(各項目をクリックすると、その記事の始めに画面が移動します。) 日盲連の名称が変わりました 第14回宮城県視覚障害者福祉大会の報告 第65回全国盲青年研修大会(三重県大会)の報告 弱視者問題対策部会総会特別講演より 視覚障害者情報交流会開催のお知らせ 貸し出します |
---|
日盲連の名称が変わりました |
社会福祉法人日本盲人会連合の名称が10月1日より日本視覚障害者団体連合に変わりました。通称・略称は日視連(にちしれん)です。 これまでの通称日盲連も当面使用します。 |
第14回宮城県視覚障害者福祉大会の報告 |
副理事長 宇和野 康弘 9月29日(日)仙台市シルバーセンターに会員・来賓など関係者63名が参加して、標記の大会が2年ぶりに開催されました。 開会行事では視覚障害福祉の向上に永年ご尽力された宮城点訳奉仕会の竹内良子様・宮城音訳奉仕会の朝原節子様・赤川上枝様の3名に 理事長より感謝状を贈りました。 続いて行なわれた「映画音楽と映画の魅力」と題した山内なかさんの講演では、「第三の男」や「ひまわり」など10曲を聴き、その映画のストーリーや 主演俳優のエピソードについて耳を傾け、くつろいだひと時を過ごしました。 午後は、今年日盲連で開催した札幌の全国福祉大会、東京の弱視問題対策部会の総会、名古屋の女性部・三重の青年部の各研修大会、あはき 違憲訴訟の報告を5名の方々にしてもらいました。 最後に以下の大会アピールを採択し、閉会しました。 ー 大会アピール ー 一、災害時における要援護者の個別避難計画の策定、福祉避難所の設置と避難生活を支える体制の整備を要望します。 一、読書バリアフリー法で規定された読書に使うタブレット端末など、情報通信技術を習得するための支援を推進するとともに、これらの新しい機器を考慮した 日常生活用具給付の運用や、基準の見直しを要望します。 一、改正交通バリアフリー法をうけて、誘導用ブロック、音響式信号機、音声案内、駅ホームでの転落防止対策、弱視者が見やすい色のコントラストなど、 当事者の意見を考慮の上整備を推進するよう要望します。 一、あん摩師等法19条を守るとともに、無免許でカイロ・整体等を名乗る違法な業者の取り締まりを強化するよう要望します。 一、宮城県及び市町村における視覚障害者の就労促進体策を具体化するよう要望します。 一、「(仮称)障害のある人への差別をなくすための条例」の早期制定を望むとともに、広く県民の理解と周知を図るよう要望します。 一、同行援護の地域間格差をなくすための基準を作るとともに、移動支援においても地域格差の改善を要望します。 一、半数を超える都道府県が認めているタンデム(二人乗り)自転車の公道走行を宮城県においても認めるよう、県道路交通法施行規則の改正を要望します。 一、高速道路の料金割引制度を車両登録制から身体障害者手帳提示による割引制に改めるよう要望します。 |
第65回全国盲青年研修大会(三重県大会)の報告 |
理事 及川 篤生 令和元年9月22日~23日の2日間にわたり三重県津市で実施された研修大会の報告です。 第1日目 9月22日 初めに全体で大会の開会式典が行われました。大会スローガンの確認や来賓の祝辞の後、平成30年度の事業報告、収支報告が行われました。予算額から 大幅な増減があった項目に関して、何点かの質問がありました。策定していた予算からの余剰の金額を千葉県の被災地に寄付してはどうかという提案がなされたが、 一部の項目では予算に余裕が出たが、その他の項目では逆に不足の項目もあり、全体としては、予算額に余裕があるわけではないという結論になり、懇親会での 会員からのカンパを行うこととしました。 令和元年度の事業計画、それに伴う収支計画などが説明され、承認されました。来年度の開催県である広島県から参加のアピールが行われました。 続いて、3つの分科会に分かれ討議が行われました。私は、第1分科会に参加しました。テーマは移動・交通・生活に関して。具体的な議題は以下の通りです。 ①電車に乗る際のホームとの段差・隙間に関して。 ②駅などの案内表示の高さを見やすい高さにする。 ③公共施設のトイレなどのシンボルマークの統一に関して。 ④音響式信号の増設、夜間の音響対応について。 ⑤同行援護ヘルパーの増員と質の向上について。 ⑥視覚障害者のタクシー割引の全国統一に関して。 ⑦タンデム自転車の公道での走行に関して、全国統一の許可を求める。 ⑧障害者に対応した交通系ICカードの全国的な普及を求める。 ⑨スマートフォンを利用して、交通信号の状態を確認できるシステムを全国的に普及させること。 ⑩テレビ情報の災害状況などの字幕を視覚障害者にも伝わるように改善をする。 ⑪家電メーカーに対して、スイッチ・ボタン類を視覚障害者に配慮したデザインで開発することを求める。 ⑫住宅賃貸物件などの契約の際、視覚障害者が不利益を受けないような法的整備を行う。 宮城県からは、現在宮城県警が実証実験中であるスマートフォンのアプリによる信号機の認識についてと、タンデム自転車の公道での利用許可について提案しました。 信号の認識に関しては、全体としての共通の問題という認識を持っていただきました。タンデム自転車に関しては、新しい視覚障害者の余暇活動としての可能性を 認めていただきました。 第2分科会では、消費生活・職業・教育に関して、第3分科会では、組織改革について行われました。 懇親会では北海道・東北地区のテーブルに参加し、ほかにも、三重、広島、大阪、東京などの参加者と意見交換の場を持つことができました。 第2日目 9月23日 第1研修会として、三重大学医学部眼科から、ロービジョンを専門にしている医師の方を招いて、ロービジョンのこれまでと今後について講演をいただきました。 ロービジョンに関しては、三重県は20年以上前から取り組んでいるが、実情としてまだ眼科医の中でも十分に浸透していないこと、地域間格差があるということが説明されました。 その中で、ロービジョンケアは、治療というよりも相談や支援といった要素がほとんどであり、当事者が支援できる部分がある程度あると確認できました。残された視力を十分に活用するために、前提として、心理的なバリアを解決する必要があります。当協会の取り組みにも反映できることが多いと確認できました。 第2研修会では、サウンドテーブルテニスの体験会を行っていました。 閉会式典では、視覚障害者の権利、障害による差別禁止条例、あんま師等法の裁判の報告などが行われました。 今回、初めて全国規模の大会に参加させて頂きましたが、一部の都市部を除いて、会員の減少、高齢化といった問題は共通の問題であると確認できました。特に、都市部と周辺地域で利用できるサービスなどの格差は、全国の視覚障害者にとって共通の大きな課題であり、改善を求めていくことが必要であると感じました。 当協会の活動でも、これまでの中途視覚障害者の相談事業に加え、県内各地で当事者の集まる場所を作っていくこと、中途の視覚障害者が、早期に社会に参加できるような体制を作ることが急務であると確認できました。今回の主管団体である三重県も青年層の減少が問題となっており、参加者の年齢も50代とみられる方が多くを占めていました。青年部、女性部といった分け方ではなく、県全体としての行事を行っていかなければ、協会の継続維持は難しいと感じました。対象者は少ないと考えられますが、支援学校の卒業生などに対しても入会の案内などをしていく必要があると感じました。 |
弱視者問題対策部会総会特別講演より |
監事 畠山 朗 前号では、総会と意見交換につき報告をしましたが、今号では特別講演について報告します。 特別講演:「弱視者への合理的配慮講座-学校や職場で必要な配慮を要求しよう」 講師:慶応義塾大学教授 中野 泰志氏 内容 1.弱視とは…盲でも晴眼でもない境界線で中途半端な存在! 弱視は長年注目されてこなかった。WHOの定義では、視力0.3以下、もしくは視野が10度以内。日常生活や学習や社会生活に支障が出る状況で、医療の観点では視力が低い程、生活や学習に支障が出ると考えられている。弱視の見え方は様々で、視力、視野以外に眩しさ、暗さ、歪みやぼやけ、中心暗点とその逆、色盲や色弱等見えにくさは多様。見え方の体験ができるアプリもある。 2.障害について(興味深い話)…障害は個人の心身の特性 「個人(医療)モデル」の観点と、バリアが環境との関係で生まれる 「社会モデル」の観点の両面で捉える必要がある。 「社会モデル」における3つの「社会」 ①障害はどのようにして生じているのか(発生メカニズムの社会性)…障害のある人達も社会の一員であることを考えずに建物やサービス等を構築してしまったことが原因であることを理解しなければならない。 ②障害を解消する手段は?(解消手段の社会性)…個人の「やさしさ」で解決するのではなく、社会のありようを変えることで解決しなければならない。 ③誰が解決するのか?(解決責任の社会帰属)…解決するのは「社会の責務」である。→視覚に配慮した環境づくりを求めるアプローチも必要! 配慮を求める法的・制度的根拠:「障害者の権利に関する条約」「障害者差別解消法」「ユニバーサルデザイン2020行動計画」→視覚障害者に対する合理的配慮は、要求しないと配慮は提供されないが、要求した配慮がすべて認められるわけではない! 配慮が必要な根拠を示しながら、対話を通じて合意を形成する必要がある。→目指すべき目標は「ノーマライゼーション」 「ノーマライゼーション」とは、障害のある人一人一人の人権を認め、取り巻いている環境条件を変えることによって、生活状況を、障害のない人の生活と可能な限り同じにして、「共に生きる社会」を実現しようとするもの。 ノーマライゼーションの原理は、知的障害やその他の障害をもつ全ての人が、彼らがいる地域社会や文化の中で、ごく普通の生活環境や生活方法に出来る限り近い、もしくは全て同じ生活形態や毎日の生活状況を得られるように、権利を行使するということを意味している。 弱視を含め視覚障害者の人権が守られる社会を目指して!視覚障害者の存在を最初から想定した社会にしよう! 「弱視者よ、今こそ立ち上がり主張しよう!」と熱弁の講演でした。 |
視覚障害者情報交流会開催のお知らせ |
視覚障害者情報センター主催による交流会を開催します。 当日は、図書館利用案内や健康、福祉制度をテーマとした講話のほか、見えない・見えにくい方向けの情報機器、便利グッズの紹介および操作体験、当事者同士の懇談会を予定しています。申し込みは不要ですのでお気軽にご参加ください。 ・対象者 視覚に障害のある方(障害者手帳の有無は問わない)、ご家族、その他(視覚障害支援に関心のある方) ・利府町 11月 8日(金)13時~15時30分 利府町保健福祉センター大ホール ・南三陸町 11月12日(火)13時~15時30分 総合ケアセンター南三陸1階いきいきルーム ・気仙沼市 11月16日(土)10時~12時 市民福祉センター「やすらぎ」 ・東松島市 11月25日(月)13時~16時 東松島市小野市民センター1階講堂 ・岩沼市 11月26日(火)10時~12時 岩沼市iあいプラザ2階大会議室 ・栗原市 11月29日(金)13時~15時30分 築館総合支所会議室 ・問合せ 宮城県視覚障害者情報センター (電話 022-234-4047) 中野渡・小澤 |
貸し出します |
(1)点字・大活字広報誌「ふれあいらしんばん」第69号 内閣府政府広報室 内容 ①天皇陛下の「即位の礼」に関するおしらせ。 ②知ってほしい!消費税率引上げのこと。 ③2019年10月より、年金生活者支援給付金制度が始まります。 ④次世代医療基盤法が、あなたの医療情報を将来の医療へつなぎます。 ⑤児童虐待防止対策を強化するために。法律が改正されました。 (2)音声CD「明日への声」第69号 内閣府政府広報室 内容 ふれあいらしんばんと同様の他 ①地域や暮らしをよりよくするために。「行政相談」をご活用下さい。 ②小倉百人一首を楽しむ。 ③「津波防災の日」をきっかけに、津波から身を守るための備えを行いましょう。 ④お子さまの教育資金の負担を軽く。「国の教育ローン」が応援します。 ⑤今、注目したい障がい者スポーツの世界。 |
事務局便り一覧へ |
|