事務局だより4月号 

 今月号の目次

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 障害基礎年金等の2023年度の給付額について

 令和4年度 日視連中央情勢報告(続き)

 仙台駅前バス乗り場の変更について

 ご協力ありがとうございます(敬称略)

 貸し出します

 本の紹介
 

障害基礎年金等の2023年度の給付額について

 厚労省は今年度の障害基礎年金等を以下のとおり給付することを決定しました。1級は月額82,812円、2級は66,250円。18歳未満の子供がいると第2子まではそれぞれに
19,058円が加算されます。
 また、消費税率引き上げに伴って支給されている「障害年金生活者支援給付金」は、1級6,425円、2級5,140円となります。

 
                                                                               
令和4年度 日視連中央情勢報告(続き)
                                                   
 令和4年11月8日に竹下義樹が中央情勢報告した内容を掲載します。なお、詳しく知りたい方は、テキスト版・CD版がありますので、事務局まで連絡下さい。

1.災害対策
 
 道路から少し離れて同じ安全対策の問題ですが、ハザードマップについてです。災害時における安全対策の中で、ハザードマップは災害における安全確保など、減災という面から重要な役割を果たしていますが、このハザードマップのうち、水害に関するハザードマップについて、視覚障害者に使いやすいハザードマップを作成する、ということで動き出しています。
 このハザードマップについても、どれだけきちんと自治体が作ってくれるかということについては、我々が各地域で自治体に働きかけないと結果的には絵に描いた餅で終わります。
ぜひ皆さん、自治体に働きかけて水害だけでなく、地震の場合も含めた視覚障害者用のハザードマップの作成を実現していきましょう。

2.駅のバリアフリー化
 
 交通面で一つ知っておいていただきたいこととして、ホームドア(転落防止柵)など、バリアフリー化の改良工事を行うための資金をどうするかということが、これまで問題になっていました。これを国と鉄道事業者と自治体で資金を分担して負担するというやり方では、なかなか前に進みません。一つのホームドアをつけるだけで10億円かかったりします。
 それらの財源を確保することをスムーズに実現するために、現時点では都市部の全ての鉄道利用者から、10円までの料金を加算して徴収する。負担していただいたお金をプールして、バリアフリーや安全対策のためのお金にあてていくということが、この10月から始まっています。そういう意味では、全ての国民が我々の安全対策のために負担をしてくれているのだということを知っていただきたい。これから徐々に負担すべき鉄道利用の範囲を広げていくことになるようです。
 全ての国民が、このことに理解を示し、我々に協力してくれているのだということを知っていただきたいと思うのです。

3.情報アクセシビリティ
 
 次に、放送分野における問題に触れておきたいと思います。
 実は、放送に限らず、国の障害者政策は障害者基本計画という大枠の中で進められています。5年に1度の改定作業が行われています。現在は、第4次障害者基本計画が実行されていて、来年の3月までが第4次の期間とされています。
 したがって、来年の4月からは第5次障害者基本計画が実施されていくことになります。その改定作業もほぼ終わり、この11月から12月に閣議決定がされると思います。
 その中には、例えば放送面でのバリアフリー化、情報アクセシビリティをより進めるように、ということが書かれています。それを具体化するということになると、各民間事業者、NHKに対して、字幕は何パーセント、あるいは音声解説を何パーセント、手話を何パーセントつけるかとか、目標値を設定して進めていきます。ところが、その中で音声解説が非常に低い目標値になっているのです。
 ひどい場合、今実施されている音声解説を6%実現している放送局があるとすれば、目標値は5%のままになっていることがわかったのです。それを指摘する中で、この部分についても放送分野における情報アクセシビリティの改善ということで、目標値の設定をどうするかという議論が11月から12月にかけてスタートすることになっています。
 日視連からも三宅組織部長を送り込んで、全国の声をできるだけ反映していき、より多くの番組で音声解説放送が実現するようにしていきたいと思っています。とりわけ緊急放送における音声解説が実現しないと、我々は危険にさらされることになりますので、これを何としても改善させたいと思っています。

4.読書バリアフリー法
 
 次に、読書バリアフリー法について少し触れておきたいと思います。読書バリアフリー法は実現してから時間が経ちましたが、その読書バリアフリー法に基づく国の基本計画ができました。そして、国の基本計画に基づいて、どんどん議論も進んでいます。
 ところが、都道府県ごとの基本計画は、作っていただくことが努力義務になっていて、あまり進んでいません。
 非常にすばらしい動きをしたのは鳥取県でした。いち早く基本計画を作って、県立図書館や公共図書館における充実ぶりが実現しています。基本計画ができている地域でも、あまり改善していないところもありますが、そうであったとしても、現状に見合った読書環境の改善、その地域において必要な読書環境の改善をどう実現していくのか、という議論を進めるためにも、この都道府県ごとの基本計画が重要ですので、ぜひとも、このことを各地域で進めていただきたい。
 文部科学省にこの件について話を聞きに行きますと、残念ながらまだ文科省に報告されている数は、47都道府県のうち半分も準備が進んでいないようです。基本計画の制定に向けて検討中であるという都道府県を含めても、まだ半分に満たない。
 そういう状況ですので、もっと我々は頑張らないといけないというふうに思っています。

5.あはき
 
 次は、職業問題にいきたいと思います。
 職業問題のトップは、あはきの問題です。あはきの問題での動きをいくつかご報告したいと思います。

 まず一つは、これも朗報と言ってもよいのですが、一人親方であるあはき施術所の従事者、我々の仲間が、労働者災害補償保険(労災保険)には入れなかったのですが、これが昨年の審議会での議論を経て、はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師や柔道整復師の自営業者も労災保険の特別加入制度の対象にしていきましょうということになりました。
 労災保険は、日本国内で労働者として事業主に雇用され賃金を受けている方が対象で、仕事の途中で怪我をすると保険による治療や休業補償や、あるいは打切補償、年金等が受けられます。
 本来、一人親方は人に雇われていないため、労災保険の適用外となりますが、労災保険の特別加入制度によって、一人親方のいわば働く環境を良くしていこうということで、今回、その対象にはり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師と柔道整復師が取り入れられました。特別加入制度は、労働者以外で、業務の実態や災害の発生状況からみて、労働者に準じて保護することがふさわしいと見なされる人に、一定の要件の下に労災保険に特別に加入することを認めている制度です。
 私たちは、はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師の労災保険の特別加入を実現する中で、日本鍼灸師会と日本あん摩マッサージ指圧師会とそして日視連が一体となって、特別加入をすすめるための日本あはき師厚生会というものを立ち上げました。それによって我々が、例えば仕事中に階段から落ちて怪我をしたとか、指を骨折したとか、やけどでもいいです。そういう場合に、この労災保険の特別加入による、補償を受けることができます。あるいは、往療訪問マッサージの途中で事故に遭った場合、それは交通事故でも溝に落ちた事故でも、利用できることになります。
 保険の範囲が、この労災保険という分野で提供されることになって、我々にとって、またひとつ大きな安全が広がったのですから、この特別加入にぜひ皆さんも加わっていただいて、我々の地位の安全性、我々の仕事における安心感というものをさらに作り出していっていただきたいと思います。
 もう一つ、あはきの関係での動きとして、皆さんに前にも報告したことがあるかと思いますが、新しくあはき国家試験に受かってくる方が、健康保険を取り扱おうとする場合は、施術管理者の登録が必要です。その施術管理者には、一定の就労経験とそれから研修を受けることが義務づけられています。その研修が回を重ねて、非常にたくさんの方がこの研修を受けるようになってきました。ところが、視覚障害者であはき国家試験合格者の中から施術管理者の研修を受ける人の数がとても少ないという現実があります。非常に残念なことです。
 我々もこれからは健康保険の取り扱いに慣れていって、自由診療の部分と健康保険適用の部分の組み合わせによって、患者さんのニーズに応え、時には患者さんをいわば導いていくために、我々の施術所のあり方としても重要な場面になってきます。
 この施術管理者の研修を受ける際に、テキストは全部準備されています。点字のテキストも準備されておりますし、視覚障害に対する配慮もやっていただけることになっていますので、皆さんの周辺でも、そのことを認識しておいていただければありがたいと思っております。

6.就労問題
 次に、一般就労についてです。この間、公務員になる視覚障害者がたくさん増えてきました。例の国の水増し問題をきっかけとして、視覚障害の仲間たちも国家公務員にどんどん採用されていきました。
 そういう人たちの働く現場がどうなっているのか、ちゃんと働きやすい現場になっているのか、声を聞いたり、今後、一般就労をさらに進めていくにはどういう課題があって、どういう現状の問題点があるのかを検討したり、議論するための懇談会を開こうと呼びかけてきました。その手始めとして先日、大学の先生二人とそれから、元職安にいた障害者雇用のベテランの方と、そしてわが組織のメンバーで厚生労働省のOBである吉泉情報部長や工藤総合相談室長にも加わってもらい、就労問題に関する懇談会・勉強会を開催しました。
 ここでの議論を基礎として、近い将来には継続的にこの問題を検討していく委員会・懇談会を立ち上げて、働いている人たちの声を聞いたり、あるいは実態調査をしたり、国との交渉を持ったり、経団連等の事業団体との話し合いの場を持って行くということを、今後やっていきたいと思っています。(続く)


仙台駅前バス乗り場の変更について

 4月1日より仙台市営バス駅前乗り場が変更になりました。仙台市営バスで協会事務所や情報センターに行く場合、これまでの乗り場は仙台ロフト西側18番・19番でしたが、4月からは仙台ロフト南側乗り場27番・28番です。
 乗り場と主な路線は次の通りです。なお、原町経由は情報センターを通りませんのでご注意下さい。

仙台駅前27番乗り場

・県庁市役所・中江・二の森経由「東仙台営業所行き」
・県庁市役所・ガス局経由「鶴ケ谷七丁目行き」
・原町・ガス局経由「鶴ケ谷七丁目行き」

仙台駅前28番乗り場

・県庁市役所経由「高松・安養寺二丁目行き」


ご協力ありがとうございます(敬称略)

 寄付金 
(令和5年3月31日現在)
 (仙台市)匿名

「書き損じ及び未使用ハガキ回収事業」報告
(令和5年3月1日~3月31日受付分)

◆個人(3名)(仙台市)

◆小学校(32校)
(仙台市)六郷 荒井 国見 八木山南 鶴巻 人来田 鹿野 上愛子  (石巻市)桃生 稲井 釜  (塩竃市)玉川  (気仙沼市)階上 小泉 唐桑  (角田市)桜  (多賀城市)山王 城南
(登米市)柳津 豊里 米川 (栗原市)金成 栗駒南  (大崎市)古川第一 大貫 鹿島台  (富谷市)成田  (蔵王町)宮  (七ヶ浜町)亦楽  (大和町)小野  (加美町)宮崎  (涌谷町)箟岳白山

◆中学校(23校)
(仙台市)中山 秋保 大沢 中野 松陵 七郷 (石巻市)桃生  (塩竃市)第一  (多賀城市)多賀城  (登米市)石越 南方  (栗原市)金成  (東松島市)矢本第二 矢本第一
(大崎市)古川  (富谷市)富谷第二 (大河原町)金ケ瀬  (亘理町)荒浜 亘理  (利府町)利府  (大和町)宮床  (大衡村)大衡  (加美町)小野田

◆高校・支援学校(12校)
石巻工業  白石  古川工業  田尻さくら  利府 
聴覚支援  船岡支援  鶴谷特別支援  利府支援  利府支援富谷  石巻支援  金成支援


貸し出します 

 貸し出しご希望の方は協会事務局 電話022-257-2022へお申し込み下さい。

日視連発行 点字日本 第615号 2023年3月1日

桜雲会発行「ホーム転落事故防止-だれもが安心して使える駅を目指して-」 点字版

すこやか食生活協会発行
(1)簡単でおいしいパックご飯の活用法 デイジー版
(2)野菜料理のレシピ集(上下巻) 大活字・透明点字併用

内閣府政府広報室発行
(1)点字・大活字広報誌「ふれあいらしんばん」第90号 
内容
①知っていますか?長周期地震動
②すすめよう災害に強い国づくり、国土強靭化の取組とは
③大切なひとを守る「ゲートキーパー」
④お引越し手続はマイナポータルでかんたんに!

(2)音声公報CD「明日への声」第90号は「ふれあいらしんばん」と同様の内容。


本の紹介
                                                       
                                                        理事 及川 篤生
書名 日本酒の世界
著者 小泉 武夫
サピエにテキストデイジー版が、登録されています。
 
 会員の皆さん、こんにちは。協会理事の及川篤生です。世の中はWBC一色になっております。たくさんの人たちの気持ちが1つになるというのはいいですね。4月には、フィギュアスケートの国別対抗戦もあるのでそちらのほうも楽しみです。
 
 今回の本のテーマは日本酒です。僕は、15年前に体を壊してからアルコールは全く摂取しなくなりました。でも、僕自身日本の古いものに関してはすごく興味があります。それに、日本酒好きな方も多いと思います。協会の理事会の顔ぶれからしてもお酒が好きな方が多数派ですね。学校で習った歴史は好きじゃないという方が多いんじゃないかと思います。教科書の歴史は政治・経済・外交といった内容が中心。テレビや新聞の内容を順番に並べたようなものですよね。でも、扱うテーマを自分の興味があるものに絞ると、突然面白くなる。そういうことで今回の歴史のテーマは日本酒です。
 
 日本人は、縄文時代からお酒を作っていました。ただ、それは採集した果実を発酵させたものでした。要するに、果実酒ワインみたいなものでしょうか。日本酒は、お米が原料ですから作られるようになったのは、稲作が開始されてから弥生時代が日本酒の歴史のスタートです。この時代の日本酒は、収穫を神様に捧げるものでした。今でいう神社の巫女の人たちが、蒸した米を口で噛んで唾液で発酵させて作りました。その意味でも、巫女という人たちは穢れのないものなんですね。お米を長時間噛んでいると、こめかみのあたりが痛くなります。このことから、僕らの体の耳のちょっと上の部分そこが「こめかみ」と呼ばれるようになったそうです。こういった日本酒に関わる知識が年代順に収録されています。友人たちなどでお酒を飲んでいるときに、こういった小ネタを披露すればただの酒飲みじゃないんだよって、感じになっていいんじゃないでしょうか。

 
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