしろにしてはいけない。
 単純なことのように見えて、根は深いからである。
 それが見えた時点で、すぐ補強点をさぐる。

 弱いところではなく、得意にみがきをかけるべきである。
 それのほうが速い。

 迷っていてはならないのである。
 こんなことは半日でできる作業である。

 基本をあやまたないこと。
 話し合うよりほかに、われわれは理解しあう方法を持ち合わせていないのだ、という再認識。
 気に入らないこと、こうしてほしいこと、すべてをさらけだしていくよりほかに術はない。

 まとまりがないのなら、まとまれるチャンスをもっていることになる。
 うまくいかないのは、人のせいにする癖が、身についてしまったからであって、それならば、答えは簡単だ。
 あんたが、おまえが、おれが、おぬしが、自分が変ればいい。
 すべての責任はおれたちベガルタ仙台のJリーガーにある。
 この覚悟なのだ。

 いまこそ、テルのために、寿人のために、ワンフォーオール。
 それが、ひいてはファンのためになる。

 負けるな仙台。
 負けるなニッポン。(9.29.03)




目次へ
fujun_sports