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海外で、どう自己主張するか
迎賓館を見に行かないか、と誘われた。
が、鄭重に断った。
欧米の政府首脳が訪日し、その際迎賓館に泊まる。
迎賓館は欧米の建築を模倣したものである。
模倣した建築物に、本物を知っている人々を招いて恥ずかしいとはおもわない。
我が邦にも貴国とおなじような建築物があります。
あなたがたと肩をならべているでしょ。
そうおもうでしょ。
どうです。
すごいでしょ。
見事でしょ。
さぁさぁそこでおくつろぎくださいということなのだろう。
それよりも、金閣寺に招き、そこで布団で寝てもらうがよっぽど洒落ている。
冬ならばさぞ寒いだろう。
が、いにしえより日本人はこのようにして寒さと格闘してきたのである。
といって、湯たんぽのひとつでも出せばいい。
賓客はこぞって満面笑みをたたえ、われわれも寒さにはこのような工夫をしています。
ざっくばらんな話もできようというものである。
スマートさとはこういうことをいう。
見かけが洋風だからといってそれをまねたり、媚びることはない。
所詮洋風であって本物ではないのだから。
それならば本物をみせてあげればいいだけのことじゃないか。
中村俊輔、柳沢敦両氏に申し上げたいことは、たとえ上物のスーツを上手にきこなしたって、フィリッポインザーギやネスタには勝てやしないし、だれも興味をもってくれやしないよ、ということに気づいてほしいのである。
公式非公式かまわず、ひとまえにでるときは、羽織袴でも着ていくがいい。
黙って扇子を揺らせていれば、むこうから話をしにやってくる。
かれらはそういう君たちが気になって気になってしょうがなくなる。
そういう演出を、言葉であらわせないのなら他の手段をもってしても、考えるべきだということをお伝えしたい。(11.20.03)
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