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すべては、喰らうからはじまる
なぜ、人は太るか。
消費以上に栄養を摂るからである。
遺伝子による、体質による、とかいうが、なんのことはない。
食べ過ぎるからにほかならない。
朝飯をぬくのが悪い。
いや、偏食がわるい。
などと、わかったようなことをいうが、そのじつはだれもわかっていない。
権威のほうでも、確信をえていないがために、断定もできず、すぐ民間療法では、といういいかたで巷を馬鹿にし、逃げる。
なぁに、食べることが悪いのである。
だが、食べないことにはわれわれはやっていけない。
それだけのことであるのに、だれも省みない。
成長期に摂取すべき子供らが、自分の意志で摂取を拒む。
これとて源はおなじである。
食べることがあまりにあたりまえすぎる。
だから、たべることについては、どうでもいいのである。
グルメとかいうが、満腹になれば、食欲はおさまり、味覚とて鈍ってくるものだ。
ただ、飢餓については別の論考を必要とするだろう。
安全なたべもの、というが、その安全とは何に対して安全なのか。
農薬を使わない野菜だから安全なのか。
土壌というものは、一度農薬に手をそめたなら、その時点で汚染されてしまうほど微妙な、しかも繊細なものなのである。
数値が低いからといって安心するのは自己欺瞞にすぎない。
たとえ農場で農薬を減らしても、それを船で大量に運ばなければならないのなら、移動の際に涌く、虫をたいじしなければなるまい。
或る新聞では、大手ハンバーガーチェーンのバンズを調査した結果、その影響があるという報告も実際問題として提示されている。
知らなかったではすまされないのではないか。
マスコミはそれを知っているのだろうか。
広告掲載に影響がでるために、自主規制している、という人もいる。
それとて、自立した消費者団体をつくれない、弱さがあるにすぎない。
だぁれも、なぁんにも考えていないのだろう。
ふりかえって、著者はどうか。
大手ハンバーガーチェーンのハンバーガーはおいしい。
いぜんよりも食べる機会がへった程度である。
それと、成長期にある子供にはあまり勧めないことぐらいか。
毛沢東は、長寿の秘訣を、好きなたばこを吸っているから、といった。
笑ってはいけない。
そうかもしれないのだから。(5.9.03)
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