カフェブロッサム繁昌記2014年の巻
これは、「暖炉料理」にこだわり、「飲食道」という迷路をたどり、店の環境向上と質の向上につとめる関東老生の日々を綴るものです。
題して「カフェブロッサム繁昌記」。更に今月は、厨房で活躍する愛妻がリンパ腫治療のため入退院を繰り返し、現場復帰に至るまでの奮闘記となる次第です。


改訂版カフェブロッサムの繁昌記の目次

2014年4月30日(水)雨
今日で4月も御仕舞い。病妻も治療を終了して一ヶ月が経過して、手足の痺れが徐々に穏やかになり、勝手仕事も少しずつ出来るようになった。慶事と謂うべし。
2014年4月29日(火)曇
終日曇。雉の鳴き声頻り也。三々五々人来、庭の席にて寛ぐ。午後、草刈の準備のため、冬の間に折れた木々の枝を拾い集める。
2014年4月28日(月)薄曇
昨夜寝入り、朝10時半起床。フレンチトースト飯。昼、老妻が皿うどんを作り飯。暫く静養。夕暮、織姫山散策。街に下りると疲労困憊。老妻に電話をして車で迎えに来てもらい一件落着。
2014年4月27日(日)晴
今朝も昨日同様ローストビーフを焼き始める。外では鳥語盛ん也。三々五々人有。他、特に記す事無。
2014年4月26日(土)晴、暖
8時よりローストビーフを焼き始める。朝より上天気で鶯、雉の鳴き声がとどく。外のテーブルは木陰に移す。新緑鮮やかに陽光に輝き、人々は皆初夏の寿なる一時を堪能する。
2014年4月25日(金)晴、暖
午後よりヒコマにて草取り、草刈をする。野原ではタンポポの花が消えた。他、特に記す事無。
2014年4月24日(木)晴
昨夜、米大統領と安倍首相が銀座の寿司屋で夕食というTVニュースがあった。あの数寄屋橋の地下にある寿司屋さん。何時も満席という。昔、仕事が済んで、帰路、銀座に至る頃、晩夕、独りではフレンチでもあるまいと思い、時々例の寿司屋さんの暖簾をくぐった事がある。其の頃は、カウンターはいつも空いていて、小さめの握りで食べやすい店であったとの記憶が有る。今は飛び鳥を落とす勢い・・・・、驚くべし!
2014年4月23日(水)晴
朝、店に出掛け、草刈を始める。10月以来の草刈が始まった。去年の今頃は踵の怪我をしたので孫に草刈をやって貰った。暫くは草刈で忙しくなる。他、特に記す事無。
2014年4月22日(火)晴時々曇、涼
午前中より病妻を伴い病院訪。病院は常の如く混雑。家内の体力回復を尋ねると、来月の今頃は多少改善に向かうと言われ安堵。午後に至り終了。遅い昼食を登利平にて飯。皮の焼き鳥は極めて美味。5本食。病妻はうどんを啜る也。帰宅後、暫く休養。夜、粗食飯。最高気温19度。終日涼。
2014年4月21日(月)曇
終日休養。店の庭にイチリンソウの花が咲き始める。老妻は頻りに副作用の辛さを訴える。余輩は来月の今頃にはきっと楽になっているからと励ます。他、特に記す事無。
2014年4月20日(日)曇、寒
ヒコマ、8時の外気温は5度。室温16度。早速暖炉に火を入れ、十分に温まったところで、ローストビーフを焼き始める。10時半の外気温は8度。昼に至り三々五々人来。2時半の外気温は10度。終日、暖炉を燃やす。
2014年4月19日(土)晴後曇
8時の外気温は9.5度。昼頃より人来。陽射しのある席に坐し、食事とワインで春の一日を堪能。鶯の鳴き声もひと役の今日この頃。3時半の外気温は14.5度也。
2014年4月18日(金)雨
終日雨、寒。営業準備、休息。韓国船舶事故注視。他、特に記す事無。
2014年4月17日(木)晴、暖
朝より店に出掛け、昨日同様草取りをする。例の山林火災の消火活動のためか、ヘリの音が終日聞こえる。しかし、姿は見えず。昼、蕎麦弁当飯。屋外のテーブルで蕎麦を食べていると、向こうの駐車場に雉の夫婦が闊歩している。新米の鶯がさえずりの練習をしている。午後に至り陽気初夏の如し。5時の外気温21.5度。
2014年4月16日(水)晴、暖
午前中より店に出掛け、周辺の地面の草取りをする。鶯頻りに啼く。昼は蕎麦弁当飯。作業続行。足利方面山火事が発生し、ヘリコプターの音がパタパタと聞こえてくる。晩夕帰宅。「戦時下のベルリン」を読み始める。戦時下の東京関係のモノは既に読んだ。内田百閧フ「東京焼尽」と永井荷風の「断腸亭日乗」昭和20年3月10日の空襲で焼け出された様子を著述したモノだ。偶然にもこの所を読んでいた翌日が例の震災だった。どうも、この頃の事項が頻りに気になる。
2014年4月15日(火)晴、暖
朝より病妻に付き添い病院訪。「先生に今が底で月ごとに体調は改善される」と励まされて帰路に着く。昼に至り、愛妻「鯉の洗い」を欲し、小堀に立ち寄り飯。帰宅後、午睡。夕暮市中を歩。南風爽快也。
2014年4月14日(月)晴、暖
朝食後、ヒコマに出掛け店の裏の草取りをする。桜がハラハラと静かに散ってゆく。原っぱにはタンポポが一斉に咲いている。鶯の声も聞こえる。昼に至り帰宅。愛妻を伴い近所の蕎麦屋さんで天盛り蕎麦飯。午後、暫く家の庭の草取り。今日は終日屋外作業が続いた。晩夕気分転換にイオンに映画を観に出掛ける。
2014年4月13日(日)晴、暖
つらつら思い出すに、昨年の今日は、朝、外の壁に梯子をかけ、蔦の消毒で、もっと上まで登ろうと欲張っていて、梯子から足を踏み外し、地面に落ちて踵を骨折した記念日だ。あの頃は、老妻は元気で、寝たきり老人になって余輩が、痴呆になってしまってはこまるからと、車椅子に乗せられあちらこちらの買い物まで連れて行って貰った。一年たったら、外科と内科の相違はあるが、将に二人が逆の状況になってしまった。昨夜はそんな状況をお茶を飲みながら、病妻と歓談する也。
今日は、風も収まり、春陽に恵まれ外にて憩う人三々五々来。鶯の声も届く。庭の木々も芽吹いてきた。寒からず、暑からず、季節がひっそりと傍らを通り過ぎて行く様を味わうことが出来るのは「これ将に飛駒老人生活の醍醐味」というべきモノ也・・・・。
2014年4月12日(土)晴、風有
朝よりローストビーフを焼く。11時を過ぎて完成。昼、三々五々人有。庭の席で春陽を愛でる人も有。4時半の外気温16度。
2014年4月11日(金)晴、風有
愚息はヒコマにて明日よりの準備をする。老妻と余輩は自宅にて休養。終日風有。他、特に記す事無。
2014年4月10日(木)晴
朝より暖。終日休養。夜、老妻を伴い「ゆり」にて晩餐。「ジェフ・ベソス」を読了。予約も入り始めるなり。他、特に記す事無。
2014年4月9日(水)晴
昼前より、愚息を伴い食品展示会訪。帰路、佐野市中にあるフローズンヨーグルトの店に立ち寄り一服とする。夜、老妻と小保方女史の釈明会見を見る。五百名余の記者を前に、弁明する女史の姿に、家内は感心すること頻り也。続いて、アリスウオーターの料理番組を観る。番組中、アリス・ウオーター女史はがヨーコさんと同年であることが判明。それにしては、「見た目の異なる」と感想を述べると、老妻はあの人は鬘を使っていると弁ずる也。
2014年4月8日(火)晴
朝はスコーンをクローテッドクリームで食。昼前、老妻に市役所のお使いを頼まれ外出。街は到る所桜である。帰路、甘いモノが欲しくなったので、上州屋を訪ねると、生憎お団子は売り切れ。今時、将に「花より団子」の時節也。かわりに、粟饅頭を買い午後の茶請けとする。昼、病妻が奮闘してパスタを拵える。美味也。午後、粟饅頭を一つ戴いてみると食感が独特で美味しい。気が付くと、三つ食べてしまった。読書、午睡にて時刻夕に至る。老妻は病床より起き出してきて、頻りにメモを取る。余輩はそれを手に桜並木をスタスタと歩いて晩餐の材料の買出しに出掛けるのである。かくの如くして春の一日は終了する。
2014年4月7日(月)晴
この頃、右肩が痛み上に手が届かなくなってしまい、厚生病院の整形外来訪。先生から心当たりを尋ねられて、冬、薪割りで斧を振るい、一度大きく空振りをして、右の肩が抜けるような思いをした事を思い出し、先生に述べると、右手を取り、持ち上げるときに大きく迂回して上げることを教えて貰う。腕の四本有る腱の一本が切れているか損傷したとの事であった。手術をして直す事も出来るが、そういうのをするのはもっぱら運動家ばかりで、一般人はリハビリで改善させるものであると諭される。客観的事実が解明され合点が行く。昼に至り、森田屋にて飯。ここのチャーシューを口に含むと多幸感が五臓六腑に行き渡るような気がするのだ。夜、時刻至れば、老妻が病床より起き出して菜を拵える。こうやって、日々、食生活が改善さればそれが一番上等な人生也。
2014年4月6日(日)晴、風有
朝より晴。寒風有。暖炉に火を入れ頻りにローストビーフを焼く。11時に完成。千客万来。対応に追われ注文を失念する事が有る。どうもいけない。メモ用紙を用意し書くと事を習慣づける必要がある。何をするべきか途中で忘れる事も有る。そういう時、う嬢がすばやく教えてくれる。有難い!。他、特に記す事無。
2014年4月5日(土)晴
やや寒。ひこま9時半の外気温は12度。庭に桜が咲いた。今年は平年より早いようだ。三々五々人有。明日の予約も入り始める。今日は老妻が焼いた「ジンジャーケーキ」を試食する。極めて美味也。他、特に記す事無。
2014年4月4日(金)晴後曇
極めて不安定なお天気。朝より愚息は明日よりの営業に忙しい。老妻も闘病生活に忙しい。余輩は独り、気晴らしに高崎方面をを車で走る。榛名方面には頻りに暗雲行き交い気温も上昇する。久しぶりに、「登利平」に寄り唐揚げ定食を頼み、念のために、焼き鳥の皮も頼んでみる。先日太田店で皮を頼むと品薄で暫くは販売出来ないとの事で、食べる機会を逃していた。しかし、ここに来れば食べられると云う事が明瞭になり寿。老人の食欲を存分に満たし、食後、近くの映画館でLIFE」を観る。
2014年4月3日(木)雨、終日雨
寒。朝より、同級生の車に乗り、笠間の日動美術館に出掛ける。アンリ・ルソー、藤田嗣冶の絵画を十分に楽しむ。帰路、雨引観音訪。言うに言われぬ土地の気在り、椎の古木の風格に驚愕すること頻り也。
2014年4月2日(水)晴
朝より暖。昼前より、陽気に誘われ河南に歩。市中、いたるところ桜花の雅気有。昼に至り、トンカツの様なものが食べたくなり「栄」に飯。帰宅後、病妻と暫く歓談。読書、午睡。夕、孫来。ピザを取り寄せ、晩餐。夜、愚息の誕生祝有。
2014年4月1日(火)晴
一日春の日和となる。今日が病妻の最後の治療であり、朝より家内に付き添い、病院訪。治療所で持ち込んだ「ジェフ・ベソス」を読み始めた。アマゾン創業の頃の記述は大変面白い。孫が生まれた頃のオンラインショッピングビジネスの誕生だ。ホールアースカタログ等と言う言葉も出て来て、懐かしい限りだ。淮南子も面白い読み物だが、ビジネス関連書は今日的な世界を教えてくれるからありがたい。呻吟する老妻に要点をかいつまんでその話しをすると悦ぶ。治療は午後に至り、夕完了。これで、秋から始まった治療は終了した。果たして、その結果如何。帰路、渡良瀬川堤より足利方面を望すると華やいだ桜花山に纏綿たり。

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