事務局だより1月号 

 今月号の目次
   (各項目をクリックすると、その記事の始めに画面が移動します。)

 年頭の挨拶
 
 仙台地裁第10回口頭弁論の報告
 
 視覚障害者情報交流会のお知らせ

 評議員・役員(理事・監事)の紹介

 ご協力ありがとうございます

 
 貸し出します

 本の紹介

年頭の挨拶
  
                         < 思えば叶う >

                                                 理事長 柿沼  正良
 
 皆さん、あけましておめでとうございます。
 暖冬だと予想されながら、時折厳しい寒さに戸惑う今日この頃、皆さんはお変わりなくお過ごしでしょうか。
 いよいよ残り4ケ月で平成の時代が終わり、この5月には新しい時代に入ります。
 「降る雪や 昭和は遠く なりにけり」という心境です。
 昨年は本会にとって、創立70周年という節目の年でした。これを機に未来につながる夢と希望に満ちた組織運営になるよう、活動に弾みをつけたいものと願っています。 その為にも側面からの支えと後押しとなるような、ご支援ご協力をどうぞ宜しくお願い致します。
 本会でも取り組むべき課題と、視覚障害者を取り巻く諸問題を抱えていますが、最も理想的な状況や解決につながるよう、皆で「思えば叶う」という気持ちと強い心で、力を合わせて進めて行きましょう。「春の来ない冬はない」と言われるように、じっと耐えながらも着実に一つずつ問題を解決し、やがて来る夢と希望に満ちた春になるように力を合わせ頑張って行きましょう。

仙台地裁第10回口頭弁論の報告

                                                 理事長 柿沼  正良
 
 平成医療学園専門学校が国に対し、あん摩・マッサージ・指圧師養成施設設置の非認定処分を取り消すことを求める訴訟に関する第10回口頭弁論が11月22日(木)午後3時から、仙台地方裁判所101号法廷で行われました。
 79名定員の傍聴席に対し84名が集まりました。
 これまでの争点を確認し、次回2月4日(月)午後3時から行われる第11回口頭弁論では、3名の証人申請を認めるかどうか話し合う予定です。
 引き続き福祉プラザ第1会議室に場所を移して、4時30分から行われた集会には60名が参加し、大胡田誠弁護士から公判の解説とこの先の展開予想や、判決が出るまでに来年1年はかかるだろうと思われるので、飽きずに辛抱強く傍聴に参加して欲しいという解説と、傍聴者の我々に対するお願い等が話されました。

視覚障害者情報交流会のお知らせ
                                                
 以下の通り開催します。当日は講話のほか、見えない・見えにくい方向けの情報機器、便利グッズの紹介及び操作体験、当事者同士での懇談会を予定しています。申し込みは不要ですのでお気軽にご参加下さい。

・対象者:視覚に障害のある方(障害者手帳の有無は問わない)、ご家族、その他視覚障害支援に関心のある方

・多賀城市 1月15日(火)多賀城市役所 13時~16時
・柴田町   1月19日(土)槻木駅コミュニティープラザ 13時~16時
・塩釜市   1月26日(土)塩釜市公民館 10時~13時

・問合せは、宮城県視覚障害者情報センター
(電話 022-234-4047)(中野渡・小澤)

 評議員・役員(理事・監事)の紹介
 
・理事 平間 洋子
 
 会員のみなさま、いつも協会にご協力いただきありがとうございます。
 私は、理事として9年になろうとしていますが、なかなか難しく思うように出来ていないかもしれません。皆様のご協力をいただき、今後も会の運営がスムーズに進めるよう努力していきたいと思います。どうぞ宜しくお願いします。

・評議員 菅原 正樹(デイジーみやぎ会長)
 
 私はデイジーみやぎの会員で、音訳編集ボランティアとして活動しています。音訳された本を編集しサピエ図書館へ登録できるようにして、全国の視覚障害者の方々に利用して頂いています。 
 デイジー利用者が増加しておりグループとして頑張ります。

ご協力ありがとうございます (敬称略)

 - 「書き損じ及び未使用ハガキ回収事業」報告 -
 (平成30年11月21日~平成30年12月20日受付分)

◆小学校 
 (東松島市)鳴瀬桜華小学校
 (登米市) 柳津小学校
◆高校
 (石巻市)西高等学校
◆支援学校
  岩沼高等学園川崎キャンパス、聴覚支援小牛田校
◆一般
 個人 仙台市 4名、多賀城市 1名、東松島市 1名、石巻市 1名、利府町 1名
 宮城県視覚障害者情報センター 宮城点訳奉仕会
 
 今年も例年通り、県内の小・中・高等学校・特別支援学校に対し、事業への協力を呼びかける文書を発送しました。
 皆さんの周りに書き損じはがき・未使用ハガキは眠っていませんか?ハガキは、1年を通して受付けています。周りの方に是非声掛けをお願いします。皆さんの協力をお待ちしています。

貸し出します
 
(1)「平成30年版障害者白書」デイジー版1枚・カセットテープ版6本 厚生労働省

(2)点字・大活字広報誌「ふれあいらしんばん」第64号 内閣府政府広報室
内容 
①風しんから、あなたと周りの人を守りましょう
②障害・年齢・共生を考える展覧会がスタート
③大規模な自然災害で被災し、ローン返済が困難になった方をサポートします。「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」
④詐欺の電話が来るのは 今日かもしれない。やらなくちゃ「防サギ」
⑤「絶対しない、させない」。飲酒運転の根絶には一人ひとりの強い意志が大切です。

(3)音声CD「明日への声」第64号 内閣府政府広報室
内容 ふれあいらしんばんと同様の他
①模倣品や海賊版は、「絶対、買わない!」
②インフルエンザを予防するため、うつさないためにできること
③小倉百人一首を楽しむ
④満期を過ぎた郵便貯金の払い戻しは、お早めに
⑤名曲で“世界”を聞く~フランス~

(4)「東京2020パラリンピックを楽しもう!」(バリアフリー図書)点字・活字合本1巻 社会福祉法人 桜雲会

本の紹介
 
                                                 理事 及川 篤生

書名 「アドラー 人生の意味の心理学 決めるのはあなたです」
NHK100分で名著テキストブック
作者 岸見一郎(きしみいちろう)

 会員の皆さん、平成31年あけましておめでとうございます。協会理事の及川篤生です。
 サピエからデイジー図書を紹介する企画2回目になります。
 今回は、心理学の本を取り上げてみました。心理学というと、僕もそうですが、多くの方にとってなじみのないモノですよね。
 心理学者として、ユングとかフロイトという名前は聞いたことがあるというくらいだと思います。
 今回の本で書かれている心理学者は、アルフレッド・アドラー、日本ではあまり知られていませんが、ユングやフロイトと同様に海外では、心理学が生まれたころに活躍した人として知られています。心理学者といってもたくさんの人がいるわけですが、今回、僕がこの本を紹介しようと思ったことの理由が、アドラーの考え方が、障害を持っている人にとって、生きていくための大きな力に成り得ると感じたからです。
 アドラーの基本的な考えは、自分で決定することで、マイナスの要因をプラスの力に変えることができるというものです。
 会員の皆さんは、多くが視覚に障害がある方たちです。当然僕も視覚障害者で全盲です。
 障害という、一般には大きなマイナス要因と考えられることも、アドラーの考え方を学べば、生きていく上での力に成り得ると感じました。対人関係の中で生じる劣等感や優越感といったものは、自分にとっても他者にとってもほとんどの場合、好ましいものではありませんよね。アドラーは、劣等感と優越感を感じる基準を対人関係ではなく、自分個人の中に定義しました。現在の自分と比較して、こうありたい自分と比較して、その中で劣っているとか、優れているという尺度を用いて、求める自分と現在の自分の差を、劣等感とし、そこで優越性を獲得していくために生きていこうとするというものです。
 アドラーは、このように劣等や優越というものを定義していますが、僕も含めた多くの人が、劣等という要素に自分の行動を制限されてしまうことがあります。このことを彼は、劣等コンプレックスと定義し、自分が何かをしない、できないということを自分の外の環境などの理由にして、自分の行動を妨げていると書いています。
 当然僕もそうですが、皆さんも目が見えないからこれはできない、やらないという考えを持ったことがあると思います。 自分の現状を理由に、やれない理由を求めるのではなく、置かれた状況の中から何をしたいのか、そして何ができるのかを考えようというのがアドラーの考えです。
 彼の考え方を借りれば、障害というマイナスである要因を生きていくための力に変えることができる可能性が生まれると思います。
 このことは、誰でも当然感じていて、理解しているものであると思いますが、アドラーの思想は、そういったマイナスをプラスに変える発想を、理論的・合理的に説明してくれています。劣等とか優越といった視点の他にも、アドラーは、生きていくための力に成り得るヒントを多く提示してくれています。
 みんなそれぞれに、自分の人生に意義を見つけながら生きていると思います。その中で、自分の人生の意義について再度振り返り、確認してみるためのきっかけとして、適切な内容の本だと思い、紹介させていただきました。
 新しい年の初めに、チョット自分の生き方について、改めて見直してみる、そういうことをしてもいいんじゃないかなと思い、お伝えしました。
 次回は、何か今回とは違い、柔らかめの本を紹介したいと思います。
                                                          
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