令和6年度事業計画
    
    令和6年度運動方針
    
    今年度の重点項目
    
    事業内容
      
       T 視覚障害者の社会参加と生活支援、並びに地域における視覚障害に関する知識の普及・啓発に関する事業
       U 自立と社会参加のための相談事業
       V 情報提供事業
       W 視覚障害者への理解促進及び社会貢献意識の普及啓発事業
       X 関係諸団体との連携及び交流並びに活動支援事業
       Y 宮城県視覚障害者情報センター事業
       Z 収益事業
       [ その他
     
     
令和6年度運動方針

1.情報保障に対する取り組み
 
 情報障害者といわれる視覚障害者に対する情報保障は自立と社会参加を果たすうえで最も重要である。「読書バリアフリー法」や一昨年制定された「障害者情報アクセシビリティー・コミュニケーション施策推進法」、更に「改正障害者差別解消法」における合理的配慮の義務が本年4月から民間事業者にも適用されることから法の理念実現に少しでも近づけるよう取り組んでいく。

2.地域生活支援事業による生活環境の整備と社会参加の推進
 令和6年度から順次施行される「改正障害者総合支援法」などに基づき、地域福祉の向上に取り組む。現状に合った日常生活用具の給付、安全で移動しやすい交通環境、利用しやすい施設の整備、移動に関する支援制度等の充実に取り組む。

3.視覚障害者福祉の啓発と関係機関・団体との連携強化
 視覚障害者福祉に携わる当事者や支援者の団体、行政機関等との連携を強めると共に、視覚障害理解の啓発を図り、暮らしやすい地域づくりを推進する。


今年度の重点項目
 
今年度は、以下の点に重点をおき事業を進める。

1.会員の高齢化が進む中、これからの団体・組織の在り方について検討する。

2.デジタル社会が進む中、ICTの有効な活用を普及するとともに、デジタル化により不便や不利益を生じないよう配慮を求めていく。

3.災害時要配慮者における防災・減災の個別的な対策を支援する。

4.第61回東北視覚障害者福祉大会宮城大会を主催する。

5.安定した財源確保の為の方策を検討する。


事業内容
T.視覚障害者の社会参加と生活支援、並びに地域における視覚障害に関する知識の普及・啓発に関する事業
  
1.家庭・社会生活訓練事業(県委託) 

日常生活や社会生活に必要な知識・技術・教養を身につけ、又、社会参加を支援するための訓練や体験会を各地で実施する。
地域団体が主催する他に、地域団体のない岩沼・名取・栗原・登米・富谷を含めた協会本部主催の訓練会を主催する。

2.スポーツ振興事業 

(2)サウンドテーブルテニス(STT)
・第26回宮城県・仙台市障害者卓球大会に出場する。 5月19日(日) 仙台市青葉体育館

・第19回東北ブロック視覚障害者STT宮城大会に参加する。7月27日(土)〜28日(日)

・その他、各地域で練習会を実施する。

(3)その他
 ブラインドサッカー、マラソン、フライングディスク、フロアバレーボール等視覚障害者のスポーツ・レクリエーションの普及に協力する。


U.自立と社会参加のための相談事業
 
1.視覚障害に関する相談事業 

 視覚障害のある本人や家族、福祉関係機関からの様々な問い合わせや相談に視覚障害当事者が中心となり、体験に伴った当事者目線による相談に応じる。又、視覚障害者のための用具に関する相談にも応じ、使用法の説明や購入に当たっての助言を行う。

2.中途視覚障害者リハビリテーション事業 
 
 中途失明者緊急生活訓練事業(県委託)として、(公財)日本盲導犬協会仙台訓練センター等の協力を得て相談会を2回開催する。
7月26日(金)登米市、10月18日(金)栗原市。そのほか、事情に応じて訪問による個別の相談も行う。

3.視覚障害者用情報支援機器に関する相談事業

 デイジープレイヤー、音声パソコン、スマートフォンなど情報障害を補うためのICT機器に関する助言や指導を行う。


V.情報提供事業

1.公共性の高い広報誌の点字版・音声版の作成
 宮城県委託「みやぎ県政だより点字版・音声版」年6回、仙台市委託「仙台市政だより点字版」年12回、「点字仙台市議会だより」年4回、「広報とみや」年12回、「広報わたり」年12回」、「市報いしのまき」年11回(5月分より製作開始)を製作して提供する。

2.読書のバリアフリーを推進する事業
 読書バリアフリー法の趣旨に基づき、公共図書館における視覚障害者の利用環境の整備について働きかけを行う。
 また、一部地域の図書館と音声機器等の利用ニーズの把握を行い、障害当事者に沿った対応を行う。

3.会報「視覚障害みやぎ」の発行
 点字、活字、拡大文字、音声CD、メールの各媒体で毎月発行する。

4.ホームページの管理・運営
 本協会と情報センターの事業をネット上で公開し、随時更新してタイムリーに広く情報を提供する。

5.その他
 政府関係の広報や民間からの寄贈による福祉や生活にかかわる冊子・資料を貸し出し、あるいは提供する。


W.視覚障害者への理解促進及び社会貢献意識の普及啓発事業
 
1.講師の派遣
 
 学校・企業・一般市民等を対象に視覚障害者の介助・誘導の仕方、点字、生活における工夫など視覚障害理解と啓発を目的に専門的な知識を持つ講師を派遣する。

2.寄付募集活動
 
 学校・団体・市民に向けて不要になった書き損じ・未使用はがきの寄付を募集し、協力を通して児童・生徒や市民の福祉や社会貢献に対する理解を深めてもらう活動を行う。

3.パンフレット等の配布
 
 市町村の福祉関係機関・事業所・市民に対し「視覚障害者のガイドのために」等視覚障害者福祉に関するパンフレット等を配布し啓発を行う。


 
X.関係諸団体との連携及び交流並びに活動支援事業

1.地域団体との連携及び活動支援
 
 県内における当事者から成る地域団体(気仙沼、石巻、東松島、大崎、塩釜、多賀城、角田・丸森、柴田、利府、亘理)の会員により構成される文化・スポーツ団体の活動を支援すると共に、新たな団体設立の可能性をさぐる。

2.大会開催事業

 第61回東北視覚障害者福祉大会 宮城大会を11月10日(日)〜11月11日(月)に開催する。

3.障害者団体等との交流及び連携

 各種団体が開催する大会や会議等への出席等を通して国・地方・地域各々のレベルで当面する視覚障害者福祉の課題に連携して取り組んでいく。

(1)(社福)日本視覚障害者団体連合(日視連)
点字JBニュースなど情報や資料の提供、調査・研究への協力、研修、要望・陳情活動等々。

@主な大会・会議等として第77回全国視覚障害者福祉大会6月2日(日)〜3日(月)、熊本県

A全国団体長会議(3回)、青年・女性・あはきの各協議会、弱視部会等との連携。

(2)青年部

@日視連青年協議会及び東視連青年部との交流・連携を図る。

A第70回全国視覚障害青年研修大会に参加する。9月15日(日)〜16日(月・祝)、大阪市

(3)女性部

@日視連女性協議会及び東視連女性部との交流・連携を図る。

A第70回全国視覚障害女性研修大会に参加する。9月4日(水)〜5日(木)、香川県高松市

B県視障協女性部長会議を開催する。3月2日(日)

C日視連女性協議会全国委員会に出席する。3月、東京都

(4)東北視覚障害者団体連合(東視連)

@令和6年度の事務局を担当する。

A第61回東北視覚障害者福祉大会を11月10日(日)〜11日(月)宮城県で開催する。

B役員会(3回)を開催する。

(5)仙台市視覚障害者福祉協会(仙視協)
  同じ県内団体として情報の共有を図り必要に応じて連携し、活動する。

(6)その他

(社福)宮城県障がい者福祉協会、(一社)宮城県障害者スポーツ協会、(公財)日本盲導犬協会仙台訓練センター、宮城県東洋療法関係団体連絡協議会等とも連携をとっていく。

(7)関係機関・団体との連携

宮城県、仙台市、県内各市町村、(社福)宮城県社会福祉協議会、各市町村社会福祉協議会、宮城県立視覚支援学校、国の地方機関等との連携を図る。

(8).ボランティア団体との連携

宮城音訳奉仕会、宮城点訳奉仕会、デイジーみやぎ等の支援・協力をいただき事業を進める。

 
 
Y.宮城県視覚障害者情報センター事業

1.重点事項

(1)墨字資料などの点字化・テキスト化にICT技術を活用し、作業の効率化・迅速化に取り組む。

(2)相談業務を充実させ、増加している中途視覚障害者への支援や機器・用具に関する相談に対応する。

(3)これまでの地域連携推進業務の実績を踏まえ、交流会等を開催していない地域に暮らす視覚障害者へのアプローチを検討する。あわせて、地域福祉の向上と視覚障害者の防災意識の定着に取り組む。

(4)「宮城県の障害者就労施設等からの物品等の調達の推進を図るための方針」に即して、障害者就労施設等からの物品調達に努める。


2.事業の概要

(1)点訳及び音訳図書・資料等の製作と貸出 
○センターに来館した利用者の応対
○館外利用者の登録事務
○点字・録音刊行物等の館外利用:センターへ登録されている館外利用者に対し、点字・録音刊行物等の貸出を行う。なお、館外登録者の拡大を図るため地域連携業務の一環で行う「情報交流会」等地域での行事を開催する(年20回程度)。
○点字・録音刊行物等の受入・管理
○情報誌の発行等による情報提供
○雑誌録音物の製作及び貸出
○他の点字図書館等との協働
○宮城県視覚障害者福祉ガイド(音声版)の製作
○プライベートサービス
○対面音訳サービス

(2)点訳奉仕員及び音訳奉仕員の養成  
○点字・録音刊行物等の製作及び奉仕員の養成:点訳奉仕員並びに音訳・編集奉仕員養成講座を開催する。また、テキストデイジー編集奉仕員の養成にも取り組む。
○各種奉仕員との連絡・協力体制の構築:サピエ図書館を積極的に利用し、広範囲な図書情報の収集及び情報提供を図る。

(3)視覚障害者のコミュニケーション技術の相談と指導
○相談業務
○点字の指導:主に中途視覚障害者を対象に点字の書き方及び読み方を指導する。
○視覚障害者向け情報機器の操作体験・講習
・操作体験の実施時期適宜。訪問型機器講習として県内各地でも実施。
・講習会の実施時期 毎月第1日曜及び依頼に応じて。
・ICTサロンの実施時期 第1日曜午後
○視覚障害者支援機器の体験・貸出:機器貸出の実施時期 要望に応じて。操作体験の実施時期 適宜。

(4)地域連携推進事業
○講師の派遣:自治体や各種団体が開催する、視覚障害に関する研修会等の講師について、職員又は奉仕員を派遣する。
〇災害への備えと、災害発生時の対応:東日本大震災における経験から、視覚障害者を地域で支える体制を構築するため、市町村や地域住民を対象に視覚障害に関する理解促進を図る。また、大規模災害発生時の視覚障害者支援拠点となるべく、当事者団体や視 覚障害者を支援する団体と連携し、視覚障害者支援策を検討する。(出前講座:要望に応じて。情報交流会:年20回程度)

(5)その他
○施設の開放・奉仕員との交流:「ふれあい広場」「なかみせ通り」「ボランティア感謝並びに利用者との集い」の開催。
〇会場提供業務:視覚障害者関係団体並びに福祉の向上を目的とした団体や地域の自治会の会合などにセンター内の会場を提供する。
○公共図書館等との連携:「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(令和元年度法律第49号)」の趣旨を踏まえ、障害の有無にかかわらず全ての県民が読書することのできるよう、県内公共図書館の環境の整備をサポートするよう努める。

(6)自主事業
○タンデム自転車貸出事業
○すいてん会(視覚障害者交流サロン):点字の学習や情報交換、用具・機器等の紹介、生活情報の提供等を行う。実施日 毎月最終水曜日午後
○リトルフリーライブラリー:点訳及び音訳済み原本を誰でも自由に利用できる本棚を交流スペースに設置する。
○絵本サロン【新規】:就学前の乳幼児と親を対象にセンター閲覧交流スペースを「親子の読み聞かせ」の場として開放し、蔵書している「点訳絵本」を利用してもらい、子育ての支援の一助とする。


3.宮城県視覚障害者情報センターの主な行事予定

4月
・定期刊行物の発行
・視覚障害福祉ガイド(音声版)の製作
・音訳(音訳・校正・編集)奉仕員養成講座受講申込受付
・点字訓練、すいてん会
・視覚障害者向け情報機器講習会
・出前講座(随時対応)

5月
・録音図書製作委員会(年3回)
・点訳奉仕員・音訳奉仕員ステップアップ講習会
・点訳、音訳地域講習会(要望に応じて実施)

6月
・点訳、音訳(音訳・校正・編集)奉仕員養成講座開講式
・事業概要発行
・視覚障害者情報交流会(県内各地域)
・全視情協東北・新潟・北海道ブロック点字図書館施設長・担当者会議(青森)

7月
・令和6年度第1回視覚障害者情報センター運営等会議
・県視障協相談会へ出展(年2回)

8月
・夏休み視覚障害者情報センター「ふれあい広場」

9月
・全視情協東北・新潟・北海道ブロック点字図書館等連絡協議会主催「研修会」(青森)

10月
・全国視覚障害者情報提供施設大会(福岡)
・なかみせ通り(視覚支援学校文化祭と同日実施)

11月
・ボランティア感謝並びに利用者との集い
・全国盲人福祉施設大会(大分)

2月
・令和6年度第2回視覚障害者情報センター運営等会議

3月
・音訳(音訳・校正・編集)奉仕員養成講座閉講式

その他
〔定期刊行物の発行〕(月刊)
「視覚情報センターだより」(センターからのお知らせ・新刊図書紹介)
「フレッシュ・インフォメーション」(生活情報)
「テープみやぎ」(生活情報)
「コスモス」(小説・随筆)
「天声人語」(朝日新聞コラム)
「河北春秋」(河北新報コラム)
「河北俳壇・歌壇・川柳」
「仙台タウン情報S-style」(生活情報)
※上記刊行物全ての音声版をCD1枚に収録し、「デイジーマガジンみやぎ」として発行
[録音図書製作委員会]
委員:職員、宮城音訳奉仕会、デイジーみやぎ
開催予定:4か月に1回程度、指定日の午前
[点訳例会]
担当:職員、宮城点訳奉仕会
開催予定:毎月第3金曜日の午前
[音訳定例会]
担当:職員、音訳(音訳・校正・編集)奉仕員
開催予定日:年8回程度
[点訳・音訳地域講習会]
担当:職員、奉仕員
開催予定:依頼に応じて
[視覚障害者向け情報機器操作講習会]
開催予定:毎月第一日曜日、依頼に応じて
[訪問型視覚障害者向け情報機器講習](県内全域対象)
開催予定:依頼に応じて
[ICTサロン]
 開催予定:毎月第一日曜日午後
[視覚障害者情報交流会](県内各地域)
開催予定:6月〜1月、年間20回程度
[出前講座]
開催予定:依頼に応じて


Z.収益事業

 1.点字印刷事業 
「NTTハローインフォメーション」、選挙等関連業務、点字名刺、各種会議等の資料等企業・団体・個人からの依頼に応じて製作する。


[.その他
  
(1)支援者の拡大
会員及び賛助会員(一般)の新規入会を働きかける。

(2)会議の開催
@理事会5回、第298〜302回(5月(2回)・9月・12月・2月)
A監査会 5月10日(金)
B第85回評議員会 5月25日(土)
C執行部会議 随時
D地域団体等代表者会議 3月2日(日)
E委員会:第61回東北視覚障害者福祉大会実行委員会、人事労務管理委員会、規程整備委員会
Fその他事務局会議(毎月)、必要に応じて理事懇談会等 

(3)自動販売機の管理・運営 
視覚障害者情報センターに清涼飲料水の自動販売機を設置し、その管理運営にあたる。


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