Dance  -オリッシィ-




「オリッシィ」とは、芸術の高みまで達したインド七大古典舞踊の一つで、
東インドのオリッサ州から発祥された舞踊。
上半身のやわらかくゆったりした優美な動きと、力強く複雑なリズムを刻む足のステップとの
コンビネーションが素晴らしい舞踊です。
七大インド古典舞踊は他に、南インドのバラタナティヤム・カタカリ・クチプリ・モヒニアッタム、
北インドのカタック、マニプリがあります。


◆生きた彫刻 「オリッシィ」

オリッシィの代表的なポーズである
顔・胸・腰の3つを曲げる「トリバンギ」が、
古い寺院の石碑に刻まれている天女たちの姿と重なる。
私はインドやアンコールワットの石碑や神像を見て、
その美しさに惹かれてこの舞踊をしてみようと決心した。
オリッシィは考古学的な舞踊でもあり、
遺跡を発掘していくように日々進化(もしくは退化)している。
聖典や石碑・神像を研究し、
そのラインの美しさや表現方法を改善する。
今でもオリッシィの基本ステップや演舞表現は
美しさへの追求をもとめてやまない。

太鼓のリズムに合わせて足のステップを刻み、
ムドラーという手話のような手の動きを
歌詞に合わせてしなやかに表現する。
物語の中へ入り込んだかのように、
くるくると目や顔の表情を変え、
感情豊かに全身で舞踊を演じる。


オリッシィは秘技として千年以上、
オリッサ州の寺院で伝えられてきた神への奉納舞踊。
今でこそ多人数で舞台を踏むことも多くなったが、
始まりは一人で神に奉納してきた舞踊。
たった一人で寺院で神様のためだけに踊る…。
その神聖かつストイックとも想える心芯と超越した精神が、
この舞踊の根底に流れているものだろうと感じずにはいれない。
私が神像に感銘を受けてオリッシィを踊りはじめたことは、
自然の流れだったようにも想うし、
神聖な心芯と超越した精神に近づきたいという、
人が「無垢へ岐路る」という悟りのような願望があったのかもしれない。

今ではオリッシィを始めてはや10年目。
初めてステップを踏み始めてからあっという間だったように感じる。
今後も身体が動く限り、
魂を湧き上がらせるこの舞踊を踊り続けたいと想っている。


「アプラサス(天界の踊り子)」
アンコール・トムの石碑の一つ
現在はギメ国立東洋美術館にある



                             Dance Creative Airtist ★ Aiko Chikamoto(近本あいこ)




大阪の印度的占師 ☆ あいこ の インド舞踊〜オリッシィ

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