ROLLING STONES LICKS JAPAN TOUR 2003
2003年3月15日(土)  東京ドーム

最近知り合ったロック友達のK君から、メールが来た。
同行者ドタキャンのため、ストーンズ行きませんか?と。
まさに瓢箪から石!ありがとう、K君!
というわけで急遽、98年の「Bridge to Babyron Tour」に続き、
2度目のStones上京ツアーとなったのである。

無事羽田上陸、まずは新宿のバージン・メガストア内にある「GIMME SHELTER」へ。
友人はお土産のTシャツなど、多数お買い上げ。ワタシはベロ・バッジ一個300円なり。
赤坂の巨大ホテルでチェックインを済まし、いざ後楽園へ!
たどりついた席はアリーナの真ん中から左より。ステージはかなり斜めから観る感じだ。
B-STAGEも真横の遠くに・・・。
しかし、この臨場感。うちの近所にある札幌ドームは知らないが、ビッグエッグはデカイ!

客電落ちのBGMはビンテージ・ブルースナンバーのオンパレード。
ハウリング・ウルフ、スリム・ハーポ、サニーボーイ・・・。
THE WHOなどのロックンロールも是非鳴らして欲しかった気もする。
前回はOASISやCLASHなどもかかったのだが。

すでに開演時間の18時半が過ぎている。
鳴り続けるブルースナンバーが急にフェードアウトするたびに、
客がうわぁーっと、立ち上がり、歓声と拍手が鳴り響く。
あっけなく、次のレコードが・・・なーんだと、また席に着くオーディエンス。
大勢の客をいじって、スタッフがほくそ笑んでいるのだろうか?

そして、開演時間を35分ほど過ぎたころ、何度目かの正直でライトが消えた!
歯切れのいい、SUS4のギターリフは・・・うーん、アレだ!

01.Brown Sugar

今回のオープニングは武道館「Jumpin' Jack Flash」、横浜「Satisfaction」と、
日替わりメニューで来ているので、今夜も当然!
始まったばかりは何に注目していいかわからない。
メンバー4人はちゃんと生きて動いているし、ダリルもしっかりボトムを支えている。
サックスのボビーが片山さんのように見える(謎)。
とりあえず、凄いサビの大合唱に参加スルゼ!

02.Start Me Up

2曲目がこの曲というのは単純な俺のイメージにあわないような気がするのだが。
細かいことは気にせず、好きな大定番ナンバーを楽しむのが勝ちだ。

03.You Got Me Rocking

テンポが速くなって、『Voodoo Lounge』 (1994)からのシングル・カット曲。

このあたり(だったかな?)で、
ステージ上の巨大な漫画風イラストが描かれているスクリーン両サイドから電光画面が出現。
そのあとは8個の画面が映像によって多様に分割。
二面ずつ合体して、オリジナル・メンバー4人の姿が並んだり、
中央にひとつになって、ステージ画像やCG、アニメが映し出されたり。
鉄骨の内部には無数の布(下着?)がくくりつけられたような怪しげなデザインになっている。

04.Don't Stop

「ツギハーシンキョクデス!」とミックの流暢な日本語のあとに続くのが、
最新ベスト盤に入っているニュー・ソング。
「目の前にいるんだ!」という実感が強まって行くのと歌詞の内容はわからないが、
「Don't Stop」と連呼されるフレーズに急に目頭が熱くなる。

05.Rocks Off

現在、最高傑作アルバムと評されることが多い『Exile On Main Street』(1972)
のオープニングナンバー。これもライヴで聴きたかった無敵のロックンロール!

06.You Can't Always Get What You Want

初めて買ったStonesアルバム、『Let It Breed』(1969)のラストを飾るバラード。
ファンの間ではかなりの人気らしく、サビのコーラス部では大合唱。
後半のアップテンポになるところがなかなかパンク的で、
チャーリーの急に狂ったような激しいドラミングが凄い!
さすがにドラムセットは破壊しなかったが、最後はそんな鬼気迫るような感じ漂ってきた。
『Let It Breed』からは「Monkey Man」も聴きたかった(翌日のステージではやったそうな)。

07.Bitch

これもツアーで毎回やるわけではないが、多くが待ち望んでいたようだ。
しかし、僕の場合は「Live With Me」あたりと混同してしまったりして。
Stonesファン失格。別にいいけど。
これはホーンセクションが大活躍!盛り上がるナンバーだ。

08.Can't You Hear Me Knocking


この曲はタイトルがどうしても思い出せなかったかった。
あれ?『Tatoo You』(1981)あたりから?などといい加減なことを言ってしまう始末。
答えは超名盤『Sticky Fingers』(1971)の哀愁漂うナンバー。完全に減点だ!
Bobbyの長めのサックス・ソロが入ると、どこかジャズ・フュージョン的な感じになる。
サンタナ風とも称されているとか。
ダリル・ジョーンズなど特に好んでプレイしているのだろうか。
ダリルはちょっと横に広がったかな?気のせいかドレッド・ヘアの
マディー・ウォーターズみたいな風貌に見えた。
それに続くミックのハープ、ロニーのギター・ソロがまたクレイジー!
そんなロニーのギター・トーンに酔いしれているときに、係員が座席番号の確認にやってきた。
横には遅れてきたのか、人探しなのかアンちゃん風の客がひとり。
よくわからないが非常に迷惑だった!
こっちも「正気」じゃないので、何するかわかんないよ(苦)。しなかったけど。

09.Tumbling Dice

これは大定番。説明の必要なし。まったりとしたイントロのギター・フレーズ。
しいて言えば、ミックがオリジナルに近く「♪べーいべぇー」と歌っていたところが耳に残った。
最近聴いたLIVE盤では大抵「♪べべー」だったんで。

10.Slipping Away

ここで、キースのボーカル2曲。
ギターを小脇に抱える憎いポーズで、歌い始める。
ソロのときにセミアコのギターを持ちなおして、ワビサビの効いたピッキング。
この曲は本当にソウルフルな必殺のバラード。
コーラスが絡むところなんか涙なしでは・・・。

11.Before They Make Me Run

キースの2曲目。この曲もすぐわからない!『Some Girls』(1978)からなのね。。。

自分の曲以外でもキースはサービス満点で、ミック同様
数回ステージの左端ギリギリ(僕らのほう)、まで来てはギターを弾き、
たまに弾く手を止めて(笑)、余裕のポーズをとっていた。
オープニングは赤いジャケットで登場、その後、ジャパニーズ・キモノ風?な
ピンクのスカ・ジャン姿でも登場。これがまた妙に似合う。
後半は上半身裸で女性ファンと一部の男性(笑)を悩殺したり、
膝間づいてギター爪弾いたり、ステージ端から定位置へ駆け戻ったりと、
若々しいシーンも満載。
やっぱり、私的には何をやっても許せる(笑える?)赤塚先生並みの巨人だな。

12.Sympathy For The Devil

そして、いよいよアルバムでは名演と言われている、キースの突き刺さるようなギター・ソロ!
・・・と思いきや出だしの音がまったく聴こえない。というか弾いてない!?
または、音響のミスか?・・・やっとギターが聴こえるもなんだかヘロヘロ。
でも、キースはこれでいいのだ!?

13.It's Only Rock'N Roll (B-STAGE)
14.Little Red Rooster(B-STAGE)
15.Midnight Rambler(B-STAGE)


BGMに乗って、メンバーがメインステージ中央から花道を渡り、
いよいよセンターステージでの演奏。
真ん中で演奏しているのに聴こえてくるのはメイン・ステージの方からで、
なんだか変な感じ。「It's Only Rock'N Roll」が凄くラフに聴こえた。
次に聴こえるのがあのブルース・リフ。つい、「Manish Boy」と間違えたが(ゴメン)、
ミックの第一声ですぐに「Little Red Rooster」と判明!(笑)。
そして必殺ブルース組曲か?、「Midnight Rambler」で会場騒然。
すでに武道館でプレイ済みだそうだが、僕も望んでたナンバー。
後半のソローになる展開も盛り上がった。

欲を言えば今回もセンター・ステージで「Like A Rolling Stone」が聴きたかった!

16.Gimmie Shelter

イントロにあわせてメンバーが再び、メインステージへ移動。
この曲の聴きものは何と言っても女性ボーカルLisaのハイトーン。
クライマックスのシャウトがまた技ありで圧巻です。
ちょうど、アメリカ魂が暴走しているさなかにこれを生で聴いていることに、
感慨深いものを感じた。

17.Honky Tonk Women

これも超定番曲。曲については何も言うことないんだが、
オーディエンスは演奏よりもスクリーンのアニメに気がいってしまったのではないか。
SMコスチュームの女性キャラが巨大ベロマークの怪物のベロに剣(ピアス)を
突き刺し馬乗りになるのだが、逆にいたぶられるという非常にエロチックな内容。
巨大スクリーンで観るのがうれし恥ずかし(説明するのも恥ずかしい!)。
いかにもアメリカン・コミック的なノリだが、女性キャラがどこかタツノコ・プロあたりが
描きそうな日本人好みのタッチなのがこれまたアレだ・・・。
楽曲とともに中国で披露できるのかという意見多し(笑)。

18.Street Fighting Man
19.Jumpin' Jack Flash  


これも大定番なので、説明しませんが・・・。推して知るべし(笑)。

このあたりで、数箇所の噴射口から大量の紙吹雪が舞った。
前回は「Brown Sugar」で金色の雪が降って数枚持ち帰ったものだが、
今回は会場の端すぎて一枚も舞って来なかった!

ミックは水色のジャケットにTシャツといったイデタチだったのだが、
そのTシャツも水色のベロマークで、これが凄く決まっていた。
メンバー紹介はどこでやったか忘れたが、
ロニーがポーズを長くとりすぎて、ミックに「シツコイナ」と言われて大爆笑。
チャーリーのときの盛り上りにも感動。働きものだ。
長い友、サックスのボビー、キーボードのチャックにも暖かい拍手、声援が響いた。

20.(I Can't Get No) Satisfaction (encore)

アンコールの手拍子も疲れて来たころ、
メンバーも出揃わないうちに暗闇からキースのギター・リフ!(記憶ではこんな衝撃!)。
油断していた時のこの一撃がかなり効いた!
ライトを浴びたキースが抱えているのは、メタル(塗装?)ボディで、
ネック、ヘッドがピンクに塗られているテレキャスター。
嫌でも目に付き刺さるような強烈なルックスだ。
大満足!!!もうこれが、最後の最後だろう!・・・多分ね?

メンバー全員が肩を組み、あいさつ。
最後はオリジナル・メンバー4人だけで。

もう、何も今夜は望みません。ごゆっくりお休みください。

再び、赤坂に戻り、居酒屋のビールと芋焼酎で打ち上げ。
ずーっと、今夜は最高だった話も含めてロック話してた。まあよくネタが出てくるものだ。
翌日は原宿のロックンロール・ミュージアム、新大久保の楽器屋、西新宿のレコード屋を
激しく歩き回り、一泊二日のロック三昧東京ツアーは予定をすべて消化して終了!
なんだか、ここ数年の北海道脱出はほとんど音楽がらみだな。



SETLIST
2003.03.15 Saturday TokyoDome 
01.Brown Sugar
02.Start Me Up
03.You Got Me Rocking
04.Don't Stop
05.Rocks Off
06.You Can't Always Get What You Want
07.Bitch
08.Can't You Hear Me Knocking
09.Tumbling Dice
10.Slipping Away
11.Before They Make Me Run
12.Sympathy For The Devil
13.It's Only Rock'N Roll (B-STAGE)
14.Little Red Rooster(B-STAGE)
15.Midnight Rambler(B-STAGE)
16.Gimmie Shelter
17.Honky Tonk Women
18.Street Fighting Man
19.Jumpin' Jack Flash  
20.(I Can't Get No) Satisfaction (encore)



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