自然界のオオクワガタ幼虫は孵化してから羽化するまでに
約1年間かかる1年1化と、約2年間かかる2年1化の育ち方が有ります。
【1年1化型】
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1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
1年目 |
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孵化時期 |
幼虫時期 |
2年目 |
幼虫時期 |
羽化時期 |
新成虫として蛹室で待機 |
3年目 |
新成虫として蛹室で待機 |
成虫として野外活動 |
比較的早い時期に産卵・孵化した幼虫は、気温が低くなる冬まで期間的に余裕が有るため、順調に脱皮を繰り返し、
3令成長期(3令初期〜3令中期)を過ぎたぐらいで越冬し、翌年の晩春から夏にかけて約1年で羽化をする。
これを1年1化と言っています。
自然界の1年1化型の成虫は幼虫でいる期間が短いため、小型個体が誕生しやすいが、
ブリードされた幼虫は、飼育材に混ぜる添加剤のおかげで、短い幼虫期間でも大型個体が誕生する傾向にある。
【2年1化型】
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1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
1年目 |
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孵化時期 |
幼虫時期 |
2年目 |
幼虫時期 |
3年目 |
幼虫時期 |
羽化時期 |
新成虫として蛹室で待機 |
4年目 |
新成虫として蛹室で待機 |
成虫として野外活動 |
8月〜9月の遅い時期に孵化すると、冬までに期間的に余裕が無く2令で越冬します。
翌年は3令へと成長、その1年間を3令幼虫で過ごしその翌年、つまり孵化してから2年後の晩春から夏にかけて羽化をする。
これを2年1化と言っています。
自然界の2年1化型の成虫は幼虫でいる期間が2年と長いため、大型個体が誕生しやすい傾向にある。
あれこれと悩まず大型個体を誕生させたいのなら、夏を過ぎた秋口に孵化した幼虫を2年かけて育てて見ればいかがでしょうか・・・・・責任は持てませんのであくまでも参考として下さい。
1年1化型で常温管理飼育するには、適切なブリード開始時期を決めてやらなければなりません。
幼虫が成長するのに必要な温度と湿度が高い夏季に、成長期(3令初期〜3令中期)を合わせてやらないと大きくならないです。
よって幼虫の割り出しは、5月〜6月に出来る様にするのがベストになります。(3月〜4月前半にペアリング)
夏季での高温は”要注意”できる限り28℃(最悪でも30℃)以下に抑えられることができれば良いのですが・・・
これを越せば蛹化スイッチが入ったり、また羽化不全に成る確率が高くなり、最悪は☆に成りかねないです。
そして温度が15℃をきる前には3令の成長期を過ぎ、3令終期に成る様にもっていければ言うことなしです。
これらの事に気をつければ少々幼虫期間が長くなるものの常温管理でも素晴らしい個体を羽化させることが出来ます。 |