これは、関東平野の少しディープなカフェ・ブロッサムの「繁昌記」2016年の12月の巻です。
73年の歴に伏し、激変、新状態化する世界、しかも、アメリカ大統領に例の御仁が選ばれ選ばれ、混迷深まりゆく中、「世の中はどうなってしまうのか!」とおろおろするばかり。草堂に時を過ごす中、「暖炉料理」にこだわり、「飲食道」という迷路をたどり、店の環境向上と質の向上につとめる関東老生の日々を綴るものです。
題して「カフェブロッサム繁昌記」。

最近この文章が気に入っています。
老驥骨奇心尚壮 青松歳久色逾新・・・。


改訂版カフェブロッサムの繁昌記の目次


 2016年12月31日(土)晴
今年も今日で最後だ。ローストビーフを焼く。昼前より三々五々人来。早めに帰宅。読みだした小説が佳境に入り、早々と晩餐を済ませ、夜の更けるまで読書・・・。今年は面白い本に巡り会えて本当に良かった!天に感謝多!
 2016年12月30日(金)晴、寒
外は寒いが日差しがあるので、布団を干す。午前中家の清掃。午後、長椅子に横になり読書。「湿地」に続き、同じ作家の「緑衣の女」。アイスランドのミステリー小説。描かれる舞台がまだ行ったことがないアイスランド!これが面白い。夕方卒業旅行に英国に出掛けると言うので、孫に「イングランド紀行」を届ける。元旦、二日の予約も入り始める。有り難き哉。
 2016年12月29日(木)晴、寒
朝より晴れ寒。孫のボーイにスーツを買わなければならない。これは、年寄りの役目だ。目出度い成人式ではないか!銀座のアップルストアで待ち合わせて、昼時なので、胡同マンダリンに入り、北京ダックと紹興酒で腹ごしらえをする。食事中、ボーイが老輩と太田まで歩いて映画を見に行ったことなどを話し出した。そんな事があったかと、微かに思い出し、ネットで調べると、映画は「ウォルター少年と、夏の休日」であった。2003年。この孫が7歳。8キロを歩いたのだから上等だ。帰りは電車で帰ってきて、中橋の傍にある焼き鳥屋さんでジージが焼き鳥をご馳走してくれたと言う。ところが、ジージはビールを飲み始めて、支払いのお金が不足、店の電話を借りて、ヨーコさんにお金を持ってくるように頼んで、無事、店を出ることが出来たというのだ・・・。其の頃のディテールは大分忘れてしまった。更に、その孫が、一歳になる前に、織姫山ハイキングコースに連れ出され、地獄の行進の様なことをやらされたのを思い出したという。それは、ハイキングコースの果てに続く、帰路をショートカットで里に下ろうとした時で、孫は途中、足を滑らして、崖から谷底に頭から真っ逆さまに転落、ゴツンという音が谷間に響いた。幸い、谷底には積年の落ち葉がスポンジの如く層をなし溜まっていたから怪我は免れ、救出する事ができた。勉強の出来がいまいちなのは、あの時の音に関係があるのかと思うと、少し後ろめたい気がする。その、一歳にも満たない頃の記憶は頭の中に有るのかと尋ねると、忘れられない出来事としてしっかり頭の中に入っていると言うのだ!でも、こうした、無茶で乱暴な幼年時代があったので、どんなことが起きても、ジージといった山行と比べると「ぜーんぜん問題じゃない!」として何事も乗り越えられると孫が言うんだから、少しは年寄りの役をはたしたのかなぁと思う。その時は、親子のビーグル達も両方とも健在で、しかし、犬達が付いてくるのを拒絶する程の難行であり、仕方がないから親の方は抱いて山を下ったのだ。其の事を思い出して、犬も歩けなくなってしまうような距離を一歳にも満たないボーイが歩きとおせた訳で、目の前の孫は、スポーツに果敢に挑戦する傾向があるのは、そんな体験が影響しているのであろうと思う次第。スーツも体型に合う上等なモノも得て、ボーイも上機嫌だ。その後は、独り有楽町で「アイ・インザ・スカイ」を観る。劇場は開演まで大分時間があるのに、行列が出来ている。席は満席状態で、前列のASC席しか空席無。同じ様な経験は数年前、「アンナ・ハーレント」でした。遠隔操作でテロリストに接近する、昆虫の飛行体が出て来たのには非常に驚いた。サスペンス仕立ての作品で有意義な一時を得た。帰路、浅草尾張屋にて天婦羅蕎麦飯。因みにその孫は山行の時はハイハイからようやく立ち上がり、歩けるようになった時期で、その後、しばらくはハイハイに戻ってしまい、お嫁さんが「何があったのでしょうね」と随分心配していた。孫は、言葉もまだ操ることが出来ない時分だから、詳細を母親に訴えることが出来なかったのであろうと今にして思う次第。
 2016年12月28日(水)晴、寒
店の暖炉の前に落ち着き、炎をながめている内に、眠気を催して寝入る。愛妻が夢に出て来て「勝っちゃん!暮れになったんだから、のんびりしないで、お店を一所懸命磨きなさい!のんびりしている時間はないんですょ!」と叱咤激励する。何事もなく過ぎる年の瀬也・・・。
 2016年12月27日(火)雨後晴
午前中お湿り。暖炉に火を入れて、人を迎える準備。ターシャファンの人がおかあさんと一緒に
来。暫くして、御主人を亡くした事など話題となる。老輩も頻りと共感。愛妻が逝って2年が経過するが、二人で過ごした四十数年は人生の核心でエネルギーの根源だ。独りになった人生は、爆発する後の運動慣性で生きている様な心地がする。この頃、藩岳の悼亡詩が我が心を慰めてくれる。
荏苒冬春謝 寒暑忽流易 之子歸窮泉 重壌永幽隔 私懐誰克従 淹留亦何益 僶俛恭朝命 回心反初役 望盧思其人 入室想所歴 帷屏無髣髴 翰墨有余跡 流芳未及歇 ・・・・・。もし、興味があれば下記のリンクをご覧ください。読み方、説明文があります。

http://blogs.yahoo.co.jp/kyousinohimatubusi/34915442.html?__ysp=5YO25L%2Bb

 2016年12月26日(月)曇
朝より曇。今日は予約もないので体調を整える為に、店をお休みにして、終日休息。午後、同級生数人で喫茶する。其の内の一人の兄は、特攻隊で戦艦テネシーに突っ込んだ事が最近分かったと言うのだ。かつて存在した、大きな物語の一部を共有した思いをする。
 2016年12月25日(日)晴
最近読んだ「紅葉する老年」から一節
「老年の生の場は、老齢ストレスという刺激性の寒風にさらされている。低温にならないように、仕事で体温を上げるよう老齢そのものが休みなく強制する。自分の年齢と動きの要求との釣り合いを保てない老人は、命の残量を半分も使うことが出来ないまま死ぬだろう・・・・」なかなか意味深い文章に巡り合った心地ぞする也。
 2016年12月24日(土)晴、風有寒
やはり冬である。今日は風邪気味なので自動車で店に出掛け、頻りにローストビーフを焼く。流石に今日はカップルが多い。自転車で東京方面より来する人有。7時に出発、5時間掛かり無事到着。まず、暖炉の前で温まり、閉店まで寛いでゆく也。
 2016年12月23日(金)晴、風
朝より暖。11月中旬の陽気だ。自転車で快適だ。昼に至り、人、三々五々人来。午後、帰宅時刻より空気いってんして寒くなる。北海道は荒れ模様と報。他特に記す事無。
 2016年12月22日(木)曇、深更雨暖
朝より暖。銀座に出て「ヒトラーの忘れもの」を観る。内容も全く調べずに、劇場に入り、映画が始まっといきなり、ニッチもサッチモいかない状況に放り込まれたようで、心臓をドキドキさせながら映画の成り行きを見守るばかり。上映館はシネスイッチ銀座ただ一か所と言うのも納得。夕、東京の飲食店情報の有意義な意見交換をして、帰宅。途中、アベマニュースで糸魚川市の大規模火災発生を知る。驚くべし!
 2016年12月21日(水)晴、冬至
昨夜は10時より寝てしまい、7時起床。日差しがあるので布団を干す。この頃、布団を干すのが趣味になった。車で店に出掛け、しばらく薪割をする。薪割は体力を消耗するので、自転車では帰れなくなってしまう。斧を振りかざしスパッと薪が割れると大変気分がよい。今日は風が無いので外の作業は楽だ。昼、陽だまりで粗食飯。間もなく来者。ステーキを薪で焼いて対応。大変喜ばれる。2日の予約も入り始める。有り難き哉。帰宅後、布団を取り込む。かくの如くして、冬至の一日は過ぎゆく也。
 2016年12月20日(火)晴時々曇、暖
朝より風無く暖。自転車で店に出掛ける。昨日は25日の予約があり、東京より自転車で来ると言うではないか!有り難い限りだ。今日も須花坂をウンウン言いながら登ってゆくと後ろから登ってきた自動車が大曲をして、自転車をよけてくれる。今日は来客無。暫く薪割をする。帰路、うえの孫が卒業旅行にイギリスに出掛けるというので、陶芸家のT氏のところで「イングランド紀行」を受け取る。正月2日の予約も入り始める。
 2016年12月19日(月)晴、暖
朝より、風無く暖。9時、自転車で飛駒に向かう。自転車に乗るのは先週の火曜日以来だ。筋肉が大分衰えた事も考えられるので、峠は慎重に登る。幸いにも無事にトンネルを通過。この時間帯は車の交通も少ないので自転車で走るには楽しい。店は、小山方面より婦人来。ターシャ・チューダーさんに関心があり、老輩が家内とターシャさんの家に出掛けた時の体験談などを話題に暫し歓談。先日来予約を戴いた婦人達来。足利のフラワーパークで模様される、イルミネーションを楽しみに福島方面より来。帰路、夕焼けを渡良瀬川橋上に望む。
 2016年12月18日(日)晴、暖
風無く暖。車で飛駒に出掛け、ローストビーフを焼く。昼に至り、各方面より人来。夕方、留学生達一行来。楽しいひと時を過ごす。ふと思い立ち、テラスに出てみると、天上一面に星輝き、久しぶりに感動というモノを体験する也。
 2016年12月17日(土)晴、寒
今日は寒いので、車で店に出掛ける。飛駒、9時半の外気温は4度。今日も、お客さんから「命の洗濯をさせて戴きました!」とお褒めの言葉を戴いた。有り難い限りです・・・。
 2016年12月16日(金)晴、寒
終日休息。今日はブリのあらを得たので、あら汁で味噌汁を拵えてみた。老体を独りで養い、冬を無事に過ごすには、ひたすら自分に合うものを拵えて、体に入れるほかあるまい・・・。荷風も断腸亭日乗に食べ物の事が出てくるが、この頃は、食べ物の事を考えるのが楽しみな次第。
 2016年12月15日(木)晴
終日休息。夕方、東京に居る孫から「スーツ、いつですか?」というメッセンジャーより連絡がある。来週あたりに銀座で落ち合うという事にする。来月は成人式だ。何かとものいりな時節。二年前、成人式の翌日はヨーコさんが逝ってしまった。しばらく、その時の思い出にひたる一時を得る。
 2016年12月14日(水)雨後晴
朝、雨が残っていたので、車で店に出掛ける。昼前より犬連れの人達千葉方面より来。犬は老犬12歳と言う。間もなく雲が消え陽が差してくる。仔羊のグリルを供する。やがて人が去り、普段であれば、間もなく、自転車で帰路につくのであるが、今日は車だから夜まで、椅子を炉辺に寄せて、読みかけの「ハリー・クバート事件」を読む。暖炉の薪は赤々と燃えている。恵まれた一時だ。事件は謎解きの終盤にかかり、ますます面白さが増す。この小説は1975年と2008年の時間が交互に行き交う。2008年はアメリカの大統領選があり、バラク・オバマ氏が選挙に勝ち抜いた歴史的な転換点にあたる年だ。実は、老輩も忘れ難い思い出がある。2008年、秋たけなわの午後、敷地内の高い松の上の方から地面に落ちて背骨を傷め、入院していたのがこの年で、しかも、入院中、TVで連日の如く、大統領選が報じられ、同時に、後日「リーマンショック」を名付けられた株価の大暴落が報じられていた。ヨーコさんは毎日病院に顔を見せたが、あの頃のヨーコさんは元気で「勝っちゃん!店の方は大丈夫だからしっかり怪我を直しなさい!」と張り切っていた・・・。読了後、訳者あとがきを読むと「アメリカの北東部、ニューイングランド地方の海辺で数カ月過ごしたような気分になり、カモメの鳴き声が耳に残る物語である。ヨーロッパ諸国でも広く読まれて二百万部を売り上げ、世界の出版界の注目を集めた」とある。エンタテーメントとしてはまず上等、しかも、老輩の過ぎ去り日々の思い出にひたれ楽しいひと時を得た!。
 2016年12月13日(火)晴後曇
今朝は風が無い。身支度をして店に向かう。峠は難儀であった。店では、早速、暖炉に火を入れ、掃除をする。年末になったから、普段手を入れない処も、ちゃんと手入れをする。これは、「勝っちゃん!この店は磨けば光るんだからねぇ!そうするとお客さんもちゃんと来てくれるんですから、しっかりやってちょうだい!」これは、ヨーコさんの遺言だ・・・。夢中で家具を磨いていると、空が曇ってきた。外で直子君が車に薪を積んでいるので、声を掛けると「お父さん!今日は天気予報で雨が降ると言っていますから、自転車で降られたら風邪をひきますよ!」と言われたので、雨雲レーダーをチェックしてみると、3時頃には西の空から雨雲が迫ってくるではないか。バタバタと店じまいをして、一目散で足利に向かう!この所新しい本を読み始めた。謎解き小説で「ハリー・クバート事件」。舞台はニューイングランのボストンとコンコードの間の海岸に位置する、小さな町で起きた事件を小説家が解明するという筋書き。コンコードは「若草物語」の著書オールコットの育った街だ。以前、ヨーコさんの希望で生家を一緒に訪れた事がある。時代は1975年。老輩が仕事でこの地方に出向くようになったのは1981年からであるから、ほぼ同時代的な感覚で、小さな町の様子、出てくる食堂、教会や海岸線という風景描写が、老輩の思い出を辿る楽しい読書となる次第。
 2016年12月12日(月)晴、寒
午前中より店で清掃。寒いので薪を沢山燃やす。午後は銀磨き粉で金属食器類を磨く。光るとところが輝いていると気持ち良い。室内はたいへん暖かくなってきたが、来客無!飛駒の谷に陽が差している間に帰宅する。
 2016年12月11日(日)晴、寒
今朝は殊の外寒い日だ。自転車で店に向かうのには、寒くてもあまり厚着はしない。何故と謂うに、峠で激しい運動をするので、厚着をして、あまり汗をかくようであると、大変なので調整が微妙だ。しかし、今朝は寒い!床屋さんを済ませたばかりの頭は、もろに寒い空気にやられるから、モーガンの時に使用していた、革のヘルメットがあるので、それで頭をすっぽり覆い、マスクをして出掛ける。ふと気付くと、自転車で通勤を始めて半年が経過する。始めるときは左手の薬指と親指に力が入らなくて、困っていた。日常生活でも不便であったが、その事は、年齢的に仕方がないものと回復をあきらめていた。それで、左ハンドルに付いている減速調整ギアのレバーを押す時に、指に力が入らないから、わざわざ右手を左のハンドルに挿し渡して、切り替えをしていた。走りながらこの作業をするのだから、危なっかしい限りである。しかし、それが、いつの間にやら、左の人差し指と親指もちゃんと機能するようになったのだから不思議だ。今考えると、あの時は、運動神経を司る部分の一部に不具合が生じ、テンポラリーな不随になっていたのではないかと思う。そんなことがあっても、強引に、毎日自転車に乗って通勤していて、身中の血液の循環は活発になり、不具合の処も修復されてしまったのではないかと思う次第。このまま、冬の自転車通勤が出来るかどうかは不明だが、風邪を引かないように心掛けながら挑戦するつもりです。店は昼に至り三々五々人来。ヘリコプターも来。今日は、お店を手伝ってもらう若人と月末のスケヂュールの相談をする。老輩はお正月は独りで家に居ても面白くないので、店をやりたいと言ったら、「協力しましょう!」という事で、話がまとまる。夜、粗食飯。映画のサイトを調べたら「ノーマ東京」が上映されるとあるではないか!
 2016年12月10日(土)晴、風
朝よりやや強い風が吹く。昼前より、三々五々人来。小山方面より来た人は、「食事内容もさることながら、恵まれた環境に暫し、身を置くことが出来、美味しいランチも戴いて、命の洗濯が出来た!」と頻りに感謝のお言葉を戴く。うれしい限りだ・・・。帰宅後、日誌を調べて、2年前の昨日は、老輩は盲腸炎騒ぎで、その日の午後、老妻の煩わせ、近所のお医者さん、そこから足利日赤と付き添ってもらい、初期の段階の盲腸は薬で対処してもらうが、二人で病院から帰宅したのは、騒ぎが始まってから6時間後であった。その一か月後には老妻は死んでしまった。その事に思いを致すと、人の命は儚いものだとつくづく思う次第。老輩もいつ死んでしまうかわからないのだから、生きている間は、せいぜい大切に扱ってもらいたいものだ・・・・。
 2016年12月9日(金)晴、暖
午前中布団を干す。午後、飛駒に出掛け沢山のローストビーフを焼く。夜、足利市内の企業の慰労会パーティーがカフェブロッサムで行われる。夜空に星輝く・・・・。
 2016年12月8日(木)晴
風無く暖。午前中より布団を干す。今日は真珠湾の記念日だ!老輩はハワイに出掛けてもパールハーバーは寄ったことはない。老妻も同様だ。何故と謂うに、ある時、中国の西安を団体旅行で訪れ、城砦見学で皆と離れて通路を迷った処に、見学する室が現れて、そこは誰も人が居なかったが、日本軍の悪行狼藉を写真で展示した場所であった。後ろ手に縛られた人の後ろに刀を振りかざす兵隊の写真、首を落とされた人間の写真等が展示してある。老輩が大人になるまでには、身近な人より、兵隊の時に、中国でした事に「今でも夢でうなされる事があるんだよ!勝っちゃん!」と告白めいた事を聴くこともあった。だから、気色のわるい気分は避けたいので、ハワイに出掛けた時は、パールハーバーには近寄らなかった・・・。現役時代懇意にしていた年配のカナダ人のビジネスフレンドが「若い頃には、日本軍と戦った。戦闘機に乗ってゼロ戦をずいぶんやっつけた!」と、なにかのついでの時に聞いたが、その時は一瞬不快な心境になった。これは、何がどうのという事ではないが、仕方のない事と思う次第也。清張の「神々の乱心」を読了。渡良瀬遊水地が事件の舞台で、時代は満州事変や昭和8年頃。「満州移民団」「特高警察」と云う風に今では消えてしまった言葉がしきりに出てくる。老輩が子供の頃、敗戦、復興、高度成長というような物語が、始まる以前の時代を過ごした、大人たちの話にはそういう言葉はよく出て来たから、懐かしくもあったのだ・・・。
 2016年12月7日(水)晴、寒
今朝は薄曇りにて極めて寒。身支度を整え、首に襟巻を二重に巻き出掛ける。名草小学校に差し掛かったところで、営業の問い合わせの電話があり、時間に間に合うようピッチをあげる。こういう風に、ハッキリとした目的があると、体内より自然と力が湧いてくるから不思議だ。到着は、ジャスト・オン・タイムであった。柏から来店したグループは、渡良瀬遊水地で気球を楽しんできたと謂う。高さは800メートルまで上昇するという。取り急ぎ暖炉に火をいれ、料理の準備を始めた次第。ヘリコプターの予約も入る。有り難き哉。日没と共に帰宅。今日はタイのあらが手に入ったので、あら汁を拵え冷えた体を温める。
 2016年12月6日(火)晴、風有
飛駒10時半の外気温は14度。激風有。昼、神奈川方面より人来。ブロッサムの為にわざわざ出掛けて来たと謂う也。周辺では、評判になっていると謂う。有り難き哉。
 2016年12月5日(月)晴、暖
朝起きて、身支度を済ませて、いざ出掛けようとしたが、体に力が入らない!73歳の身体は微妙だ!臨時休業にて、終日休息。
 2016年12月4日(日)薄曇
朝より薄曇り。ローストビーフが焼きあがった頃、3人来。あちらこちらと道に迷って、やっと辿り着いたと言う。この店が始まった当初は、3年がかりでやっと辿り着いたという人もあった。最初は、群馬県の梅田の谷奥に入って日没になり、次の年には作原の谷に入り迷い、日が暮れてしまい、やっと3年目にして飛駒の盆地に入り、カフェブロッサムに辿り着いたと弁じ、感激頻りであった。今日では、もうデジタル時代だから、タブレットでマップにピンが立った処に、経路検索でその順を辿れば、何処にでも出かけられるようになった。嗚呼光陰矢の如し・・・・・。夜、寒サバのあら汁で出汁を採り、、柔らかい餅で雑煮を拵え飯。冬の美味也。
 2016年12月3日(土)晴、暖
飛駒8時の外気温は3度。自転車をこいで到着。室温12度。昼に至り24度。外は日差しがあり、風無く暖。テラス席では常連さんが半袖やつでフォンヂュやローストビーフを楽しんでいる!帰路、散髪。帰宅後、Abema newsでソウルの大規模デモの様子を見る。安保闘争の日比谷公園の如くだ・・・。
 2016年12月2日(金)晴、暖
朝より、日差しがあり布団を干し、市中に散歩に出掛ける。今日は風もなく中橋を渡る折も、快適であった。帰宅後粗食飯。午後、長椅子にて「神々の乱心」を読む。予約も入り始める。有り難き哉。
 2016年12月1日(木)雨後晴
今日より師走だ・・・。朝寝坊をする。昼食を兼ねて、チョコレート菓子パンとコーヒーでのんびりとした一時を得る。普段はどうもせわしない。特に自転車で通勤すると、往復で40キロだから、時間を要する。その後の生活リズムも順次あわただしい。この方が、亡妻の事に気持ちを持っていかれる頻度も少なくなる。しかも、疲れるから、夜はぐっすり眠る事が出来る。この頃、睡眠の質が大切に思われる次第。食後、日差しを浴び長椅子に横になり、You Tubeで見つけた「浮草」と謂う映画を観る。小津安二郎監督の作品だ。その後読書。夜、粗食飯。

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