これは、関東平野のチョッとディープなカフェ・ブロッサムの「繁昌記」2014年の12月の巻。
「暖炉料理」にこだわり、「飲食道」という迷路をたどり、店の環境向上と質の向上につとめる関東老生の日々を綴るものです。
題して「カフェブロッサム繁昌記」。

最近読んだ気になる文章
「未来はすでに訪れている。ただし、あらゆる場所に等しく訪れるわけではない」リンダ・グラットン著 「ワークシフト」より


改訂版カフェブロッサムの繁昌記の目次

2014年12月31日(水)晴、暖
大津栄で老妻が頼んであったお節を受け取り、病室に持っていく。ヨーコさんは暫く、静かに眺めていたが、箸を手にして、少しづく食べ始め、頻りに「美味しい、美味しい」と言う。病院の夕食は天麩羅に蕎麦。老妻も少し食べる。夕暮帰宅。息子が作りし天麩羅と蕎麦を飯。
2014年12月30日(火)晴、暖
ヨーコさんは、朝より体調は芳しくない。どうも、息が苦しくて「カッチャン・・・どうもいけません!病院に電話を入れてください!」と言い始める。病院は直ぐに来なさい、当直の先生が対応できますと返答をもらい、身の回りのモノをまとめて、病院に出向く。レントゲンCTと進んで、待合所で暫く休憩していると、「このままご入院をお勧めします」と謂うことになり、病室で酸素を吸い呼吸も大いに改善される。窓に寄ると上天気な関東平野の先に筑波山が見える。病院も年末休みに入り静かだ。愛妻の手を取り「もう安心だ!」と頻りに慰める。
2014年12月29日(月)雨後曇
朝りょり雨降る。午前中に東京にいた孫来。吾輩が現役時代愛用していたネクタイを、成人式の為に調達に来た。色々自ら試して、気に入った三本を選び出す。改めて、製造地をタグで確認すると、二本は北アイルランド製。その内の一本はエール大学の売店で購入したものだった。しかして、老妻はこのところ、咳が頻りに出て、声も昨夜来かすれ気味で心配なところだ。「どうですか?」と腹蔵なく訊ねると「カッチャン!どうも善くない!」と弁ずる。午後はそれでも体調が改善、夕飯に老輩の為にカツ丼を拵えてくれる。重いモノの片づけを手伝って貰う。午後雨は止み、お使いに出掛ける時は暖。
2014年12月28日(日)晴
飛駒の朝、9時の外気温は−3.5度で先日来では一番の冷え込みで、地面も霜で白くなった。この頃、チーズフォンヂュのチーズをお代わりするお客さんが増えた。やはり、この季節の当店の鍋物は人気也。日中、風無く日差しが心地よい。晩夕雲が広がってきた。かくの如くして2014年度の営業を無事終了。来年1月10(土)からの営業案内を明示して閉店となる。
2014年12月27日(土)晴
朝、8時半、飛駒の外気温は−1.5度。暖炉頻りに燃やす。10時半の室温25度。外は風無く暖。暫く薪作りに精を出す。晩夕、家内が拵えた蓮根の煮つけで独酌。
2014年12月26日(金)晴、寒
久しぶりに同級生に音楽会にさそわれ。夕暮、渡良瀬川河畔にあるコーヒーショップで歓談。窓より秩父連山、富士山シルエットを望。この時節、下界は暗くなっていくが、空は明るいひと時が生じて好きな時刻也。
2014年12月25日(木)晴、寒風有
今日は寒風有。ようやくにしてクリスマスシーズンの営業終了。今年一年を振り返ると、病床を脱した老妻の体調に一喜一憂する一年であったように思う也。
2014年12月24日(水)晴
今夜は、老妻と録画してあった「北北西に進路をとれ」を観る。1959年のヒチコックの作品。当時のアメリカの旅行文化が反映されている映画で面白かった。
2014年12月23日(火)晴
朝よりローストビーフを焼く。11時の室温26度。昼に至り、各方面より来店有、老妻も奮闘。晩夕、南西に繊月浮かぶ。
2014年12月22日(月)晴、暖、冬至
朝より暖。ラクレットの試食をする。しかし、チーズの風味がすくなく、フォンヂュとは大分違うもので、なお一層のリサーチが必要。晩夕、茶の間でTVを見ていたらオリーブオイルが大幅値上げとなるニュースが出た。生産地の干ばつ等、自然災害で生産量が大幅に減少したとある。驚くべし!
2014年12月21日(日)晴、暖
先日来の寒気は去り、風無く暖。今日もヨーコさんは奮闘。このところ「八月の砲声」を読んでいる。第一次世界大戦の歴史物だ。晩夕、風呂に入りながら、第二次欧州大戦の発端から終焉までを考え、もし、ナチスドイツがポーランドに攻め入った事をきっかけにしてイギリスが参戦しなかった場合、ヨーロッパ大陸はドイツの影響力下に営まれることになる。詳細はさておき、現在のユーロ圏ではかっての大戦で勝利を失った国が推進力を得ている事に思い至り、歴史の妙を味わう次第。
2014年12月20日(土)曇後雨
朝よりローストビーフを焼く。10時の室温25度。12時の室温28度。3時の室温32度。ヨーコさんも久しぶりに店に出て奮闘。
2014年12月19日(金)晴、暖
風無く暖。劇的に変わった。午後、穏やかな日和にさそわれ市中の散策に出掛ける。河南に渡り空腹を覚え、吉野家に入り、すき焼きとビールを頼む。かつて、我が家のボーイたちが幼少の頃は日曜日になると、車を飛ばし銀座まで出て牛丼を食べるのが習慣になった時期があった。今を去る三十余年前の話だ。そんなことを思い浮かべながら、独酌ですき焼きを楽しむ。昔は遠くなりにけり・・・。
2014年12月18日(木)晴、寒
午前中は「8月の砲声」を読む。昼前よりイオンシネマに出掛け、「ゴーン・ガール」を見る。帰路、パンピースにて買い物。原油安→ロシア通貨安→外貨建て借り入れ返済不能→欧州金融不安→世界金融危機のプロセスも考えられるが、その前に各国が協調して手を打つ可能性もある。しかし、アベノミックス推進は前途多難!
2014年12月17日(水)晴、寒
北海道は爆弾低気圧が発生して大雪。足利も寒風有。外に出掛けられる支度をして、近くのコンビニエンスに歯磨きのチューブを買い物に出掛けたら、吹きつける寒さは大変なものだ。昔、愛妻とオーロラを見に出掛けた、北極圏で犬ぞりに乗っていた時の事を思い出した。TVではルーブルの暴落が続いているニュースも出た。原油価格の暴落の影響を受けたとの事である。グローバルな経済活動にどのような影響があるかは不明。これは円高への圧力になっているのかも知れない。昨年から一ドル80円の水準が先月末には120円を付けた時もあった。円は50%暴落した事になる。このところの資源、ロシアの通貨変動が来年どのような展開になるのか興味のあるところだ。
2014年12月16日(火)曇、寒
朝より曇。パンケーキ飯。午前中は休息。昼、スープカレー飯。まもなく老妻を乗せて癌センターに向かう。病院のTVでは明日の日本海側暴風雪と強風注意の報道頻り也。家内の回復は順調。帰路、イオンシネマにて「インターステラー」吹き替え版を観る。
2014年12月15日(月)晴、寒
今日も寒。午前中は休息、読書。午後、寒さに耐える支度をし、足を鍛えるために足利市中を歩。渡良瀬河畔周辺は群馬方面寄り寒風は激しい。アピタにて買い物を済ませて、戻ろうと思ったが、夕暮に至り寒さも増して来たので、家内に迎えに来てもらう。
2014年12月14日(日)晴、寒
昨日に続き寒。飛駒の朝の外気温は−3.5度であった。朝より暖炉でローストビーフを沢山焼いたが、各方面寄り来店有完売、有難きかな!その上、「たね」さんバンドも昼から入り、店の雰囲気を盛りたててくれた。感謝限りなし。終日暖炉の前で焼き物に専念するから、半袖で過ごしたが、店が終了して営業看板を回収に外に出ると、地面が凍り始めている。天を仰ぐと透明な夜空には冬の星座が輝いている。周りに明かりがないから、佐野や足利の街で見る星座と比較すると格段のパフォーマンスだ。しかし、見とれていると、薄着であるからすぐ寒くなってしまう。今週は虫垂炎騒ぎがあり、体調を懸念していたが無事に過ごせた。天に感謝多。老妻と晩餐の折、今日の出来事をかいつまんで弁ずると「それは結構でした!」と喜ぶなり・・・。
2014年12月13日(土)晴後曇
予報では寒波到来。典型的な北関東のお天気で晴れ。朝よりローストビーフを焼く。周辺に吹き集まっている、銀杏の葉を掃き集め片付ける。他、特に記す事無。
2014年12月12日(金)曇、寒
朝より曇。かねてより約した同窓生の会食あり、虫垂炎の経過次第では欠席を考えていたが、回復が順調なので、会合場所に出掛け、歓談笑話。帰路、桐生まで足をのばし知り合いの絵画展を訪。たまたま居合わせた、米文学翻訳の先生に遭遇。アプトンシンクレア、サリンジャー等を話題にしてしばし歓談。
2014年12月11日(木)曇後雨
午前中は休息。午後、二人で雑用と買い物に出掛ける。少雨有。虫垂炎の痛み遠のき、食欲も戻る。
2014年12月10日(水)晴
今日は、湘南T−SITEの招待があったが、虫垂炎事件で出掛けるのを中止。終日休養する。病院を出てから24時間がたったが、幸い痛みは減少して経過は順調。老妻も安心する也。
2014年12月9日(火)晴、寒
朝食後、近所の眼科訪。眼底出血の検査也。一か月に一度検査をしている。今日は、先生が「まだ続いている・・。正月を過ぎたらなるべく早く両目の検査をしましょう」とおっしゃる。待合所で椅子についてまもなく、右下腹部が痛み始めて来た。朝の食べ合わせを検討したが、クローテッドクリーム、ジャムとパンであるから食べ物関係は考えられない。今までに経験したことのない不気味な痛みだ。診察後、800メートルほどの帰り道を歩く自信がないので、老妻に迎えに来てもらう。午後付近の内科訪。超音波で検査をすると、腸が少し腫れており、CT検査を勧められ、日赤訪。虫垂炎の初期とのことで、痛み止めと、抗生薬を処方される。長い一日となったが自宅に帰る事が出来た。
2014年12月8日(月)晴、寒
今朝も寒。朝食を済ませ、炬燵の中に足を延ばして座布団を枕に横になる。老妻と昨日見た録画の「細雪」を話題に歓談。お互いに本は飛ばし読みをしたが、互いに読んだことがあるのだ。しかし、衣装や瑣末な事柄があまりにも多く書き込まれているので、二人とも内容は覚えていないのだ。映画では筋があるから、「細雪」の全体が理解できた次第。会社に出掛ける事もないから、午前中はこのまま過ぎる。午後、イオンシネマで映画を観る。
2014年12月7日(日)晴、昨日同様寒
今日も寒い。明日8日は真珠湾攻撃の日だ。73年前の事だ。家内とその話をする。最近「レニングラード封鎖」という題名の本を読み始める。ナチスドイツがソ連領土に攻め入ったのは1941年6月22日の事で、ソ連は苦戦を強いられたと謂う。スターリンが軍事テクノクラートを大勢粛清してしまったからであると本にある。真珠湾は1941年12月8日で、その事が米国を大戦に参加させたきっかけをつくった。その後、ソ連は米国の軍需物資、武器等の援助を受け、反転に出る事が出来たと歴史の流れが少し解りかけて来た次第。
2014年12月6日(土)晴、寒
朝よりローストビーフを焼く。10時室温27度。このところ、日本列島を寒気が入り込んでいると謂う。四国で雪の報有。日本海側も雪。ヒィリピンにスーパー台風が迫っていると報有・・・。
2014年12月5日(金)晴、寒
朝より寒。昼前より飛駒に出掛け薪作り、薪割りをする。他、特に記す事無。
2014年12月4日(木)曇後雨
読書昨夜深更に至り朝寝。午後、飛駒に出掛け薪作り、薪割りをする。夕、少雨、作業中止。暖炉に火を入れ、しばらく読書。
2014年12月3日(水)晴
午前中は家内に頼まれ市中に所要を済ませ、昼、雑煮飯。午後、飛駒に出掛け薪作り、薪割り。夕暮帰宅。
2014年12月2日(火)晴、寒風頻
寒風が吹き荒れている。用心のため散歩は中止。昼は老妻が天麩羅を拵え蕎麦を茹でた。午後は録画せし、健さんの映画を観る。終日休息。原油価格は下落と報有。資源相場は全般に下落気味である。外為はリーマンショック以前に戻りつつある。
2014年12月1日(月)雨
今朝は朝寝をしてしまい朝食は9時半になってしまった。メニューはラタトーユと食パン。老輩はこのところ歯の具合が芳しくないので、パンの耳は切り取って、老妻にやり、柔らかいところだけを食べることにしている。ラタトーユもよく火を入れて柔らかくして戴く。老妻の体調も本人に言わせると「どうも、どこが、どうという事はないが、全身的に力がはいらない・・・。」とスランプ気味だ。しかし、何か、事が起これば急にしゃきっとして動き出す。いつぞやは、店で結婚式をやるという話が急に起きた時は、朝より、店に出掛けて細々とした道具、食器を奥のほうから取り出してきて用意していた。今日も、老輩は昼から映画に出掛けてくると言ったら、それまでは、炬燵に入り休んでいたが、11時過ぎよりご飯を炊き始めて、台所で野菜炒めを拵える。老輩はこのところ、野菜は良く炒めて柔らかくならないと、食べにくいので外食を控えている為だ。空腹感はなかったが、映画の途中でお腹が空いてくるので用心の為に食べて出掛けた。「ヒューリー」は1945年4月のヨーロッパ西部戦線。この頃は、このあたり時系列的な背景を解るようになってきたから、興味深く映画を観る事が出来た。

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