YAMAHA F100-212


#10216 JA3066

昭和54年7月発売
定格電圧:100V 50Hz/60Hz(国内仕様)
定格消費電力:90W
■フロントパネル
ch1volume(pull fat), treble(pull bright), middle, bass, input(high), input(low), chanel select SW, CH2 gain(pullfat), master, treble(pull bright), middle, bass,PARA'EQ LEVEL, Q, FREQUENCY, reverb,pilot lamp,power sw(ground)
■リアパネル
FUSE, AC OUTLET, SP.OUT, EXIT SP OUT, DIRECT OUT, REVERB ON/OFF, CHANEL SELECT

☆Fシリーズのライブ現場の代表機種がこのF100-212。
これ、結構今もライブで見かけますね。レンタルしているスタジオもまだまだありますし。しかも今は、フェンダーよりレンタル料金が高かったりします(笑)
まあポジションとしてはFシリーズ版ツインリヴァーブですね。12インチ2発を8オーム並列2発の4オームで鳴らすことで、クリーントーンの艶や広がりを出しています。
高域は二つのスピーカーの波形がぶつかってちょっとドンシャリ気味なので、1発ものでは出ないギラつきがあり、結構繊細なタッチが聴こえやすいです。低音はスピーカーが二つあることで、箱鳴りと言うより広い面積で迫力を出している感じでしょうか。
しかし何よりもスピーカー2発と言うのは、同じパワーを一発のスピーカーで駆動するより2発で分担しているほうが負担が少ないので、ライブで過酷に使っていても飛びにくかったんでしょうね。
もう一つは二つのチャンネルが完全に独立してセッティングできるトーンコントロール。基本的にFは全て、クリーンと歪みをフットスイッチで切り替えられる2チャンネルアンプですが、112系はトーンが共用になるので、トーンの設定はクリーン主体化ドライブ主体化のどちらか一方で妥協する必要がありました。
対して212の場合はクリーンとドライブのトーンコントロールの設定は独立して行えるので、ライブ等で複数のバンドが使い回す時に、あるプレイヤーはエフェクター主体でアンプはクリーン、かたや別なプレイヤーはちょっけらーで歪みオンリーと言う場合でも、二つのプリセットが出来るのでセッティングが楽です。
個人的にこのアンプは、ごついロックと言うよりは、クリーン〜クランチが合うアンプだと思います。憂歌団の内田勘太郎さんみたいに、ちょっとクランチな感じで、リヴァーブもちょっと混ぜ、ハコ物のギターをフロントピックアップにして泣きのブルースをやりたくなります。212独特のちょっとカリッとしたツインぽいアタックがなかなか渋い感じで好きです。レスポールのセンターポジションとか、ストラトのハーフトーンなんかはとてもはっきり出るので、僕のようにラフな弾き方だとすぐにあらが出ますね。(涙)
あと、結構この機種はFシリーズの中では音がブライトで前に抜けてくるので、単体だと硬く感じるときがありますが、エコーをかけた時などは、音像がぼやけずに色っぽい音になるので、'50s〜’60sのようなエコーを多用する時に使いたくなりますね。
●写真1 全体。
写真2 コントロールパネル。
写真3リアパネル
写真4エンクロージャー後面から。スピーカーユニットが見えます。
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