岩井不巡 スポーツコラム
スタジアムで会いましょう

  シュートをうたないフォワードはこわくない

「シュートうたないんだもの。これじゃぁ勝てるはず、ないわ。」

 釜本邦茂さんがガンバ大阪のヘッドコーチをしていらっしゃったころ、よくおっしゃった。

 はたして、そのころとワールドカップを終え一年たったいまと、変ったか。

 攻撃は、攻撃状態にある、それだけで優位にある。
 たとえ、敵守備陣が6人、7人と守りを構えようが、攻撃者2人いれば、得点はできる。
 ゴールに向かっているのと、ゴールを背にするのとではどちらがアドヴァンテージを握っているか自明である。

 シュートをうたないフォワードはこわくない。

 ディフェンダーはそんなフォワードを歓迎する。
「おお、デフェンシブ・フォワードか。」
とほくそえみながら。

 シュートはシュートをうつ、その意志がなければうてないものである。

 ゴールの枠が見えたら、即、冷静にシュートを、その枠の内に収めなければならない。

 ゴールにパスをする、という適切なたとえもある。

 シュート10本うってこい。
 センタリング8本あげてこい。
 簡単な指令でいい。
 それを破れば、罰金。これでよい。
 罰金はどこかに寄付すればいいのだし。
 選手も約束したのなら励行するまでである。
 そういう遊びがあっていい。

 シュートをうつためにどうすればよいか、の答えをだすためだもの。
 どのアイディアもみくびらず、検証しなくてはならない。(6.13.03)




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