第35回(剣と盾の反目)

 山小屋で待機していたグートマン(商人)がノーマルアイテムなら分けてくれるということでパーティーは薬草やら油やらを補充。
 エーリッヒはまた服を脱ぎ出しそうになるが周りから止められる(笑)
エーリッヒ「猫ちゃんは僕らのパーティーにどんな貢献ができるんだい?」
謎の猫「僕はゴーレムを発見したり、コントロールしたりできるよ」
ファルケ「お前にも起動スイッチがあるのか? まぁホールディングバッグに詰め込んでおけばいいだけなんだがな」
 謎の猫は「僕は大人しくしてますよ」と自らバッグの中に潜り込んでいった。ちなみに猫の重さは30cn。
フェスタリア「僕のスペルブックは戦利品として没収してもらっても結構ですが……」
クリス「ならば一緒に冒険して僕の弟子にならないか? 仲良くなったら魔法を教えてあげるよ。それに学園に戻ればいっぱい勉強できるし楽しいよ」
フェスタリア「わかりました。なら先生と呼ばせて頂きます」
クリス「先生なんてそんなそんな。でもよろしくね」
エーリッヒ「フェス、僕の恋愛の弟子にならないかい?」
クリス「フェス、こういう時はウェブの魔法が役に立つよ」
フェスタリア「先生、ならここでお手本を見せてください」
クリス「ごめん今ウェブは覚えてないんだ……」
エーリッヒ「ふー、危ない危ない」
フェスタリア「では恋愛の先生、僕もタリマさんを狙いにいきますね」
エーリッヒ「うう……」
 そうしていると扉を叩く音が聞こえフロストジャイアントの女王がやってきた。
女王「今回の温暖化現象の解決の褒美を忘れていて持って参ったぞ。この度はご苦労じゃったな。エーリッヒよ、お主また裸になっているのか……まあそれは置いておいて、1人1枚ずつお札を受け取るがよい」
 このお札は番号によって効果が違うらしく、中には良くない効果のものもあるかも?
 エーリッヒは新参者なので遠慮して最後に引くとタリマに宣言。
札1 アル……ラッキー効果
札2 ナイン……ヘイスト効果
札3 ミラ……ラッキー効果
札4 オッティ(ファルケ)……エキストラダメージ効果
札5 クリス……対エナジードレイン効果
札6 エーリッヒ……ダイスで20が出るまで呪いの効果。それまでダイス目が全てマイナス1。20が出たら1回は出目1とみなされるが、そこで呪いは終了。
 ダイスでの結果エーリッヒがハズレを引いて "運の悪い男" の称号をゲット(笑)
エーリッヒ「これは僕に科せられた試練だ! タリマ、乗り越えてみせるよ!」
タリマ「あら、そう……」
 札は所有者の交換は可能だが、効果はあくまでも使用者にしか出ない。好きな時にアイテム扱いで使える。戦闘ラウンドのみ継続。
 アルが途中まで女王を送って行く。アルはハチミツを使ったお菓子を覚えてまた来訪することを約束。女王は「楽しみにしている」と笑った。
 クリスはフェスタリアにスペルストアリングや遠話石を実際にセットアップして見せてあげ徐々に仲良くなっていった。

 寝る前にクリスは余った呪文をスペルストアリングに詰め込み、翌日に新たに呪文を覚える。
スペルストアリング:レビテイト、ミラーイメージ
覚えた呪文:マジックミサイルx2、ウェブ、エンタングル、ファイアボール、ヘイスト

 翌日13月1日、出発前にミラがファルケとアルをヒーリングスタッフで回復。
 行軍中エーリッヒは相変わらずタリマに語りかけている。
 ファルケはグリフォンに乗り上空から偵察しながら飛んでいる。
 クリスは歩きながら考え事をしている。
エーリッヒ「どうしたクリス? 何か考え事かい?」
クリス「うん、ちょっとね……(しばらく考えたあと)おー! 思いついた! この方法ならマジックミサイルが同時3本撃てるぞ!」とLV6になったよのアピール(笑)
アル「おお、それは頼もしいっ」

 しばらく山を登っていくと、夕方ぐらいに山小屋を発見。山小屋の煙突からは煙が上がっているようだ。
 ファルケがグリフォンで様子を見に行くと、中から驚いた猟師が出てきた。
猟師「待ってくれ、こんなところにお宝なんぞ無いぞ」
アル「いや、我々は山賊ではありません」
ミラ「私たちは冒険者です。そこのグリフォンの騎士も仲間です」
ファルケ「ここらにいるというドラゴンを退治に来たんだ」
猟師「あー、ドラゴンか。ただ、ここ2~3日は見ていないがな。冒険者さんならうちの民宿に泊まっていってくれ。もう少し先にいけば集落はあるが今夜はぜひうちに」
アル「ここはもうグラスト領ですか?」
猟師「いや、まだファシリアだ。グリフォンはそこの滑走路に下りてくれ。ここから先は雪デーモンが出っから気をつけてな」
ミラ「執事さん、経費で宿代は出ますかね?」
執事「えぇ、もちろん任務内のことなのでお任せください」
アル「ここは冒険者や商人がよく通るんですか?」
猟師「巨人やらドラゴンやらの噂で最近はめっきり客が減ったよ」
アル「とある冒険者が巨人の問題は解決したみたいですよ」
猟師「おぉそうか、それはありがたい。人通りが戻ればワシらの生活も戻るな」
タリマ「エーリッヒ大丈夫? 寒くない?」
エーリッヒ「ありがとう、僕は大丈夫。裸になって温泉にでもいってくるよ。フェス一緒に行こうか」
クリス「……心配だからオレも一緒に温泉についていくよ」
フェス「この温水を持って帰って、あとで分析してみましょう。本物の温泉かどうか」
 温泉内でエーリッヒが暴走しそうになるがグリフォンが摘んで温泉に戻してくれた(笑)
 さらにエーリッヒは女湯の方に行こうとしてミラがすかさずコンティニュアル・ライトで目潰し! (爆)
 その後オッティがコンティニュアル・ダークネスでキャンセルしてくれた(笑)

 夕飯はイノシシ鍋や豆腐などグラスト料理でおもてなししてもらった。
 アルは料理人の血が騒ぐのかジックリ堪能している。特に豆腐とその原料の大豆を気にしていたようだ。
 食後、タリマ、エーリッヒ、フェスタリアは卓球をして遊んでいる。
 その他のメンバーは猟師からドラゴンの話を聞く。
猟師「豆腐を仕入れに行った1週間前だったかな、その時に空を飛んでいたんだ。羽の生えたトカゲのようだった。きっとあれがドラゴンなんだろう」
ミラ「手足はどんなでしたか?」
猟師「うーん……あんまり覚えていないな。夕方だったけど赤っぽいようにも見えたなぁ」
クリス「どっちの方へ飛んでいったんですか?」
猟師「低地諸国からグラストに向かって飛んでいった」
アル「それはドラゴンだろうか? ワイバーンだろうか? 赤いワイバーンっていたっけ?」
オッティ「確か赤いワイバーンもいるって聞いたことはあります」
猟師「この辺りにはホワイトドラゴンの伝説があって昔はドラゴンと雪巨人が争っていたという話もあった。雪巨人は昔は悪さをしなかったようだが、最近はここらで隊商を襲ったりしたそうだ」
クリス「この辺りにドラゴンの住処でもあるんですかね?」
猟師「隣の山にあるって聞いたが、あの山は危険だ。沢に落ちると凍った川があって、滑ったり寒くてそれはもう大変だ」
ファルケ「グラストまではあとどのぐらいなんだ?」
猟師「集落を超えたら、もうすぐだぞ」
ミラ「トッペンハイマー家までは、どのぐらいですかね?」
執事「それは私が。グラスト領に入れば3~4日ですね」
猟師「おー、トッペンハイマーさんのお知り合いですか」
アル「トッペンハイマー家に嫁ぐ娘さんの護衛中なんです」
 エーリッヒは卓球中も引き続きタリマを口説く。タリマも卓球を通して昔を思い出して楽しんだようだ。
エーリッヒ「この前のゴーレムのドラゴンとは違うのかな?」
猟師「そういう種類は分からないなぁ」
ミラ「この前のドラゴンは地下で動かないヤツだから、やっぱり違うんじゃない?」
エーリッヒ「おお、そうだった」
ファルケ「いろいろなドラゴンの話が混ざって街で噂になったんだろうな。ホワイトかレッドかも未確認の噂なのかもしれない。夕日の空を飛ぶホワイトなら、遠目に赤く見えても不思議じゃないからな」
猟師「ドラゴン退治はやめた方がいい。あの山の守り神だからな」
ミラ「ドラゴン退治はとりあえず今の護衛の仕事には含まれていませんから」
オッティ「ホワイトドラゴンが自分の欲のために暴れたという話は聞いたことないなぁ。食料を確保するための行動はあるでしょうけども」
ミラ「伝説には良いドラゴンもいるわよね」
猟師「うーん、守り神とは言われているが良いドラゴンか悪いドラゴンかは分からん。少なくとも悪さしたような話はないし、ワシらが困ってるという事実もない。それよりも大変なのはトッペンハイマー家かの」
ミラ「どんな家系なの?」
猟師「グラストの騎士団には大きく分けて"剣の騎士団"エラント派と"盾の騎士団"リヒテンシルト派がある。トッペンハイマー家は盾派に属していて、領地持ちの高名な騎士だ。だが、ちょっとした騒動に巻き込まれているらしい。良くない噂というわけじゃないのだが、財政的に逼迫しているということだ。今年の秋は不作でな、その理由というのが水源の方のマイバッハ卿にあるという。その水路に細工がされたらしく、トッペンハイマー家の領地に水が行かず不作になってしまったとのことだ」
エーリッヒ「なぜ細工と分かったのですか?」
猟師「水門を閉じてしまったんだ。マイバッハ卿は "剣の騎士団"エラント派なんだが、中で対立があったらしい。おそらく本人同士の個人的な対立だろう。かつてのグラスト公王の権威もそう強くはなくなっているようで、しばしば問題が起こっているらしい。現在は特にトッペンハイマー家が困っているみたいだ」
エーリッヒ「トッペンハイマーさんはどんな人ですかね?」
猟師「んー、詳しくは分からないがしっかりとした人だというぞ。財政的なことで結婚を余儀なくされたとかなんとか」
エーリッヒ「なるほど、それなら僕にもつけ込む所もあるかもしれないな。財政的な問題が解決すればタリマは解放される……」
猟師「おっと、ここからトッペンハイマー領に向かうならマイバッハ卿の領地も通ることになるから、悪口なんかは厳禁だぞ。もっと詳しく情報を集めたいなら集落に寄るといい」
タリマ「ならばトッペンハイマー様を助けてあげましょう」
エーリッヒ「う……な、ならば君のために僕も力になるよ」
猟師「あ、そうだそうだ、お土産屋の割引券もプレゼントするよ」
 一泊するのでクリスは魔法を入れ替え、遠話石をクリスとアルティアにセットし直した。
 マジックミサイルx2、ウェブ、ファンタズマルフォース、ファイアボール、ヘイスト、さらにマジックミサイルx2をスペルストアリングに。

 翌日2日、集落に到着。
 エーリッヒはトッペンハイマー家についての情報を聞くが、この前の話と同じような内容だった。
 とにかくマイバッハ卿がトッペンハイマー卿に嫌がらせをして、さらに不仲になったようだ。
 アルは100万斤まんじゅうを買って食べてみるが、10万斤まんじゅうより濃い甘さだった。
ミラ「レジストコールドの魔法はあった方がいいかな?」
ファルケ「水源の確保に動くならあった方がいいかもな」
フェスタリア「生息分布を考えるともうレッドドラゴンの線は無いでしょうね。おそらくこの状況を考えて計算すると……」などと長々と話ている。
 クリスとフェスタリアは時間があると、魔法についていろいろ語って親睦を深める。
 集落では一泊せず、通過してグラストへ向かう。

 しばらく進むとマイバッハの領地に差し掛かりグラストの関所に到着。
 ファルケは師匠の鎧と盾の紋章を見せグラストの騎士だということを証明し、さらにタリマ護衛の話もして関所の通過の許可を得た。
関所の兵「ぜひ任務完了の際には我が卿のところにもお寄り下さい」
ファルケ「それより師匠から聞いたんだが、公王が変わったそうだが?」
「ええ、先代はもうお亡くなりに……あ、違う、床に伏せている状況で代が変わりました」
ファルケ「何番目の子が継いだんだ? あ、そうか先代の子供は1人だけだったな」
 その頃、アルが何気なく詰め所の方を見ると、父親を発見!(向こうは気づいてない)
アル「う、親父……!? 今はマイバッハの、引いてはエラント派の人間なのか」と物凄く嫌そうな顔で無視した。
 エーリッヒはタリマの肩を組みながら通行。

 しばらく進むと水田のようなところを通り貯水池や水門もいくつか見える。
 見張りの兵や、警備の騎馬兵なんかもあちこちにいる。
 水門の水車小屋では子供がいたずらしたのか番兵に捕まって怒られている。
 エーリッヒが子供を助ける。
番兵「なんだ? 知り合いか?」
エーリッヒ「いや、ただの冒険者だ。ずいぶん子供の扱いが酷いな」
番兵「ここは立ち入り禁止だ」
エーリッヒ「ではきちんと注意しておく。もうカンベンしてやってくれ。ちなみにあなたのお名前は?」
番兵「……私はザクトンだ。子供を連れていってくれ」
エーリッヒ「わかりました、何かあったら連絡します」
子供「おじちゃんは何?」
エーリッヒ「おじさんじゃない! エーリッヒお兄さんと呼べ! 君の名前は? 何歳だい?」
子供「僕はイル、10歳だ。お兄さんのせいで僕の寝床が無くなったじゃないか」
エーリッヒ「お、そうだったのか。何か力になれるかもしれない。一緒に来るかい?」
イル「できもしないこと言うな!」
ミラ「連れて行くのは別に構わないけども、少年の気持ちも聞かないと。犬や猫の子じゃないんだから」
イル「オレはあそこで今晩の宿をとろうとしただけだ」
エーリッヒ「それであんなに怒られたのか。じゃあとりあえず途中まで、いいところを見つけるまではおいでよ」
イル「わかった、おじさんたち人売りだろ!? 仲間の人も怪しいじゃないか。それに騎士もいる! お前らの仲間に追い出されたんだ! 僕は傭兵連合に行って見返してやるんだ! 僕の村がゴブリンに襲われた時だって……」
エーリッヒ「とりあえずお菓子でも食べて……」
イル「いらないよこんなの! どうせ偽善だろ!」
エーリッヒ「そんなことはない、心配なだけだ。嫌ならもうどこへでも行きなさい」
イル「くそ、覚えてろよ! 騎士の下っ端め!」と吐き捨てて走っていった。
アル「勇敢な少年だなあ」
ファルケ「あんなに強いなら1人でも生きていけるだろ」

 夕方になると村に到着。
 ファルケはナインに「ギルドや酒場なんかでゴブリンの情報なんかも集めてみてくれ」と依頼。
 安い宿を探してそこで一泊する。
 大部屋1つでみんなで泊まることになり、エーリッヒがタリマにちょっかいを出さないよう注意しながら就寝の準備。
 食事をしているとオッティが「おにぎりが無くなった!」と騒ぎはじめた。
 ミラが危機感知でチェックし何かを感じ、お盆を見るとミラのおにぎりに手を伸ばす小さな手を発見。
 ミラが反射的にペシっと手を叩くと、小さい子供が盗みを働こうとして逃げていった。
 エーリッヒは少年を追いかけていく。
宿屋組
宿の主人「お客さんすいませんね、この近くの村がゴブリンに焼かれてそこの難民が悪さするんですよ。まぁ悪気は無いんでしょうけども」
ファルケ「この辺でゴブリンが出たのか?」
宿の主人「そうなんですよ……公王が変わってから税が上がったり、治安もね……」
ファルケ「先代が病に伏せってるそうだが?」
宿の主人「おっと、それは大声では言えない……変な噂もある。ここらでその話はしない方がいい、捕まってしまうぞ。昔の暮らしが懐かしいよ……おっと、もうここまでだ」
エーリッヒ「ここらに山寺があるって話だけど?」
宿の主人「あー、あるけどやめた方がいい。精気を吸い取られちまうよ? だから私は絶対、夜には行かない」
ファルケ「ゴブリンはどの方面から襲ってきたんだ?」
宿の主人「さっき言った、山寺の方のグリンベルトという村が襲われたんだ。山の方からゴブリンが来たらしいぞ」
 トッペンハイマー家と山寺の方向は少し違うとのこと。
 ゴブリンの出る方向には遺跡があるらしい。
 昔、ドラゴンも見たことあるが、山寺やトッペンハイマー家の方向とはまた違うようだ。

少年を追ったエーリッヒ
 エーリッヒは馬に引かれそうになった少年を助ける。
騎士「気をつけろ! マイバッハ様が乗っている馬車だぞ! 卿に何かあったらどうするんだ!」
エーリッヒ「大変申し訳ございませんでした。以後気をつけます」
騎士「次なにかあったら処罰だからな」と馬車が去っていった。
 一方、マイバッハの馬車を護衛するその騎士の怒鳴り声は宿組のアルの耳にも届き、思わずおにぎりを落とした。
アル「う……!? 今の声……兄貴まで来てるのか……!」
少年「あ、ありがとう。でも今日のご飯が食べれなくなっちゃった」
エーリッヒ「なら、少しあげるよ。ところでさっきイルという少年にも会ったんだ」
少年「イル? 友達だよ」
エーリッヒ「そうか、ゴブリンに襲われたそうだが家族も失ってしまったのかい?」
少年「うん」
エーリッヒ「君やイルはこの辺りにいるのかい?」
少年「うん、僕も国境を越えてマイバッハに復讐するんだ。イルは傭兵団に行くって言ってるけど、僕はラーデンに行って商人になるんだ」
エーリッヒ「イルはどこにいるか分かるかい?」
少年「分からないけど山寺の方に行ってるかも」
エーリッヒ「その山は危険じゃないのかい?」
少年「オバケは出るよ、お墓の近くは通らない方がいいよ」
エーリッヒ「わかった。じゃあこのお金で食べ物でも買いなさい」
 そういってエーリッヒは金貨を手渡そうとするが、少年は渋い顔をした。
少年「僕なんかが金貨なんて持ってたら、町の衛兵に盗んだって思われちゃうよ」
エーリッヒ「そうか、じゃあ……」
少年「だから銀貨10枚に両替して?
アル「あの小僧はラーデンで大成する。間違いない!」
 一方、騎士の怒鳴り声が兄のものだと感じ、外を気にしていたアルはその会話も聞いていてそう確信した(笑)
 以上の情報を踏まえて作戦会議。
・まずはタリマを届け、任務を終わらせる。
・その後のことは、別で依頼を正式に受ければいろいろ探ったり動くことにする。
 というところでアルは酒を飲みまくって酔っ払った。
 ナインの情報収集は特に何も無かった。
 エーリッヒは領地を大きくして不幸な子供たちも救いたいとのこと。夜中、タリマに未来の展望を語り必死にアピール。
 しかし途中、酔っ払って寝たアルのイビキがうるさく雰囲気ぶち壊しだったのでエーリッヒはアルの口に牛乳を注ぐ。すると自身に吐き出されて牛乳くさくなってしまった!(笑)

   翌日3日、トッペンハイマー家へ向かって出発。
 郊外で運動場のような設営工事が行われていて、アルの父親が働いている。
 ひと山を超えたところに集落(山小屋)があり、ここで一泊する。ここはもうトッペンハイマー領。
エーリッヒ「ここのお野菜は随分と痩せてしまっていますね。やはり水門のせいですか?」
村人「それもあるけど、肥料不足もね。お米は領主さんからの配給があるから助かるけどね」
エーリッヒ「領主様はどのような対策をするとかって聞いてます?」
村人「いや、そこまでは知らんね。でも水門のことは皆 知ってるよ」

 翌日4日、特に何事もなくトッペンハイマー家のある集落に到着。
 執事が城門のところで話をつけ中へと通される。
 トッペンハイマーは優しそうな雰囲気で、20代半ば、ガッチリした体格。
トッペンハイマー「これはこれはお出迎えできずに申し訳ない」
執事「いえいえ、少し遅れてしまい、こちらこそ申し訳ないです」
トッペンハイマー「さぁ皆さん中へ入ってゆっくりお過ごしください。ここまでのタリマの護衛、本当にありがとうございました。大したおもてなしはできませんが精一杯やらせて頂きます」
エーリッヒ「水門の噂は聞きましたが本当ですか?」
トッペンハイマー「えぇ私の交渉力が足りないばかりに」
ファルケ「他の卿などに救援を出さなかったのか?」
トッペンハイマー「う……そうですよね」
ファルケ「我が師の領土に要請すれば良かったのに」(紋章を見せる)
トッペンハイマー「……救援は求めましたが」
エーリッヒ「あなたに人望が無いと?」
トッペンハイマー「……そ、そういうことでしょうか」
エーリッヒ「私はタリマの幼馴染です。正直に申しますと、あなたは私の恋のライバルです。私はあなたの監視に来た」
タリマ「ちょっと待って!」
エーリッヒ「いや、トッペンハイマー卿は良い人そうだから少し安心した」
トッペンハイマー「今ちょっと領内で立て込んでおりますがな」
エーリッヒ「あなたとは敵対するつもりはないが、立派な相手でないとタリマを渡したくない。もし問題があるのなら、協力して解決したい。その上でタリマをよろしくお願いしたいんだ」
トッペンハイマー「そ、そうですか。あなたの話は分かりました。今こちらも野良仕事していて、こんな汚い手で申し訳ないな」
ミラ「領主自ら野良仕事ですか。それはともかく今夜はお城に厄介になって良いのですか?」
トッペンハイマー「えぇ、もちろんですとも。ゆっくりしてください」
アル「すみませんね、突然 押しかけて」
トッペンハイマー「いえいえ、今日はもうあなた方のおもてなしに時間を費やせますので」
執事「では護衛の皆さん、ありがとうございました。お約束の報酬をお渡ししましょう」
 ファルケはこの辺りの上空をグリフォンで偵察しに行った。
 エーリッヒは城のメイドさんたちとお話。
 ナインはタリマを追跡し、ジックリと様子を観察。
 クリスはフェスタリアの面倒を見つつ、アルティアからの通信を聞いてゆっくりする。

ファルケの偵察
 ゴブリンらしきモンスターは特に発見できない。
 グリンベルトの村に新しく建物が建ってる。マイバッハ派のグラスト鎧を着た騎士っぽい人が見える。おそらく村人のために建てた建物じゃないっぽい。
 ファルケは "元々ここの地を狙ってマイバッハ卿がゴブリンを使って村を壊滅させた可能性がある" と予測し、グリフォンで降下して行く。
 騎士たちはグリフォンとそれに乗るファルケに敵襲と思い弓を構えたが、ファルケのまとう鎧にグラスト公王より直々に、ルーデルただ一人に許された専用の紋章が刻まれているのを見ると一瞬で態度を改めた。
騎士「その鎧はルーデル卿の……こんなところまでどうしましたか?」
ファルケ「ここは焼けた村じゃないのか?」
騎士「村の再建中です。領主様の命により立ち入り禁止です」
ファルケ「空からは見えなかったんでね。ゴブリンはどのぐらい出たんだ?」
騎士「30匹程と聞いていますが、もう追い払いました」
 などと言っていると顧問魔術師(僧侶?)みたいな者が出てきた。
ファルケ「ここで生き残った村人はどこにいったんだ? 山寺か?」
魔術師「おお、そうです。騎士殿もゴブリンにはお気をつけ下さい」
 ファルケはグリフォンをけしかけて「おい、ちょっと待てっ!」と演技しながらグリフォンで作業員の方に突進! すると作業員の腕が落ちてゾンビだと分かった!
ファルケ「おい、なぜこんなところでゾンビが働いているんだ!?」
魔術師「そ、それはですね……」
ファルケ「タダですら我がグラストは魔法の使用に厳しい制限を加えている。その上で死者を弄ぼうというのなら、到底見過ごせんぞ?」
魔術師「……致し方ない!」
 といったところで戦闘開始!
 ファルケは顧問魔術師(クレリック)の呪文のSTを通し反撃!
 アルティアが遠話石で報告しようとしたが圏外でクリスには届かず!
 ファルケはゾンビとクレリックと騎士に囲まれるが、猛烈な一撃でクレリックを一刀両断!
 さらに騎士にも豪快に剣を当て、ゾンビの攻撃はことごとく回避!
 クレリックとファイターを撃破したあとグリフォンがファルケを掴んで上空に離脱した。

ナインのタリマ観察
 タリマは何も話さず不安そうな顔をしている。
 衣装を直したり、身なりを整えて決心を固めているようだ。
 ナインがわざと物音を立てて存在を気づかせて接近する。



タリマ「あら、ナインさんどうされました?」
ナイン「不安なのか?」
タリマ「……ええ」
ナイン「噂に聞くマリッジブルーというやつか?」
タリマ「仮に全てが順調にいったとしても、今日はじめてトッペンハイマー様に会ったのです」
ナイン「治世はともかく、これまで領民を見てきて一揆が起きていないのは人望があるということではないか? 人望と愛は別ものか?」
タリマ「愛とは育んでいくものだと思っています。先に愛ありきという場合だけではないと思います」
ナイン「はじめて会ったということであれば、愛を育むにはトッペンハイマー側の愛も必要ではないか?」
タリマ「ええ、それは承知しています」
ナイン「他にお前を好きと言っている者がいながら、それでも先の分からない結婚をするのか?」
タリマ「それが運命です。エーリッヒは変態かもしれない、でもエーリッヒの言葉も全く無視することはできない。ただ100%彼の言うことを信じることもできません」
ナイン「これは私見だが、彼がああいう行動をとるのはわざとお前に嫌われようとしているのではないか? 君への愛を断ち切るために。オレはこれまで愛というものを知らなかった。だが今の仲間達に出会ったことで愛を知った。オレはまだ愛を失うことを知らない。愛とは何だ?」
タリマ「正直、自分でもどこまでが本心なのか分かりません。これは使命なのです」
ナイン「時に使命とは愛を凌駕するということか?」
タリマ「そういうこともあるでしょう」
ナイン「ならばエーリッヒの気持ちを断ち切るのも、お前の使命ではないのか?」
タリマ「う……そうですね。あの変態的な行動は私を思ってのことなのでしょうか……分かりました。もう少し自分の気持ちを考えてみます」
ナイン「これはオレの戯言だと思って聞いてくれ。お前はエーリッヒを愛しているから、そんなに悩んでいるんじゃないのか?」と言って立ち去った。

アルとトッペンハイマーの会話
アル「ちょっとお聞きしたいのですが。下級の家なのでご存知ないかも分かりませんが、デューラーという騎士の家を知っていますか?」
トッペンハイマー「おお、ハルトムート殿(アルの父の名前)のことかね? 彼には私がまだ見習いだった頃、彼の部隊に所属していた時に大変世話になったものだ。誠実で素晴らしい人だった。しかし、そのハルトムート殿がどうかしたかね?」
アル「いえ、その人が今、マイバッハ領で働かされていたのを見たもので」
トッペンハイマー「な、なんだって!? それは本当か!?」
 トッペンハイマーは驚いて、勢いよくアルの両肩を掴んできた。リヒテンシルトの派閥に直接属せる程のトッペンハイマーが下級騎士に過ぎない父を知っていたのにも驚いたが、その父を尊敬しているかのような態度がアルの癇に障る。その手を振りほどきつつ、アルは語彙を荒げ吐き捨てるように告げた。
アル「あんたは何か勘違いしている。オレも昔、あの男と少し関わりがあったが、あの男はあんたが言うような立派な男ではない。愚直に任務をこなすことが精々の、単なる無能者だ」

 トッペンハイマーとタリマも合流して昼食。
 タリマはエーリッヒの方を見てちょっと気まずそうにしている。
トッペンハイマー「遠方からはるばるご苦労であった。細かいことは気にせず、くつろいでくれたまえ。あれ? お仲間の1人はどうされました?」
ミラ「ちょっと上空をお散歩中です」
トッペンハイマー「そうか、グリフォンが暴れないといいが」
ミラ「私たちの任務はここにタリマ姫をお連れすることでした」
トッペンハイマー「うむ、この先は私とタリマ殿との話合いになるな」
ミラ「それについてのお話もお聞きしたいのですが」
トッペンハイマー「ああ、何でも聞いてくれ」
ミラ「私たちは冒険者です。何かトラブルを抱えていませんか?」
トッペンハイマー「うーん、いっぱいありすぎてなぁ」
エーリッヒ「民たちのために解決すべき水門の問題がありますよね?」
トッペンハイマー「その通りだ。別の水路を作っているが、平行してマイバッハにも交渉を続けている」
ミラ「なんでトラブルになったんですか?」
トッペンハイマー「私はそこまで高貴ではないが、それでもそこそこの地位にはいる。4年前グラストの公王が亡くなり、世継ぎに男子がいなく、そのまま姫が継ぐことになった。ところが姫はまだ幼く、公王の代わりは難しかった。そこで国策を巡る話の中で剣と盾の騎士団の意見が分かれた。特にルーデル殿がいなくなってから状況は余計に悪化した。ファルケ殿とルーデル殿がどのような関係があるか分からないが……彼が倒されるということはないと思うが」
アル「あ、そういうことではありません。彼はルーデル殿のお弟子さんなんです」
トッペンハイマー「おぉそうでしたか、ルーデル殿が紋章を受け渡す程なのですね。他にもいざこざがありマイバッハ卿の演説の最中にうちの部下が粗相をし、そこからまたトラブルが発展してしまった。それに付け込んで私にエラントを支持するよう言ってきたんだ」
ミラ「なるほど、それらをネタにあなたを操りたいのね」
トッペンハイマー「さらに問題なのが……私の妹がマイバッハ家に嫁いでいることだ。当時は和解の道を探るためだったが、今や妹が人質状態になってしまって」
 というところでファルケからの通信が入りグリフォンごと到着。ファルケは傷ついていたが、大急ぎでカクカクシカジカとゾンビの件を報告。
ファルケ「マイバッハは実に怪しいぞ、なにしろゾンビを操っているクレリックが襲ってきたんだからな。あそこの遺跡には何があるんだ?」
トッペンハイマー「ゴーレムかもしれん。実はラーデンがゴーレムを探しているらしい。レティシアでもアーティファクトを探しているようだ」
ファルケ「アーティファクトとはゴーレムシッターのことか?」
トッペンハイマー「そんなものは存在しないハズだ。いたら見てみたいものだ。グラストの剣の騎士団もゴーレムを手にしたらしい。ゴーレムシッターは存在しないと思うが、剣の騎士団が手配済みだという噂もある」
ファルケ「そうか、でもまさか死人使いがいるとは思わなかったな。まだあそこの地で死人が右往左往している」
トッペンハイマー「そうか、ならば調べないといけないな。タリマすまぬ、ここまで父同士の約束で来てもらったが、今ここで決断するのは少し待ってもらいたい。相手が死人使いとならば先に解決しなければならない。冒険者の諸君、すまないが力を貸して頂きたい」
エーリッヒ「トッペンハイマー殿、それはあくまでも領民が一番大切だということか? それとも自分の地位や名誉のためか?」
トッペンハイマー「それは、これからの私の行動を見ていてほしい。君の目で判断してほしい。とりあえずゾンビを何とかしなければ」
エーリッヒ「そうか、ならば君を見極めるためでもあるが、オレ達もあなたの剣になろう」
 そのエーリッヒの言葉に、ファルケは顔をしかめた。
ファルケ「(……こいつの忠義の基準はどうなっているんだ? 自ら誘って部下まで得たというのに。信用の置けぬ……)」
ミラ「エーリッヒ、勝手に "オレ達もあなたの剣に" って一緒にしないでよ」
ファルケ「トッペンハイマー殿、あなたには妹さんの立場もある。あんた自身は大きく動かない方がいいだろう」
トッペンハイマー「だがしかし……私が動かないとなれば……私に協力してくれるのか?」
ファルケ「あんたのためだけじゃない、他にも理由はある。ゾンビ退治は任せてもらって構わない」
ミラ「私たちは冒険者なの。依頼を頂けるのなら何でもするわよ」
トッペンハイマー「ゴーレムを見つけてしまったらどうするか……私にできることは無いか?」
ナイン「我々に依頼したということで、もうすでに1歩動いているんだ」
クリス「ゾンビのいた村はマイバッハ領だと思うんですけど、ゾンビ退治はするとしてゴーレムはどうしますか?」
トッペンハイマー「襲われたグリンベルト村は確かにマイバッハ領だが、山寺は我が領土だ。とりあえずゴーレムのことは後でもいい、ゾンビの件を調べてくれ」
ファルケ「残念だが死人使いはあんたの領土の僧侶だと言っていたぞ?」
トッペンハイマー「なんだって!? そんなことは……気をつけてくれ、あの辺りはレイスだかスペクターが出るんだ。国境の難しい地のために完全には手出しができなかった」
ミラ「山寺はどんな神様を祭っていたんですか?」
トッペンハイマー「シズマ様だ」
ミラ「なるほど、それは余計に調べる必要があるわね。私たちもシズマ様には少し関係があるの」
アル「タリマ良かったね、考える時間が延びたじゃない」
タリマ「……」
エーリッヒ「トッペンハイマー殿、私もタリマを愛しているが、もうあなたに引き渡す覚悟はできている。今回はオレ達と力を合わせてゾンビを退治しよう」
トッペンハイマー「分かった、あなた方を信頼している。よろしく頼む」

結局タリマの護衛の報酬はまだ受け取ってないから次回にもらう。

今回の経験点:なし
※アルブレヒトは経験点に+2500してOK(前々回はフル参加だったための調整)
終了時のゲーム時間:1995/13/4