パソコンでプログラミングしよう ウィンドウズC++プログラミング環境の構築
1.6.3.6(15)
自作ツールの導入

統合開発環境を補助する自作ツールをインストールする手順を説明する。

自作ツールはバージョン番号管理の自動化と国際化機能利用の容易化を主な目的として導入する。

外部情報

セットアップ手順

  1. ディレクトリの確認
  2. 自作ツールのビルド
  3. バッチファイルの配置

ディレクトリの確認

ユーザーディレクトリに必要なディレクトリが追加されている事を確認する。自作ツールのビルドは実行ファイルをグローバル変数$(#codeblocks.bin)が参照するディレクトリにコピーするため、これを事前に定義する。定義方法は後述の統合開発環境のカスタマイズ(2)に従う。

メンバ codeblocks
base C:\Users\user\CodeBlocks
bin $(#codeblocks)\bin
batch $(#codeblocks)\batch
doc $(#codeblocks)\doc

自作ツールのビルド

以下のzipファイルをダウンロードする。

解凍し生成されるファイル(CodeBlocksTool.workspace)ディレクトリ(KGetText、KUdCheck、KAutoVer、KGitWVer)全てを以下に移動する。各ディレクトリはサイト作成者が著したソースコードを含みApache License 2.0の下に公開する。

  • C:\Users\user\MinGW\CodeBlocksTool

Code::Blocksを起動し[File|Open]でC:\Users\user\MinGW\CodeBlocksTool\CodeBlocksTool.workspaceを開けば自作ツール4プロジェクトが読み込まれる。[Build|Select target]でRelease32を選択し、[Build|Rebuild workspace]で全てのツールをビルドする。ビルドが終了したらC:\Users\user\CodeBlocks\binディレクトリに4ツール(KGetText.exe、KUdCheck.exe、KAutoVer.exe、KGitWVer.exe)がコピーされているのを確認する。

デフォルトでは4プロジェクト全てがライブラリをダイナミックリンクするため、設定をスタティックリンクに変更しない限りMSYS2アップデートの度に全てリビルドした方が良い。

覚え書き
古の牧歌的なパソコン通信時代と異なり、出自定かならぬ実行形式ファイルの危険性を大きく意識することが現代では求められる。あなたも本サイトから実行形式ファイルをダウンロードすることに大きな抵抗を感じるだろうし、ソースコードから安全性判断してビルドするのが作法であろう。自作ツールを実行形式でなく未熟なソースコードで公開するのはそういった理由による。

バッチファイルの配置

動作確認(2)で用いたk_から始まるバッチファイルは統合開発環境のカスタマイズ(2)で設定される自作ツールのメニュー登録で不要になる。ただしHTLMヘルプファイルを作成するバッチファイルk_doxygen_winchm.batは例外で、そのコピーをC:\Users\user\CodeBlocks\batchディレクトリに配置する。このバッチファイルもメニュー登録され、プロジェクト毎のコピーはやはり不要になる。