Marshall/ 1959Super lead 100/MKII(1975)




Marshall 1959 super lead100(1975年)


型番:Marshall JMP1959 SuperLead100
出力:100W
スピーカー:CELESTION GREEN BACK12"×4
コントロール:
フロント
POWER, STANBY, PILOT-LUMP, PRESENCE,BASS,MIDDLE,TREBLE,VOL1,VOL2, INPUT1&2(HIGH&LOW) リアパネル
FUSE,SP INP SELECTOR,SP-OUT×4






 僕がガキの頃は、マーシャル・アンプと言われて心が踊ったものだけど、今は
どこのスタジオでも「マーシャル」は置いてあるし、
下手したらロックな連中じゃなくてもギターアンプ=マーシャル、なんて事に
なってしまい、今やマーシャルはどこでも見かけるギターアンプのスタンダードと
なってしまった。ちょうどローランドのJCと並べればスタジオ備品のギターアンプセット完成!
しかし!僕が心躍らされたマーシャルはやっぱりロックなスタックのでっかいマーシャル!
ギャオーン!バリバリ、ガツン!とかました時のあの荒々しいけどどこかウォー
ム、ヘヴィだけどどこかブルージーなあのサウンド!
最初のマーシャル体験は確かJCM-900じゃなかったかな。高校時代に先輩が
マーシャルを買ったというので、覗きに行った時だな。先輩がコード1発ガツーンとやっ
たあの時からもう完全に俺はやられちゃった!
何だろうね。当時は好きな曲が弾ければアンプなんてヤマハでいい、ぐらいの気持ちで、ハードロックが特別好きだったわけじゃないし、マーシャルの写真を見
てかっこいい!なんて思わなかったのに、
音を「体感」したら俺のどこかでスイッチが入ってしまった!
これがロックと言うものだったのか!まあ具体的にどの曲だとかどのフレーズだとか、じゃないの。
コード1発ガーン!もうそれだけで、じわっと涙が出るような初期衝動!あれは凄かった!
ロックの初期衝動ってのは決してテクニックや音数じゃなく、もっと魂に一撃を食わすようなそんな何かじゃないかと今でも思ってしまう。
そのイメージを一番表しているのがマーシャルアンプに直!のギタースタイルなんじゃないか?
そういう意味では古今東西ロックとマーシャルはほぼイコールと言うほどマーシャルというのは多くの人にロックを印象付けたアンプだったはずだ。
しかし、今やマーシャルは
「先輩がはじめてこの町で買って大騒ぎ、実物聞いてまた大騒ぎ、さらに弾かせてもらって大騒ぎ」
なんて時代じゃないわけで、はっきり言ってどこにでもある。
そんな時、俺が行ったライブがシーナ&ザ・ロケッツの札幌ベッシーホールでのライブ!このときの鮎川誠は凄かった!
何せ俺も馴染みの某店にあったオールドマーシャル1959をレンタル!
こいつをあの伝説のレスポール・カスタムで鳴らされたからたまらない!
目の前でオールドマーシャルが炸裂!これがあのジミヘンやクリームのレコード
から聞こえてきたオールドマーシャルの本当の生音なのか!ってね!
そして鮎川さんのプレイ!かっこいい!もうコード1発ガーンとやっただけで会場中
「うおおおおおお!!!!」これこそリアル・ロックンロール!
そうか!俺がマーシャルをはじめて聴いた時の感動ってこんな気持ちだったよな!
そして、このライブの数年前、某店に飾られていたオールド1959の壁!伝説のオールドマーシャルの前にただただそのオーラに圧倒されていた俺。
そしてジミヘンとクリームのアルバムを手にしていつかはオールドマーシャルの音を体感したい!と思いを馳せた日々。
全てはこの瞬間の為に用意されていたロックの神様の粋な取り計らいだったのかも知れないな。
ライブはYOU REALLY GOT ME、スージーキュー、ROCK ME BABY、サティスファクションと、
ロックンロールの王道を突き進んで行く。最後にはジョニービー・グッドを聞きたいかぁ!!で会場中は興奮の坩堝!
そうか!ロックはこうやってやるものなのか!
よし!絶対俺もいつかはレスポールとマーシャル1959を手に入れてやる!そして
いつか絶対かっこいいロックンロールをぶちかましてやる!
・・・だからと言ってお茶の間にマーシャルアンプを置かなくても良さそうなものだが、そういうワケで
やっと夢のオールドマーシャル、1959、遂に手に入れた!
年式は1975年のアルミパネルで、アメリカ輸出モデルの6550管仕様!
現在はそれを英国仕様のEL34のジム・マーシャルオリジナル仕様に戻し、70年代
特有のタイトな音質ながら、ヨーロピアンサウンドの色気も取り戻した最高のマーシャルトーン!
まあ、爆音アンプなので自分のような一般人にはまだまだこいつを鳴らしきるような
でかいライブできるような身分じゃないのだが、こいつを鳴らすためにはバンドをやるしかないわけで、
うるさいと言われるなら騒音ではなく、MUSICを奏でるしかないワケで、
そうすると、やはりMUSICするためには腕を上げないといけないわけだ。
と、追い込まれるのもまた楽しい。
4インプットのマーシャルを手にした人間の運命はやっぱりロックに邁進するしかないようである。

 あとはこういう昔の機材を使うと良い音を出せるようになるかもね。
古いアンプはいまどきのTSLみたいに綺麗に歪まないし、チャンネル切り換え
等と言う便利な機能なんて無いので、
否応なくタッチとギターのVOLコントロールが鍛えられる。
ましてや雑誌のアンプセッティングなど参考にならない。その通りやっても
弾く人が違えば同じにはならないから。それよりも結果的に出てくる音に対して
「もっとこうすれば良くなる」って試行錯誤するように自分を追い込めるのが、
こういう「昔のブコツで不便で頑固なオールドアンプ」の良さだよね。
って体育会系アンプかよおい!(涙)。

10年前の1959買ったばかりの頃の俺
「なんか綺麗に歪まな〜い!フルテンにしてもあの音が出な〜い!」
今の俺
「ふふふ。未熟者め。マーシャル=フルテンと、ばかの一つ覚えのようにやったって良い音作れるわけないだろうが!」
ヒント:日本人はギターは全開、トレブリーにしてアンプで低音を出そうとする。
しかしアメリカではアンプをトレブリーにしてギターで太さを出す。BY某メーカー談。
ちょっとましになった俺
「つまり、マーシャルと言えどもフェンダーアンプのデラリバの使い方と何ら変わらないわけか。
つまりスイートスポットを捜せと。」
・・・どんどんアンプの目盛りが下がっていく俺。
その分腕力でメリハリ!強く弾くとギャン!と歪むけど撫でるとベルトーンという絶妙のポイントを発見!
俺「ふむふむ!これがマーシャルアンプの表現力と言うものであろうか」
師匠「ファズを使え!」
俺「そんな、ファズなんか使ったらブリブリで何弾いてるかわからなくなるじゃ
ないっすか!」
師匠「ギターのVOLを下げるのじゃ!」
プリプリキャラリーン☆
俺「おおおお!なんと美しいクリーントーン!これぞジミヘン!」
さらにギターのVOL上げると徐々にドライブ!
俺「なる!ここでブーミーになる直前がバッキングでコードが使えるギリギリのところね。」
そこからもうちょい上げてリードトーン!
「うわ、これじゃアタックがまるでない!
そうか!ここでピックの角度とハーモニクスの入れ方で指先でイコライジングするわけだな!」
数年後。
俺「本日はリフ重視でドライなドンシャリサウンドが欲しい!」
セッティングはミッドを落としたドンシャリ。ブースターはトレブルブースター。
ザクザク刻むよろし。
俺「今日はちょっと80年代路線行こう!」
足元にはBOSS OD-1。
・・・でも最近あまりブースター使わなくなったなあ。
原点に戻ってストレートなロックンロール。これが一番かっこいいですな!
最後にちょっと自慢!
これ、かの王様に2回使ってもらえた幸せな奴。サインしてもらったよ♪





も・ど・る♪!