事務局だより10月号 

 今月号の目次
   (各項目をクリックすると、その記事の始めに画面が移動します。)

 第2回視覚障害者緊急生活支援相談会のお知らせ

 視覚障害者情報交流会開催のお知らせ

 第65回全国盲女性研修大会 北信越・東海ブロック(名古屋大会)の報告

 「あはき等法19条」違憲訴訟の傍聴報告
 
 日盲連 弱視問題対策部会 第1回委員総会の報告
 
 第1回・第2回障害のある人もない人も共生する社会づくり条例(仮称)検討会の報告
 
 第1回中途視覚障害者緊急生活支援相談会の報告

 ご協力ありがとうございます(敬称略)


第2回視覚障害者緊急生活支援相談会のお知らせ

・日 時 10月20日(日) 10時~15時
・会 場 いわぬま市民交流プラザ 多目的室2 岩沼市館下2丁目3-1 電話0223-35-7205
・内 容 
①眼の見えにくい方とそのご家族の方の相談会です。各種制度の利用、眼科医療、地域社会参加、歩行訓練に関して等の相談に応じます。
②主な福祉機器を展示します。また、実際触れて体験も出来ます。
・対象者 岩沼市とその近隣地域にお住いの方(障害者手帳の有無は問いません)。お誘いあわせの上、是非ご来場ください。
・問合せ 宮城県視覚障害者福祉協会 事務局 電話 022-257-2022・FAX 022-293-9135 


視覚障害者情報交流会開催のお知らせ
 
 視覚障害者情報センター主催による交流会を開催します。
 当日は、図書館利用案内や健康、福祉制度をテーマとした講話のほか、見えない・見えにくい方向けの情報機器、便利グッズの紹介および操作体験、当事者同士の懇談会を予定しています。申し込みは不要ですのでお気軽にご参加ください。

・対象者  視覚に障害のある方(障害者手帳の有無は問わない)、ご家族、その他(視覚障害支援に関心のある方)
・石巻市    10月24日(木) 13時~16時     石巻市保健相談センター
・大河原町   10月29日(火) 13時~16時     大河原中央公民館 1階大ホール
・利府町    11月 8日(金)13時~15時30分  利府町保健福祉センター大ホール
・問合せ    宮城県視覚障害者情報センター 電話 022-234-4047  中野渡・小澤 


 第65回全国盲女性研修大会 北信越・東海ブロック(名古屋大会)の報告
 
 女性部長 佐藤純子
 
 令和に入り、初めての全国盲女性研修大会が愛知県名古屋市で8月27日~29日の3日間開催されました。私は2日目の代表者会議、研修会、3日目の式典と議事に参加しました。
 全国代表者会議では、新しくなった常任委員の承認と前年度の事業報告・決算報告・令和元年度の運動方針(案)・事業計画(案)・予算(案)等について審議されました。
 また、親団体の名称が年内に日本盲人会連合から日本視覚障害者団体連合に変更されるにあたり、次年度の全国盲女性研修大会の大会名が変更になります。加えて、近い将来1泊2日での大会になる模様です。
 
 今回の講演はカレーハウスCoCo壱番屋の創業者、宗次徳二氏による「私のカレーなる人生」と題した素敵なお話を聞かせて頂きました。人に迷惑をかけず、喜ばれることをしなさい。そして、前向きに生きなさい。という事を改めて教えられた気がいたしました。

 レポート発表では、6名の方々が自分なりの健康法について話されました。今回の大会は西日本を襲った豪雨の中での大会でしたが、様々な意見交換が出来た実りある大会でした。
 来年は、令和2年9月17日~19日迄の3日間、兵庫県神戸市で開催されます。

【大会スローガン】
●無くそう 福祉サービスの地域間格差を!
●チャレンジしよう 社会参加ICT機器に!
●実現しよう 安心して外出できる環境を!
●確立しよう 代筆制度と意思表示の新たなシステムを!

【大会決議】
―. 出産・子育て等、視覚障害女性に対する二重差別が、一刻も早く解消されるよう要望します。
―. 三療業による収入の著しい減少、一人暮らしの高齢女性が増加していることを踏まえ、障害基礎年金の増額を要望します。
―. 晴眼者との同居の有無にかかわらず代筆・代読サービスが受けられるよう、居宅介護サービスの見直しを要望します。
―. 一人暮らしまたは夫婦の両方が視覚障害者の世帯において、緊急入院時に医療機関等から求められる署名を、代筆等によって対応出来るよう要望します。
―. 入院時にもホームヘルプサービスが利用できるよう要望します。
―. セルフレジは、視覚障害者が音声や拡大画面で利用できるように改良することを強く要望します。
―. 食品の賞味期限・消費期限は、文字を大きく見やすくし、商品のバーコード・QRコードの位置も統一するよう要望します。
―. 視覚障害者の多くが利用している、らくらくホン(ガラケー)の製造販売を継続するよう要望します。
―. 電車のドアの開閉が押しボタン式の場合でも、視覚障害者が乗降する場合は乗務員によって開閉を行うよう要望します。
―. 中山間地域に住む視覚障害者の移動を保障するため、福祉有償運送事業の充実を要望します。
―. 高速道路における通行料金の割引は、車両による登録方式を止め、身障手帳所持者が同乗する車両とするよう要望します。
以上決議しました。


 「あはき等法19条」違憲訴訟の傍聴報告
 
 理事長 柿沼正良

 皆さん、こんにちは。宮城県の柿沼です。12日の裁判傍聴と集会に参加された皆さん、お疲れ様でした。ご協力有難うございました。
 平成医療学園グループの学校法人「福寿会」の福島医療専門学校が、あん摩マッサージ指圧師養成課程の新設を国に申請し非認定処分とされた事の処分の取り消しを求めて仙台地裁に提起した裁判の第14回口頭弁論が、9月12日(木)15時より101号法廷で開かれました。79の傍聴席は埋め尽くされましたが、今回は法廷内に入れなかった人達も多数いました。(93名参加) 原告側の補充意見と被告側の反論を聞くために、次回の第15回裁判は、12月2日(月)15時から行われる事になりました。
 その後いつものように、第13回の集会が仙台市戦災復興記念館に場所を移して行われました。
 今後は更に19条を守る上でも、当事者である私達がその意志を伝えるための活動として路上集会の開催や、裁判官に対し要請文を届けるなどの働きかけが必要と感じました。集会には60名が参加しました。更に多くの方の今後の裁判と集会への参加協力と、活動への理解と支援を、どうぞよろしくお願い致します。


 日盲連 弱視問題対策部会 第1回委員総会の報告
 
 監事 畠山 朗

 標記の総会が7月6日(土)日本盲人福祉センター(東京都新宿区早稲田)で開催されました。参加者は全国の日盲連加盟団体推進委員37名+日盲連の推進委員(大学教授2名を含む7名)の合計44名でした。 当日は、議事、特別講演、意見交換会、懇親会が行われました。
 今月号では議事と意見交換の報告をし、特別講演については次号で報告いたします。
 初めに竹下会長から次のような挨拶がありました。日盲連は全国各地の視覚障害者からの要望を集約し、国や関係機関への働きかけを行ってきた。しかし、弱視者は人によって見え方や行動が大きく異なることから、弱視者の要望を国や関係機関に対して明確に働きかけることが不十分であった。今後弱視対策強化に向け「弱視問題対策部会」を設立し弱視問題の根本的な解決及び視覚障害者全体の生活向上を目指し全国的な運動を進めていきたい。

議事:
第1号議案 常任委員の選任…事務局提案の10名で承認         
第2号議案 部会長の選任…部会長に神田信さん、副部会長に伊敷政英さんが選任された。
第3号議案 令和元年度事業計画…①弱視者の困り事の実態把握 ②弱視者への理解を促す周知活動 ③本連合としての弱視者へのバックアップ ④中長期の弱視対策の推進 ⑤その他

寄せられた意見として、各地域での弱視対策を進めるための意見や、医療機関、患者向けのリーフレットに対する意見、委員向けメーリングリストの開設の提案等々盛り沢山の議論が行われ全ての議案は承認されました。

意見交換会:テーマ「私が困っていること、解決できたこと」
委員会の後半では、中野教授の司会進行、神田部会長と伊敷副部会長の助言者により、テーマに沿った自由な意見が多数出され弱視に関する困り事等は、改めて解決すべき課題が多いことが確認できました。特に、階段の段鼻や点字ブロック(視覚障害者誘導用ブロック)等の「移動の安全」については、多くの意見が寄せられましたので紹介します。

*階段の段鼻や点字ブロックの色について
 
<困っていること>
・地元の駅では、周りの景観に合わせてか、階段の段鼻がグレー  になってしまい弱視者にとっては確認しにくい仕様になっている。駅からは、ガイドラインに沿って輝度比は守っているため問題ないと言われた。
・駅の階段の段鼻で、最初と最後の段鼻が黄色だが、中央付近はグレーになって見間違えるので危険。
・エスカレーターの段鼻がしっかりと黄色に塗られていないものや、剥げて見にくいものがある。

<要望・意見>
・段鼻の幅や長さを統一してほしい。
・点字ブロックの色を黄色に統一してほしい。
・色の判別が難しい者にとっては、色よりもコントラストを重視した敷設または黄色の点字ブロックの両端に黒い側帯を塗る。
・点字ブロックの存在を受け入れてもらうために周囲の景観との調和も必要。
・世界的に「セイフティーイエロー」として注意すべき色だが、点字ブロックの発祥国である日本では黄色の点字ブロックの普及が海外より遅れている。

<弱視問題対策部会に望むこと>
・弱視者の色の見え方は様々で、見え方の意見を集約し、弱視者に必要な基準を立案してほしい。段鼻だけでも基準を作る価値はある。また、国のガイドラインの未整備な部分の修正を促す材料にできないか。バリアフリーに関する色合いは「カラーユニバーサルデザイン機構」が色々な提案をしている。この団体と連携をして、弱視者にとって見やすい色合いの検討はどうか。

*他に出された意見は、駅の工事における安全対策(ガイドラインは明確でない)。センター試験での時間延長等の配慮。日常生活用具の支給要件緩和。弱視に対する客観的なデータ作り。視覚障害者向けのIT講習、今後のバリアフリー法の改正等々盛り沢山な意見交換会でした。

*最後に、第1回委員総会は、参加者の熱意や思いが反映された設立総会になりました。同時に弱視に関する課題が多々あり、参加者全員で課題解決に向けて取り組む意思統一が成されました。  

(詳細な報告書については以下の日盲連のHPをご参照ください)
 http://nichimou.org/all/news/secretariat-news/190122-jimu/



 第1回・第2回障害のある人もない人も共生する社会づくり条例(仮称)検討会の報告
 
 理事 及川篤生
 
 会員の皆さんこんにちは、協会理事の及川篤生です。
 今回は、宮城県の障害のある人もない人も共生する社会づくり条例(仮称)検討会に参加させていただいた報告をします。
 検討会は、今年の8月から来年の1月までの毎月1回、全6回行われます。今回は、8月と9月の2回の検討会に参加した内容をお伝えします。
 
 合理的配慮という言葉とともに、障害による差別を禁止する法律や条例が、障碍者やその支援者の間では理解されつつあると思います。全国の多くの自治体で、こうした条例などが制定されていますが、宮城県は、こうした情勢の中では、後発になります。 都道府県単位では30以上の自治体で施行されています。
 昨年度、宮城県ではこうした条例に関するタウンミーティングが県内各地で行われました。会員の中にも参加された方がいるかと思います。仙台市では、こうした条例に関するワークショップなどが5年以上前から開催されており、すでに条例も施行されています。

 第1回目の検討会は8月7日に行われ、参加メンバーの紹介、条例の理念と目的などが議題となりました。参加者は、様々な障碍者団体の代表、支援組織の代表の方達です。視覚障害以外にも、肢体不自由、盲ろう、精神、知的などの障碍者団体の代表が参加されていました。先行する自治体の条例などを基にして、宮城県での条例の目的と理念などを確認しました。多くの時間は、昨年度に県が行ったタウンミーティングや当事者へのアンケートの内容などの検討、それらに対する改善点などについて話し合われました。
 
 第2回の検討会は、9月5日に行われました。この回の検討内容は、条例に関わる行政、県民、障碍者の役割や、条例の中で使われる用語の定義などに関するものでした。障害当事者が障害の理解・啓発に関して社会に対して発信する責務について多くの時間が割かれました。基本的には、当事者が啓発的な活動を行うことは必要だが、それぞれの障害の状況の多様性に応じて考えなければならないということとなりました。
 条例中の用語の定義に関しては、先行条例を踏襲するという基本的な考えの下、それらを補足する意見が出ました。
 
 3回目以降も、視覚障碍者の立場から真摯に参加させていただきます。検討会はすべてオープンで行われています。傍聴の方の発言は認められていませんが、関心のある方はご参加ください。
 
 第3回目以降のスケジュールをお知らせします。会場はその都度変わると思われますので、お問い合わせください。

第3回 令和元年10月18日(金)
第4回 令和元年11月21日(木)
第5回 令和元年12月23日(月) 
第6回 令和2年 1月23日(木)


 第1回中途視覚障害者緊急生活支援相談会の報告
 
 「視覚障害みやぎ」8月号でお知らせした標記相談会を9月1日(日)に気仙沼市で開催しましたのでその報告をします。
 この度の開催にあたっては、気仙沼市社会福祉課の協力により、初めて気仙沼市の障害者手帳を所持する視覚障害者144名全員に墨字と点字を併記した相談会のチラシを市からの送付書を同封して郵送してもらいました。また、気仙沼市と南三陸町の広報と地元の三陸新報にも取り上げてもらったこともあって、これまでで最も多い25名の来場者がありました。その内当事者は17名で、医療相談が9名、盲導犬による歩行を体験された方も数名いました。
 今回来場者が多かったことから、お知らせを自治体から個別に発送してもらうことの大切さと医療相談のニーズが高いことを改めて感じました。


ご協力ありがとうございます

 ― 「書き損じ及び未使用ハガキ回収事業」報告 ―
 
(令和元年8月21日~令和元年9月20日受付分)
◆小学校(1校)
(石巻市) 住吉
◆支援学校(1校)
(仙台市) 県立光明支援学校
◆一般(2名)
(仙台市)匿名 


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