|
|
マナー違反、ルール違反
マナー違反。
ルール違反。
最近とみに耳にする。
マナーが薄れているからだろうことは見当がつく。
ルールが無視されているからなのだろうことも、おおよその察しはつく。
しかし、マナーとはなんだ。
ルールとは。
ともに外国語のままなのは、単なる偶然なのだろうか。
たとえば携帯電話のマナーという。
いったいだれがつくったのだろう。
聞いてないよ、という言葉が流行ったが、まさしく聞いてないうちに、あれやこれや、とつくられる。
心臓ペースメーカーに及ぼす影響、というが、どの程度のひとがペースメーカーをし、どのような影響がでるのか、実際どのようなことがあったのか。
だれもしらない。
少数だから我慢せよ、といっているのではなく、実態をしりたい。
考え直してもらいたい。
想像してほしい。
電車に乗っている。
携帯電話がブルブルと胸ポケットで震えている。
すみやかに携帯電話を取出し、状況を説明する。
今電車です。
次の駅に着いたらこちらからおりかえし連絡します。
ピッ。
これならば、問題はないとおもう。
だが実際はまわりの乗客に注目され、ある場合は注意をうけもしよう。
マナーという言葉の実体を整理しないまま、なんでもかんでも禁止してそれで不満はないのだろうか。
なぜ、禁止ばかりで、状況による留保はないのだろう。
それほどに人を信用できないのだろうか。
わたしはちびっこではない。
なぜこうも、みのまわりに外来語を見るのだろう。
マナーという意味に近い日本語をぼやかしたいがために、人はマナーといい、ルールという言葉に近い日本語をぼやかしたいがためにルールといい、規制を、曖昧のうちに沈めさせたいがためにガイドラインといい、爆発事故といえばいいものを、それまでに聞いたこともない臨界事故などといい、政治家の約束をぼやかしたいがためにマニフェストという。
国がこうだから、この言葉づかいなのか、この言葉づかいだから、この国なのか。
わけがわからなくしているのだもの、わけがわからなくなるはずである。(10.9.03)
|
|
|