第32回(霜の領域)

 炎上している馬車に近づく前にミラがパーティーにブレスをかける。
 ナインが偵察のため先行し、遠話石を通してクリスに状況を伝えてもらう。
 炎上している馬車の中には人影があり、死体が3体、息がある1人を確認できた。
 それを聞いて皆で炎上した馬車に向かった。
 ファルケがグリフォンで上空から見ていると、時折、素早く動く物体がいるように見えた。
 息のある1人は商人のようで、とりあえず救出してミラがヒーリング・スタッフで回復する。
 死んでいる人を見ると頭部に巨大な鈍器で殴られたような打撲傷があったり、肉食動物に噛まれたような跡も見え、さらに矢が3本刺さって倒れている者もいた。
 ちなみに生きていた商人には噛まれたような傷跡があった。
 ミラが死体にお祈りをしていると、しばらくして商人が目を覚ました。
ミラ「どうしたの? ここで何があったの?」
商人「いきなりオオカミに襲われ、飛んできた石で馬車のランプが割れて、この通り燃えてしまいました。積荷も馬もやられてしまった……私の護衛たちもこの有様だよ」
ミラ「襲われるような心当たりはあるの?」
商人「うーん……荷物は獲られたが心当たりは……」
ミラ「巨人はいたの?」
商人「遠くから石を投げてきた」
ミラ「荷物を持っていったのは誰?」
商人「大きな足音が聞こえたが、どんな者かは覚えていない」
アル「矢が刺さっている人もいたけど?」
クリス「確かこの辺りはスノーオーガが出るって言ってたような」
商人「ここはスノーオーガは多いな。ちなみに無くなった荷物は武具だ」
ミラ「うーん、ジャイアントやオーガが人間用の武具を持っていくかしら?」
商人「あれ? ここの3人以外はどこに行ったのかな? あんた達のような冒険者も雇っていたんだが。周辺を探索したり、生きていてくれればいいんだが」
ミラ「あなたはどこから来たんですが?」
商人「ファシリア側、ボーヴェンの町からだ」
ミラ「ということは、私たちに先行して進んでいた、ということね」
ナイン「足跡は森の方に続いているな。人間の足跡が4、ジャイアントの足跡が2、オオカミは……たくさんだな。しかもこの矢はかなり良質なクォーラルだな。アル、君が見ても分かるだろ?」
アル「ああ。こんなしっかりとした綺麗なクォーラルは、下級モンスターが使うような代物じゃない。……商人、護衛の中にクロスボウを使っていた者はいなかったか?」
商人「……いたような、いないような……覚えておらんな。とにかく雇った護衛は5人いたんだ」
アル「その護衛の者が裏切ったという可能性は?」
商人「うーん……分からない。しっかり面接をして雇ったんだがね」
ファルケ「ナイン、足跡の残っている5人の人間に血痕などはあるか?」
ナイン「いや、無いな。おそらく連中は無傷のハズだ」
アル「護衛たちだけ無傷……怪しいな」
ナイン「人間の足跡は走って移動した(慌てて逃げた)感じではないな。森の方へ偵察しに行くような足跡かな」
エーリッヒ「この先には森があるが、それ以外は分からないな」
商人「ここから先はおそらくジャイアントの巣があるかもしれない。ということは、ジャイアントと誰かが手を組んでいるということか?」
ファルケ「……人間用の武具を持っていくなんて少なくともジャイアントの仕業じゃ無さそうだな。リーベック殿、以前にクロスボウを持った冒険者を雇おうと面接した覚えはあるか?」
リーベック「うーん、分からないな。モンスター狩の傭兵なんかはたくさんいたがなぁ」

 そうこうしているとミラが何か危機を感じ、同時にファルケも馬車の周辺で何か動いたような気がした!
 というところで正面からオオカミが現れ、ワオワオと吠えはじめた!
 囲まれると怖いのでクリスは2匹だけだがとりあえず目の前のオオカミにファイアボール(スペルストアリングの方)で吹き飛ばす!
 しかしこれが功を奏して、他のオオカミたちは逃げて行き、ファルケの視界にジャイアントが逃げていくのも見えた!

商人「あのオオカミを蹴散らすとは、なかなかお主らやりますのぉ。私の荷物も獲り返してくれないか?」
ミラ「帰り道で良ければ引き受けますよ。私たちも今は他で依頼を受けている身なので」
商人「そうか、ならば私も同行させてもらおう。一人でこんなところに残されても進むも戻るもできんしなぁ」
クリス「ここから山を越えるまでは何日かかりますか?」
商人「この調子だとどうだろうか。とりあえず麓で一泊するようだな」
ミラ「同行するなら、お互い自己紹介しておきましょうか」
商人「それもそうだ。私の名はグートマン、グラストまでひとつよろしく頼むよ」

 グリフォンに乗っているファルケはところどころに焚き火をした跡が見える。
 その中から適当なところを見つけて野営を張ることにした。
 クリスは呪文を1つ消費して遠話石の設定を変更。クリスとアルティアにセットアップし上空のファルケと連絡をとれるようにした。
 クリスは記憶していた分のファイアボールをスペルストアリングに詰め込む。

 見張りにして三順目、朝方に突然キャンプをしているすぐ後ろの岩場に何かが着弾し、ジャイアントがオオカミを連れて現れた!
 アルティアが遠話石を通してクリスを起こす! どうにか間に合い、囲まれる前にファイアボールでオオカミの一団を吹き飛ばした!
 しかし、同時に岩場の上からクロスボウを構えた白いフードの男も登場!(オッティを狙ってた?)
 ファルケがすかさずグリフォンで白いフード男をアタックし一刀両断!
 ジャイアントは満を持してミラへ雪球をブン投げるが命中判定で1が出て大ハズレ!(笑)
 ナインは白いフードの男のところへジャンプして念のためトドメを刺す!
 ファルケはグリフォンで一気にジャイアントに急接近して足止め!
 総攻撃を仕掛けミラのスリングが見事に命中してジャイアントも撃沈!

 ナインが白いフード男を引き摺り下ろしグートマンに見てもらう。
グートマン「こ、これは!? 私がまさしく雇った傭兵だ。他にもファイター2人とクレリックとマジックユーザーがいたハズだ、気をつけろ」
ナイン「こいつの腕に書かれている紋章はヘブンズゲートのものだな」

 白いフード男を探ると、レンド、飲みかけたポーション、メダル(天に昇る門が書いてある)、30GPを所持していた。
※レンド:4発同時撃ち可能なクロスボウで、4発撃ったら装填しなければならず、4発を装填するには2ラウンドかかる。
 エーリッヒに使ってもらおうとレンドも持っていくことに。

 続いてフロストジャイアントを探ると、宝石3つ、ノールと思われる首2つ、フロストソード(重さ300cnの剣)を持っていた。
 ファルケは何かに使えると考えフロストソードを馬車に積んだ。
 エーリッヒがポーションをシッピングするとインビジビリティのポーションだと判った(まだ3回分残っている)

 朝早く出発すれば夕方には山小屋に着くということなので、夜の到着でいいから翌朝は遅くまで寝かせてもらいクリスは昨日 使った分の呪文を覚え直す。

 いよいよ坂道となり山に入っていくと、徐々に雪が強くなってきた。
 昼間クリスはオッティに「もしまた寝ている間にモンスターが出てきたら、僕のスペルストアリングをとって呪文を使っていいから。今ヘイストが1発入ってるよ」と伝えておく。
 どんどん進むと遠くに明かりが見え、無事に山小屋に到着。
 周りには岩がいっぱい落ちている。それも非常に巨人が投げやすそうなサイズ……
 念のためグートマンには馬車に隠れてもらう。
 ナインが偵察に行くと、山小屋の中には3~4人の人間がいるようだ。とりあえず扉までは罠などは無かった。
 馬車にNPC陣を残し山小屋の入り口へ向かう。
 扉を開けると中はとても暖かい。
 中には鎧を着た男が3人、ローブを着た男が1人いた。
中の人「おー、寒かったろう。さぁ早く中へ」
ファルケ「そちらはどっから来たんだい?」
中の人「こっちの街だ」(我々と同じ方向らしい。すなわちグートマンとも同じ)
ファルケ「徒歩で来たのか?」
中の人「いや、途中ジャイアントにやられてしまってな。シーフの仲間ともはぐれちまって、ここで待ってるんだ」
ミラ「来る時に燃えている馬車を見たんだけど知り合い?」
中の人「そうだ、あの馬車の護衛をしていたんだが、雇い主もジャイアントの襲撃でやられてしまった。雇い主がいなくなったので我々は撤退してきたんだ。君たちは捜索隊かい?」
ファルケ「いや、そうではないな」
中の人「とにかく、この時間にこの小屋に辿り着けて幸運だったな」
ミラ「ここにいると安全なの?」
ファルケ「ここでもジャイアントの襲撃の可能性もあるだろ」
中の人「確かに安全の確証は無いが、少なくとも暖はとれる。お前さん達はどうしたんだ?」
ミラ「私たちも雇い主さんの護衛でね。外に雇い主がいるわ」
中の人「そうか、まだ人が入る余裕はあるぞ。外で待たせておくのはかわいそうだ、早く呼んでやるといい」

 ミラが馬車で待っているメンバーを呼びに行く。
グートマン「なるほど、そのメンツだとおそらく私の雇った裏切り者たちだろう……」
オッティ「さ、寒いよ~」
ミラ「オッティ、あなたにはちょっとした使命があるのよ。中で争いになった場合、呪文で助けてほしいの。もし、そういう場面になったらよろしくね」
オッティ「わかった」
 ナインとオッティはとりあえず小屋の外で見張りをしてもらう。

 グートマンを小屋の中へと連れて行く。すると中の人達はやはり雇った護衛だったらしく、怒りに声を荒げた。
グートマン「貴様ら! この裏切り者め! ましてや護衛の任を受けながら、私を置いていくとは!? ここのお方達を見ろ、彼らは無償で護衛してくれているぞ! 先ずは払ったお金と荷物を返してもらおうか!」
中の人「うう、我々も逃げたワケではない。お詫びはするが、あなたが死んでしまったと思ったのだ。荷物も後で取り戻しに行くよ」
ファルケ「なぜお前らは無傷なんだ?」
中の人「それは私(クレリック)が癒した」
ファルケ「なぜ雇い主を癒さないんだ?」
クレリック「そ、それは……もうダメかと思ったんだ。フロストジャイアントとオオカミの群れに襲われたんでね」
アル「もう1度確認します。襲われたのはジャイアントとオオカミだったんですよね?」
中の人「そうだ」
アル「しかしそれはおかしいですね。クォーラルでやられた人もいましたが? ジャイアントやオオカミが人間のクロスボウなんて使いませんよね?」
中の人「そ、それは……おそらくジャイアントの子分の仕業でしょう」
ミラ「ではアル、どうしてシーフらしき男がクォーラルで私たちを襲ってきたのかも聞いてみた方がいいんじゃない?」
中の人「くっ……きっとあなた方は何か勘違いされているかと」
ミラ「おかしいわ、明らかにあのシーフはジャイアントとオオカミと一緒に襲ってきたのに?」
中の人「それはだな……こういうことだよ!」
 というところで襲ってきたので戦闘!
 いきなりアルとファルケとクリスがホールドパーソン&ウェブで固められてしまった!
 ミラは報復のホールドパーソンでファイターとマジックユーザーを固め返した!
 オッティは打ち合わせ通り(?)遅れて入りディスペルマジックでクリスとファルケの魔法を解除!
 一気にファルケが突入してファイターに接近! ミラもクレリックに接近!
 ナインは窓から突入! クリスも報復のウェブでファイターを固める!
 すると相手のクレリックは角笛を取り出し何やら吹き始めた!
 次のラウンドで敵のクレリックを囲んで総攻撃! クレリックは抵抗むなしくファルケがトドメを刺した!


 ファルケはグリフォンに乗ってすぐさま窓から外に出て警戒へ!
 クリスはマジックユーザーのスペルブックを奪い取る!
 ファイターも敵の武装を解除し、ロープで縛り上げる。
 彼らの持ち物を探るとプレートメイル3セット、ポーション2本、邪教メダリオン、スペルブック、スクロール、角笛を発見。
 クリスは自分で持っていたリードマジックのスクロールを使いスペルブックの目次をチェックする。
 スペルブックの中身はリードマジック、アナライズ、スリープ、チャーム、ウェブ、ウィザードロック、コンティニュアルライト、ディスペルマジックと判明。
 クリスはディスペルマジックのページを破ってスクロールとして使い、アルのホールドパーソンを解除!
 ファルケが外を見周りすると巨大な人影2体を発見!(巨大な棍棒と斧を持っている)ジャイアントと思われる片方はさらにシンバルを鳴らして合図を送っている!
 ナインは小屋の中の奥の部屋を探索。
 左の部屋には地下へ続く階段があり、右の部屋にはグートマンの獲られた武具などが置かれていた(魔法の武具は無いとのこと)

 というところで外のジャイアントと戦闘に突入へ!
 ファルケがミラにストライキングをもらってからグリフォンで突撃! クリスもすかさずファイアボール!
 ミラは続いてアルにストライキング。アルはダッシュで巨人に向かう!
 ジャイアントは2人がかりでファルケのグリフォン撃ち落としにかかった!
 ファルケは怒りの一撃でジャイアント1体を撃破! もう1体も到着したアルとファルケでアタックして撃沈!


 戦闘後、ミラはグリフォンとアルとファルケにそれぞれ杖で回復!
 小屋で縛り上げたファイター2人とマジックユーザーを捕虜にする。
ミラ「どうしてフロストジャイアントと組んでたの?」
捕虜「ちょ、ちょっと取引しないか?」
ファルケ「取引とは対等の立場にある者同士で行うものだ」
捕虜「わ、わかった。命だけは助けろ」
アル「助け……『ろ』? 『ろ』?」
ファルケ「口の聞き方を知らんようだな」
捕虜「命だけは助けて頂きたい」
ミラ「いいから早く質問に答えなさい」
捕虜「私たちは依頼を受けてここにいるだけです。とある組織の上から命令されただけで。この奥にある遺跡の発掘です。そこには神々から授かりしお宝があるようで。しかしながらそのお宝は高い熱があるというワケでフロストジャイアントと組んだんです。フロストジャイアントのボスは非常に美しいジャイアントです。問題なのが、その宝を狙っているのがもう一班いまして……ドラゴンなんですよねぇ」
ファルケ「遺跡の宝を守っている竜がいるということか?」
捕虜「そこまでは果たしてどうなのか……そうだ、ならばあなた方もフロストジャイアントの女王に会ってみませんか?」
ミラ「裏に組織の繋がりねぇ」
ファルケ「ならばその女王と会ってみるまでお前らを生かしておくか」
タリマ「なるほど、私も話は聞きました。このまま彼らを放置していても危険なだけです。ここで一気に解決できるチャンスとあらば私の個人的なことよりも、周辺の民の安全を優先しましょう。私もついていきます。そのジャイアントの女王に会えるなら、私が人間の代表としてお話しましょう。我が嫁ぎ先のトッペンハイマー家も理解してくれるでしょう」
リーベック「ひ、姫様~、こんなにご立派になられて……爺は猛烈に感動しましたぞ~!」

 アルがクレリックの持っていたポーション2本をシッピング。
 1本は毒で(セービングスロー成功)、もう1本はヒーリングポーションだった。
 グートマンは小屋に残り獲り返した商品を管理することに。
 ファルケはフロストアックスとフロストクラブも頂いて持っていく。
 ちなみにスペルブック、スクロール、角笛はクリスが持っていく。

 この山小屋で一晩休み、明日フロストジャイアントの女王のところへ行ってみることに。
 皆で寝ていると朝方にアルティアが気づいた。
アルティア「ファルケ大変! オッティがいない! 地下室へ向かう部屋の方に歩いて行っちゃった! 声をかけても全然聞こえないみたいで……」
ファルケ「何!? ヤバいな……オッティが呼ばれたか……」

経験点:6800
終了時のゲーム時間:1994/12/26