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いでよ、第2の高橋尚子
世界陸上、女子マラソンを見た。
野口みずき選手が銀メダル、千葉真子選手が銅メダルをとった。
が、歯がゆい。
選手選考に携わった関係者にとって、この結果はセカンドベスト以上というところであろう。
たぶん視聴者も満足したにちがいない。
それ以上に高橋尚子選手はこのレースを見て、確信をえたのではないか。
相手はヌデレバ選手とラドクリフ選手しかいない、と。
まず、国内には敵はいない。
レースをつくるのが下手。
とにかく下手である。
レースをつくれないから、相手につくられる。
相手につくられては振り回される。
「ついていけなかった。」というのはその証でしかない。
攻める、もしくはレースをつくるほうが、守るほうよりもアドヴァンテージがあることに気づかない。
だれも知らないから教えられない、教えない。
なんのことはない、今回のレースはヌデレバ選手のおもうつぼ。
かのじょのおもいどおりにつくられてしまったのである。
30キロまで遊んだがために30キロ以降、ヌデレバ選手に遊ばれたのだ。
勝負は35キロから始まるというが、そうではない。
もう一度いう。
勝負は35キロからはじまるのではないのだ。
それは無反省な思い込みにすぎない。
負けかたを見れば判然とするはずなのに。
だいいち、いっつもおなじ負けかたじゃないか。
高橋尚子選手の勝ちかたを研究せず、ただ高橋尚子選手の能力で片付けてしまっていることに気づかない。
勝負は30キロでも、25キロでもかまわないのである。
もし、あなたに練習量に裏打ちされた自信と時計、なにものにも動じない力があれば、最初から、ずうっとトップを走ればいい。
このとき、あなたがレースをつくっているのである。
現況では、それができる選手は、やはり高橋尚子をおいてほかにいない。(9.1.03)
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