meta name="keywords" lang="ja" content="老生記,晩節,暮年,暖炉料理,隠遁生活,多忙な老後生活愛妻の闘病生活,">

これは、「暖炉料理」にこだわり、「飲食道」という迷路をたどり、店の環境向上と質の向上につとめる老生の日々を綴るものです。
題して「カフェブロッサム繁昌記」。更に今月は、厨房で活躍する愛妻がリンパ腫治療のため入院と相成るしだいにて、その闘病記的な内容になる予定です。


改訂版カフェブロッサムの繁昌記の目次

2013年11月30日(土)晴
風無く快晴。いよいよ、再開である。ローストビーフも焼けた。10時半過ぎより来店有。2時まで続く。今日は陽射しがあり
庭で食事を楽しむ人多。営業再開を待ち望む人来。クリスマスの予約も入る。有難きかな、天に感謝多。
2013年11月29日(金)晴、寒
朝より二人でヒコマに出掛け、営業の準備をする。一昨日に続き、暖炉を燃やす。午後2時の室気温24.5度。庭の片付けなどをしていると、近くの木々より、啄木鳥の樹を連打する音が聞こえてくる。夕に至り室温28度也。録画せし故三国連太郎出演の映画を観る。1951年の作品。物語に群馬、長野周辺と思われる、山々が現れる。そこに映し出される山々は禿山に近い。戦時中、山の木々を燃料として燃やしてしまったからだだろう。ヒコマ周辺にすくすくと育つ木々を見て、平和な世の中の有難さをしみじみと味わう今日この頃也。
2013年11月28日(木)晴、寒
午前中織姫山散歩。昼、粗食飯。午後、再び織姫山散歩。西風有。他、特に記す事無。
2013年11月27日(水)晴
二回目の抗がん剤治療をこなして、家内は目出度く退院。病院付近の蕎麦屋さんで早めの朝食を済ませ、ヒコマに向かい、先に来ていた息子を指導して、グレービーソースの下拵えを始める。余輩は、久しぶりに、暖炉に火を入れ、調子をみる。夕暮、晩餐の買い物をして帰宅。予約もチラリホラリと入り始める。有難きかな・・・。天に感謝多。
2013年11月26日(火)晴、暖
朝、市場にて野菜を発注。昼前、紅葉の織姫山散歩。「イトウ」にて蕎麦を飯。神社より前面に広がる関東平野を望する。
午後、病室訪。病室に通じるロビーに、「ここが踏んばりどころ!」というポスターが掛けてある。言ってくれすぜぇ・・・と思いつつも、内心「おっしゃる通り」と思う次第なり。
2013年11月25日(月)曇後雨
早朝、目が覚めて、再び寝入る。すると、愛犬が夢に出て来る。埃くさい毛並みのビーグル犬を抱えている夢だ。犬は頻りに鼻を顔に近づけて、頬をなめようとする。夢からさめてもいい心持であった。入院騒動から一ヶ月が経過。大波が打ち寄せてきたような一月であった。主人を心配して、夢に出て来たのだろう。有難きかな・・・・。
2013年11月24日(日)晴、暖
朝より店に出掛け、敷地の落ち葉を頻りにかき集め、庭の清掃を始める。桑の葉はまだ青く残っている。例年より暖かいのかも知れない。第一、この季節になると、強い風が吹き、落ち葉を吹き飛ばしてしまうのだが、今年は其の風もみあたらない。午後、仔牛のカツレットを試作。帰宅後、午睡。夕、病室訪。投薬を始めて5日目になるが、最初の頃の様な、副作用は現れない。今日も、風呂に入ったと言う也。ヨーコさんの弟子として、辻料理学校出身のボーイが帰ってきて手伝うことになった。病室で頻りに打ち合わせをする。。ヨーコさんもいよいよ現場復帰の見通しが立ち元気が出てきた。有難い限り也。
2013年11月23日(土)晴、暖
朝より店に出掛け、薪干し、片付けに努力する。いよいよ、来週より開店也。昼、須花蕎麦に出掛けたが、満員。帰宅後粗食。午後、織姫山散歩。坂の入口より、登りの車の列が繋がって動かない。下りの車もひっきりなしに通り、歩くのは危険な状態。適宜、山道を通り山頂に達する。病院に出掛ける為、たまってしまった、洗濯物を袋に入れる。途中、コーヒーが欲しくなり、イオンモール内のスターバックスに立ち寄り、隣の、カツサンドを買い共に食。どこもかしこも混雑おびただしい。
普段、長閑な環境の中に過ごす人生であるが、思いがけぬ休暇中にて、浮世の賑わいを知り也。夕、病室訪。いよいよ、愛妻も頭巾をかぶり生活をすることになった。しかし、食欲もあり、なにより・・・。
2013年11月22日(金)晴、暖
朝、急遽帰郷した、関西在の次男を連れ、市場を見学する。暫く店を手伝う為也。生鱈を買い、昼、ムニエルを拵えてもらい飯。午後、織姫山散歩。紅葉も佳境に入り、散策する人多し。神社では和服を着た西洋人が記念写真を撮っている。織姫神社の国際的な広報写真であろうと見ていたが、結婚式を挙げたところだと言う。驚くべし!帰宅後、読書、午睡。夜、予ねて、知り合いより招待のあった、軽音楽の夕べを聴く為に、市中に歩す。久しぶりに、レトロな音楽を聴く。ミュージシャンの中でも、シンガーは全身でもって、其の場を制する、その人間力は驚くばかり也。音楽の楽しさばかりか、もう一つ、何か、別のものを勉強させてもらった。外に出て、ふと、腕時計を見ると、まもなく12時。天空に月辰明らかなり。
2013年11月21日(木)晴
朝より織姫山散歩。坂道を登る途中で、下より、消防ポンプのサイレンがとどく。振り向いて、市中に目を向けると、太い煙が二筋天空に舞い昇っているではないか。方向は足利学校東と見たり。尚、ずんずん登り、足短大付近より望するに、煙の勢い増し、赤い炎も見え出した。ポンプのサイレンも四方より集まる也。足を速めて、市中に向かい、大津栄付近まで歩を進めると、はたして、ポンプが沢山集まって、火災現場は鎮火した模様であった。穏やかな日和は幸いであった。一軒全焼。
帰宅後、市場に出掛け、めひかりを一山買い求め、唐揚げにして南蛮漬けを拵える。はたはたに似て身はやわらかく、唐揚げも非常に美味しい。しかし、掃除の手間がかかるなり。拵えながら、ワインをすすり昼食。午後、読書、午睡。病院へ出掛ける前に、再び織姫山散歩。帰宅後、出来上がった、南蛮漬けを持って、病室訪。先回より点滴の速度は速まったと老妻は言うなり。帰宅途中、地平線に赤い月が昇ってきた。足利に着く頃には、普通の月になってしまった。かくして、今日もおしまい。この頃、しきりと、「ワイマール体制の崩壊前夜」という風な歴史事象を思い出す。
2013年11月20日(水)晴
朝、決意を新たに、二人で病院訪。入院は一週間以内であるという。余輩は、「翡翠軒」で海鮮焼きそばを食べて、伊勢崎に向かい、インド映画「マッキー」を観る。前半は聴きなれない音楽にちょっと違和感を覚えたが、後半は非常に面白い映画だ。さて、この頃になり、今月の中旬より、日常の食物を自分で拵える生活を始めた。買い物も、ようやく慣れてきた。パンはこの店、魚はあの店、野菜はここと、元来がこりしょうだから、ついつい、自分の納得する、食材を選ぼうとすると、時間も手間もかかる。料理も不慣れなため、時間がかかる。今日は鮟鱇のトマトソースの煮込み。美味しく出来た。スーパーを買い物籠をぶら下げて食材を探していて、ふと、市川に隠棲する永井荷風の姿を思い浮かべた次第・・・。
2013年11月19日(火)晴、寒
朝よりヒコマにて薪を拵える。寒風有。汗出る。昼、帰宅。粗食飯。午後、読書。夜、すき焼。エッセイの原稿決まる。他、特に記す事無。
2013年11月18日(月)晴、暖
午前中織姫山散歩。近くの病院にて、インフルエンザの予防接種をする。大変混雑していて、11時の予約が1時半過ぎになってしまい、すきっ腹を抱え、二人で強記飯荘に出向き、飲茶飯。午後、読書午睡。夜、家内がグラタンが食べたいというので「ゆり」に出掛け飯。
2013年11月17日(日)晴、暖
朝、ヒコマに出掛けて、薪干し、清掃をする。昼、パエリャを拵えて家内と一緒に飯。家内は退院後一時、体重が大幅に減少したが、この頃は、食欲も出てきて、体重も底打ちをして、この2〜3日は微増に転じる。午後、読書午睡。夕、織姫山散歩。
夜、粗食飯。原稿も完成。かくして一日は終了。
2013年11月16日(土)晴
朝、織姫山散歩。帰路、昼食の材料を買い帰宅。午後、読書、午睡。夕、再び織姫山散歩。山頂にて残照を望。帰宅後、早速、晩餐の支度をする。鮟鱇をトマトソースで煮込むメニュー。まず、鮟鱇のあらを茹で、其の茹で汁を、トマトソースに混ぜ煮詰めた後漉して、上品なソースを作る。白身はオリーブオイルで焼いて、皿に盛り付ける。レモン汁も少々。あらは、トマトソースニ入れて少し煮込む。最後に白身と合体。出来上がるまで、ヨーコさんに指導してもらい、1時間半かかったが、美味也。
2013年11月15日(金)雨後曇
朝、ゴミ出し。午前中、エッセイを勘案。昼、粗食飯。午睡、読書後、夕、織姫山散歩。山頂にて、立派な夕日を拝す。夜は鍋料理を拵える。夕食後、修学旅行で沖縄に出掛けた孫来話。「土産物屋のお姉さんが、チョウかわいかった!俺、沖縄に住もうかな!!!」と頻りに言う也。
2013年11月14日(木)晴、寒
朝より老妻を伴い病院に出掛ける。検査後、二度目の治療が決まる。昼、二人で伊食。帰宅後暫く休養。他、特に記す事無。
2013年11月13日(水)晴、寒
今日も冬型。午前中よりヒコマにて薪を干す。周辺の木々色付いて賑やか也。昼、帰宅して、トマトソースの鮟鱇鍋を拵える。ソビニョン・ブランが非常に合う。愛妻も沢山食べる。暫く午睡、読書。夕、晩餐の買い物に河南に出掛ける。今日は、昨日NHKの「クロースアップ現代」で取り上げていた、高齢者の栄養失調問題が気になり、たんぱく質を摂取するために、ステーキの肉を買う。序に、書店の棚を検分して「HTML5で描く未来」副題は「クラウド2.0」が社会を変えるとあり、面白そうなので買い求める。WEB関係は年年歳歳進歩が著しいので、知識をこまめに更新しなければ時代に乗り遅れるので、そのフォローが大変だ。夜、晩餐にカルフォルニアワインの1996年カベルネ・ソビニョンを開ける。やや枯葉色のルビー・・・、輪郭もはっきりした赤である。どことなく、秋の装いを感じさせるモノであった。昔はこの季節が到来するとイブモンタンが歌う「枯葉」がラジオから流れてきたのであるが、すっかり忘れ去られてしまったようだ。暮蝉聴くべからず、落葉、あに聞くに堪えんや・・・。
2013年11月12日(火)晴、寒
冬になった様也。午前中、病室訪。老妻は一時退院の許可が出た!急いで、帰り支度を済ませ、暮れなずむ頃帰宅。目出度きかな々・・・・。晩餐、平目のカルパッチョ、リークのマリネ等。他、特に記す事無。
2013年11月11日(月)曇後晴、寒
台風30号のフィリピンにおける被害報有。病室報。舌平目のムニエル、鯛のソテーを差し入れ。他、12月の予約も入り始める。有難きかな!
2013年11月10日(日)曇後雨
朝、地震有。震源、茨城南部と報。昼、病室訪。差し入れし、鱈のソテーを平らげる。病室、廊下を歩けるようになる。病院の帰路、マイブラザー宅でボルシチ飯。北海道は低気圧通過で荒れ模様。
2013年11月9日(土)曇後雨
朝よりヒコマにて薪を櫓に組み干す。曇天也。昼、須花で蕎麦飯。午後、病室訪。老妻もいくらか回復気味になる。週の始まりの頃はやはり、峠であった。食欲も出て、差し入れの鮪赤身一船、ラタトーユ一人前ペロリト平らげ「食べ過ぎた!!!」と腹をさするなり。予約の電話も有。かくして一日は過ぎ行く。
2013年11月8日(金)晴
晴。午前中ヒコマにて薪を櫓に組み干す。午後、病院途中にてピザ飯。老妻の状態やや改善。立って、病室を動けるようになる。今日の夕食の献立はうどん、シュウマイ、きゅうりと若布の酢の物、野菜であった。北海道では初雪と報有。
2013年11月7日(木)雨後晴
朝より雨。昼前病室訪。相変わらず苦しんでいる。しかし、昨日より薄皮一枚違うと弁ずる。背中をさすり足をもむ。夕、雨が上がり、病院周辺歩。夕飯は二口食べる也。かくして一日は終了。
2013年11月6日(水)晴、暖
朝よりヒコマにて薪を干す。穏やかな日和で仕事もはかどる。昼、病院に向かう途中、「ピノキオ」にてマルゲリータを飯。病室を訪れると、今日は、老妻、頻りに倦怠感を訴える。身の置き所のないような様子で「本物の副作用が来た!!!」とうろたえている。余輩はおろおろしながら、老妻の背中をさするばかり・・・・。胸突き八丁のところ也。
2013年11月5日(火)晴、暖
朝、モーガンでヒコマに出掛け薪を干す櫓を作る。風も無く上等な天気だ。昼を過ぎて、登利平に寄り焼き鳥を買い、病院訪。老妻もやや食欲が出てきて、二串食べることが出来た。午後病室にて読書。病人も午睡。夕、病院付近を散策。夕暮、地形が複雑に変化する、利根川とそこに合流する水路付近は黒い森となり上には茜色の空間が広がる。街燈の光も少ないところを、とぼとぼと歩くのは山に接した所に住み慣れた余輩には、新鮮な感覚也。
2013年11月4日(月)曇
昨夜、深更までH・G ウエールズ伝記小説を読みふけり、今朝は朝寝をするなり。伝記の中で、1900年初頭には、ロンドンに地下鉄が普及していた事がわかり驚いた。漱石が英国に留学していた頃だ。朝、ラズベリー入りのパンを食。登利平で焼き鳥を買い、病院訪。昼食は鶏肉のささみと野菜のマリネ、ジャガイモと野菜の煮付け也。老妻は焼き鳥に喜ぶ。午後、病院を出て、利根川まで歩。途中の水路を巧みに避け(これはiphoneのマップによる)貯水塔を過ぎて、利根の堤に立つ。北東に入道雲が頻りにわいている。今日は赤城山も全容を現す。浅間も望することが出来る。まったくダイナミックなビューだ。水路と利根川の間は肥沃な畑で、太い葱が植わっている。この葱ですき焼をしたら美味しそうだ。病室に戻り、読書。夕、帰宅。夜、「う」食。
2013年11月3日(日)晴、暖
早朝より、ヒコマにて昨日に続き薪作り。昼、病院訪。今日はうどん也。老妻は昨日より倦怠感は内場だと言う。夕、弟宅に飯。他、特に記す事無。
2013年11月2日(土)晴、暖
午前中はカフェブロッサムにて薪を作る。昼、鴨せいろ飯。午後、病院に向かう途中、パンピースにてサンドイッチ受領。老妻頻りに倦怠感を訴える。吐き気はなさそうだ。余輩のサンドを少し食。椅子に掛けて、暫く読書。夕食は鶏の煮付け、インゲンの胡麻和え、ヨーグルト也。
2013年11月1日(金)晴、暖
朝、例の如くパンピースでサンドイッチ受領。今日は、午前中より入院生活前半の山場になる薬剤投与の日だ。看護関係の人々、入れ替わり立ち代り説明、機材の確認に慌しい。幸い、初期のアレルギー反応は見うけられず、順調に推移。昼、ひもかわけんちん汁。極めて良。午後、投与続行。噂に高き抗がん剤であるが、まづは滑り出し順調。窓外は天高く、平和な風景がうつる。身構えて様な緊張感は徐々に和らぐ也。夕飯は、鯵の干物、豚肉白菜の煮付け、ほうれん草のおひたし等。また一つ峠を越えた心地ぞする也。


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