白いアメリカザリガニ
日本ザリガニ研究所


このページの最後に悪質なペットショップに関して掲載しましたので、お心当たりの方、よろしくご協力お願いします。

学名:Procambarus clarkii

 アメリカザリガニProcambarus clarkiiの突然変異個体。盛岡市郊外で、1995年に白いアメリカザリガニの雄1個体が見つかった。これと野生型(普通の)個体と交配させて白い個体を遺伝的に分離した。

 脱皮後数日なので胃石は無い。

 白いザリガニには、野生型個体とは違い白い色素はあるが、黒い色素や紅い色素がない。そのため、内部が透けて見えるので、脱皮が近づくと胃石が見える。胃石が大きくなると脱皮するので、脱皮のタイミングを知るのに好都合である。

胃石ってなあ〜に?
 ザリガニやカニは、甲殻類であり、体の表面に硬い殻がある。この殻を外骨格という。私達、人間の体には、内部に骨があるので内骨格。
 甲殻類は、体の表面が硬い殻で覆われているので、成長しても脱皮しないと体が大きくなれない。殻の大切な成分はカルシュームである。カルシュームは、ザリガニが棲んでいる所に沢山あるのではない。そのため、脱皮毎に殻に含まれているカルシュームを捨てるのは無駄。だから、脱皮が近づくと殻の中のカルシュームを胃の中に貯える。胃の中に貯えられているカルシュームが胃石である。脱皮したてのザリガニの体は、柔らかい。胃石を溶かし、脱皮殻を食べて殻が元のように硬くなる。

  
写真左:眼(柄)のすぐ後ろ(尾部側)の白いのが殻を透して見える胃石。
写真右:2日後に脱皮して胃石は消失した。殻も新しくなりきれいになった。

卵内の胚が透けて見える

 白いザリガニの場合、卵内の胚が透けて見える。下の写真左:両方の目(網膜)が形成され始めたのが見える。写真右:まもなく孵化する。8月21日に孵化した。


  ←平成18年8月12日  ←平成18年8月19日

  ←平成18年8月22日(平成18年8月21日)に孵化した白いザリガニ


脱皮殻は捨ててもよいか?
 胃石にカルシュームが貯えられるが、脱皮殻には、その他にも殻をつくるのに必要な成分が含まれている。カルシュームだけでは、殻はつくれない。だから、ザリガニは脱皮殻を食べる必要がある。ザリガニを飼育していて脱皮したら、殻は捨てないで飼育容器内に残しておく。もし、脱皮毎に脱皮殻を捨てると脱皮するたびに殻が柔らかくなり、やがて死ぬ。



餌は何がよいか?
 ザリガニは、雑食性であるから何でも食べるが、ペット屋からザリガニ用の餌を買うと便利であろう。しかし、ザリガニの餌として植物---水草や木の枯葉なども与えないと脱皮毎に殻が柔らかくなる。

隠れ場所が必要
 ザリガニは昼間、自然界では巣穴に入っていたり、泥に潜っている。飼育容器内に適当な太さのエンピ管(長さはザリガニの体長の1.5〜2倍位)を隠れ場として入れておく。

白いザリガニを飼っていると青くなる?
 ザリガニは、昼間は巣穴や泥の中の光の当たらない所にいる。夕方近く(日没の前)に明るい所へ出てくる。飼育している場合、昼間や日没後の照明で明るいと、白いザリガニは青くなることがある。だからといって昼間も暗い所で飼育するのではなく、飼育容器内に適当な隠れ場所をつくっておくのが望ましい。

近親交配で弱くなる?
 白いザリガニを維持するには、近親交配にならざるを得ないであろう。近親交配で弱くなったので野生型と交配させる必要があると言う趣旨の記載を目にすることがある。

          

 私は、アメリカザリガニの場合、近親交配で弱くなる問題は起きないと考えている。その理由は、ザリガニは1度に数百〜700個の卵を産む、もし弱い個体が生まれても自然淘汰され強い個体だけが生き残る。普通は、700個体孵化してもそのうち成体まで育つのは数十分の1であろう。仮に、700のうち半数が近親交配の影響があってもほとんど影響はないであろう。奇形が沢山生ずるのであれば、近親交配が問題かも知れないが、飼育していたら死にやすくなった、などというのであれば、近親交配が問題ではなく、無意識のうちに飼育の手抜きがあり、それが問題だと考えるべきである。私の所の白いザリガニ、近親交配で約15年になるが、何の問題も起きていない。
 私には、以下のような経験がある。約20年間、コオロギを年中飼育していた。飼育は学生にやってもらっていた。約3か月位毎に学生が、「近親交配なので繁殖力が低下し、絶滅に瀕する状態なので、他から入手して交配させなければならない」と、言っていた。その度に、僅かに残っていたコオロギ1〜2つがいを私が飼育し、膨大な数に増やして、学生には、「近親交配が問題ではない、飼育の仕方が問題だ、しっかり世話しなさい」と私が育てたコオロギを学生に渡した。学生は、毎年入れ替わるので、コオロギの研究を止めるまで、約3か月毎位に同じことを繰り返していた。約20年の間に一度も、他から入手して交配させなかった。私が、飼育すると何の問題もなかった。コオロギの成体は、毎日数十個の卵を産む、その中に近親交配の影響を受けた個体がいたとしても何ら問題は無い。
 家畜など少子の場合は、生まれた子をすべて育てたいので、近親交配は避けたほうがよいであろう。

 
 お願い   悪質なペットショップにつきまして。

 
上述の「近親交配で弱くなる?」についてご理解いただけたと思いますが、これを拡大解釈、または歪曲して悪用し白いザリガニを高額で販売しているペットショップがあるとのことです。それによりますと、”中谷のHPを参考に近親交配でも弱体化しないザリガニをつくったので、他のペットショップのものとは違う”と、私の名を無断で使って高額で販売しているとのことです。
 上述の「近親交配で弱くなる?」をお読みいただけばおわかりと思いますが、もしも多数の子のなかに弱体化した個体がいてもそれは、成長しないうちに死んだり共食いされてしまうという意味です。私達の目にとまる個体は弱体化などしていないということです。
 仮に、弱体化した遺伝子を持つザリガニがいたとしてもそれを見分けることなど不可能です。ですからあるペットショップでは、弱体化しない個体をつくったと偽り高価で販売しているなら、これは明らかに悪質な詐欺行為です。白いザリガニは、どこのペットショップでお求めになっても同じです。

 このようなことで、他のショップより高額で買わされた方、また、不利益を被った可能性のあるペットショップさん、悪質なペットショップに関する情報をお持ちでしたら、以下のメール(悪質ペットショップ)でそのショップ名、電話番号、住所、具体的な内容をお知らせください。悪質なペットショップは、このページに公表し皆様に被害が及ばないようにしたいと考えております。また、皆様もそのようなことをお知りになられましたらHPに公表したりPRして、他に被害が及ばない様にしましょう。よろしくご協力お願いします。


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