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東京国際マラソンで選考基準はクリアした
高橋尚子さん
高橋尚子さんが負けた。
準備は万全であった。
体調もベスト。
2時間22分を切れる。
それもスムースに。
いける。
小出監督とともに確信をえた。
そのとき高橋尚子さんは女神様をおきざりにしてしまったのだね。
予定通り、にGOサインをだすのは、小出監督の仕事でも、高橋尚子さん自身の実力でもない。
だれでもない。
予定通り、を口にできるのは、勝利の女神をおいてほかにはいなかったのである。
気温25度。バンコクの経験からしてもこれなら大丈夫。
時計だって練習では何回も記録をクリアしている。
練習に裏づけされた確信であった。
それは驕りではない。
決して驕ってなぞはいなかった。
当然の帰結としての優勝。
そして時計となるはずであった。
ここでもし他の有力候補者が走っていたとしよう。
結果的であるにせよ27分台は平凡な記録だという。
高橋尚子さんは自分でレースを組み立てられる唯一のアスリートである。
ということは、潰れるかもしれない可能性はつねにある。
それゆえに高橋さんは高橋さん。
わたしはわたし、という考え方を持ち、しかも自分の能力を知悉し、そしてまたその才能を冷静に分析し、応援できるコーチを持っている有力候補選手が出場していたならば、状況はかわったものになっていたかもしれない。
時計のかかった今回の東京国際女子マラソンは、気温が味方し、風向きまでも味方してくれたことになる。
そんな選手に勝利の女神は微笑むのである。
高橋尚子さんを敬遠したがために、みすみすチャンスを逃してしまったのである。
ライバルであるはずのきみたちはレースいぜんに負けていたことをこの際、肝に銘ずるべきである。
残る大阪、名古屋と、高橋尚子さんが出場するかもしれないという余計なプレッシャーまで抱え込む破目に陥ったのである。
やはり。
Never Say Never 絶対にない、とは絶対にないのである。
だが、スジとして、すみやかに、高橋尚子さんをオリンピック代表に内定するべきである。
なにをぐだぐだいっているのだろう。
高橋尚子さんは、きっちりと選考基準をクリアしているのにもかかわらず!(11.18.03)
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