これは、「暖炉料理」にこだわり、「飲食道」という迷路をたどり、店の環境向上と質の向上につとめる老生の日々を綴るものです。
題して「カフェブロッサム繁昌記」。更に今月は、厨房で活躍する愛妻がリンパ腫治療のため入退院を繰り返し、現場復帰に至るまでの奮闘記となる次第です。

改訂版カフェブロッサムの繁昌記の目次


2013年12月31日(火)晴
朝、夏ちゃんを散歩に連れ出す。若いから元気だ。飛び跳ねている。帰宅後、暫く庭の清掃。今日は車の音も聞こえないほど静かだ。老妻は夕暮より、病身に鞭打ち、暮れの菜を拵えており、夏ちゃんはケロシンストーブの前で横たわっている。今年は、余輩の踵の骨折と老妻の入院騒ぎと多難な年であった。来年はどういう年になるのであろうか・・・・。あまり深刻に考えるのは体に悪い・・・。が、しかし、来年も全力疾走で駆抜けてしまおうと思う。
2013年12月30日(月)晴
朝、夏子が逃げ出す也。しかし、気が弱い性質か敷地の外には、決して出ないのである。だが、犬の好きそうなハムの肉片をちらつかせたりするが、近寄ってくる夏子を取り押さえられない。仕方が無いので、玄関を開け放ちほおっておいたら座敷に戻って来て一件落着とあいなる。暮れは、何かと忙しい・・・・。
2013年12月29日(日)晴、寒
ヒコマは今朝8時の外気温は0度であった。今日の営業も無事終了。かくして、2013年の営業は完了したのだ!春の屋根際から転落した骨折騒ぎ、ヨーコさんの入院で臨時休業と多難な年であったが、我侭な運営を暖かく見守ってくれる多くの人々には感謝をするばかりである・・・。
孫たちは我が家の玄関に「夏子(なっちゃん)」を置いて行ってしまった。茶の間のケロシンストーブを点けると、其の前で体を伸ばし寝ているのである。老妻も其の横で寝ている。今年は、静かに静養するばかり也。
2013年12月28日(土)晴、寒
朝、名草の外気温は−3度。寒い日であると思い、ヒコマに到着して外気温を計ると1度である。陽だまりの土地柄なのか・・・新発見。昼に至り寒風吹き始める。今年も、残すところあと一日の営業である。
2013年12月27日(金)雨後曇
ヨーコさんはまた1キロ体重が減って、47キロになってしまったと言う。だんだん目方が減って、消えてしまったら大変だ。ご飯の支度が出来なくなってしまったら、余輩の生活は困難をきたしてしまう・・・・。ぶつぶつ独り言を言いながら、老妻は一人病院へ出かける。余輩は、午後、息子を伴い、ヒコマに出かけ、明日よりの準備をする。夜、食卓を囲み3人で歓談するうちに、余輩の店での働き方に話が及び、「もう少し、活発に行動して、洗い仕事、片付けをするべき・・・」と形勢不穏に至る。其の時電話が鳴り、受話器を取ると「粗大ゴミは有りませんか?」「粗大ゴミがあれば生ゴミ以外は何でも引き取ります!」という声が電話口から聞こえてくる。まるで、我が家の茶の間に盗聴器でも仕掛けてあって、今の話を盗聴していて、絶妙なタイミングを見計らって、電話をして来たと一瞬思ったのであるが、大掃除の後始末を引き受けるお仕事関係の問い合わせであると解かり、丁重に、「粗大ゴミは今のところありません!」とお断り申し上げた次第。事の顛末を二人に披露すると、二人とも腹を抱えて大笑いをする始末也。やんぬるかな!!!
2013年12月26日(木)曇
朝、陽射しあれど、次第に雲が出てくる。老妻は昨日に続き体調宜しからず・・・。外は寒そうなので、コタツの入りノルマンディー上陸作戦の欺瞞作戦を扱った「二重スパイシステム」を読み始める。上陸地を巧みに偽装するために、スパイが活躍するノンフィクションであるが、作戦に伴う、戦時の時代背景の描写が不十分で、理解困難な著述となったきらいが有る。終日読書。
2013年12月25日(水)晴
晴。ヒコマの10時半の外気温は7度。室温15度。昼に至り、人有。ステーキ、フォンヂュを食。夕、若者来。今日も空に星輝く。
2013年12月24日(火)晴、寒
今朝、ヨーコさんは体重が48キロになってしまったと言いながら、病院へ一人で出かけていった。帰宅後、係りの先生が「こんな体で、よく動けましたねぇ!」と驚いていたと、頻りに弁ずる。一方、店は昼に至るも人無。息子は頻りに、試作を繰り返し、試食するばかり。夜、明かりが燈り、来店有。其の人達は、帰りしな「ジフリの森へ来た様だ!」と感想を漏らす也。この、暗闇に忽然と現れる、レトロな空間が面白いと気に入っている次第也。空に輝く星をみながら帰宅。
2013年12月23日(月)晴、寒
ヒコマの今朝8時の外気温−4度。昼に至り、人、店に満、穏やかな時が過ぎ行く。夕暮再び人有、炉辺にて歓談。大きな峠を越えた気分を味わう。老妻、家にて疲労困憊す・・・・・。やんぬるかな・・・・。かくの如くして今日も終わる。天に感謝多。
2013年12月22日(日)晴、寒
8時、ヒコマの外気温は−1度。21時の外気温ゼロ。空に星は輝く。ヒコマの星空は天下一品也。他、特に記す事無。
2013年12月21日(土)晴、寒
老妻を伴い、ヒコマに出かける。日光連山に繋がる山塊は白くなっている。10時の室温24度。終日階段の上り下りをやり運動した。
2013年12月20日(金)終日雨
水曜日の午後より、今日まで二日間雨が頻りに降る。まるで、ヴァンクバーあたりの冬のようだ。北関東で生まれ育ち、冬、二日間も雨が降り続いた記憶に無い。昼より、二人でヒコマに向かい、明日よりの営業準備をする。暖炉を燃やし、室温25度、極めて快。他、特に記す事無。
2013年12月19日(木)雨
昨夕からの雨が終日続く。老妻を伴いヒコマに出かけ、掃除、営業の準備をする。クリスマスコースの試食もする。予約も入る。有難きかな。
2013年12月18日(水)曇後雨
開店早々来店有。寒い日なので、暖炉の前に食卓を作り、体を温めて貰う。その後、グレートデン来。暖炉も脇で敷物に横たわり寛いでいる。いい風景だ。今日は暖炉生活を堪能できる日であった。帰宅後、SmartNewsで京都吉兆が結着剤使用のローストビーフ販売事件の発覚を知る。
普通では考えられない事件だ。サブエイでは300万個販売していたという。驚くべし。ローストビーフは人間の手で直接扱うことは出来ない、扱いが難しい料理なのだ。余輩も、店ではすべての作業でフォークを使う。食のベテランの足元からこんな稚拙な事件が起こることが信じられない。
2013年12月17日(火)晴
風無くやや暖。宇都宮方面よりライダー来。地元の若い人もランチに来。予約も有る。有難きかな・・・。老妻はクリスマスメニューの細部を検討中。
2013年12月16日(月)晴、寒
今日は、息子達に店を任せて、老妻を伴い、3回目の抗がん剤治療の為、癌センターに連れてゆく。治療室は満席だ。駐車場もいっぱい。一番はしに車を止め歩く。今日は北西より冷風が頻りに吹く。事前にロシア帽を被っていたので頭は寒さを防げたが、兎に角寒い!治療の間、余輩は控え室で読書。昼、家内は、味のはっきりしたカツ丼が食べたいというので、外に出、病院付近で調達する。味噌汁とカツ丼を概ねたべた。夕、終了。外に出てみると、足尾連峰が真っ白になっている。風が冷たいわけだ・・・・。
2013年12月15日(日)晴
ヒコマの7時半の外気温は二度。近所の人と話をして、「今朝は霜柱がたたなかった!」と話題に成るなり。昨日より茹で溢していた、牛モツを再び暖炉に据えて、トマトで煮込む。ローストビーフも上等に焼けた。11時をまわり来客有。昼は「たね」バンドの音楽も加わり、クリスマスシーズンの雰囲気がかもし出される。今日は、孫が大活躍してくれた・・・。フェイスブックで観たといって「オイルフォンヂュ」は何時からメニューに載るのかと尋ねられた。年明けより始める準備をしていると答えるなり。平日のメニューの勘案急ぐべし!!食後、暖炉のぬくもりでくつろいでゆく人多し。有難きかな。
2013年12月14日(土)晴、寒
早朝、市場に出掛けヒイカを買い、ヨーコさんにマリネー液を拵えてもらい、ヒコマにて、イカのマリネを拵える。極めて美味。マリネは一度冷蔵庫に入れてしまうと、材料が冷たくなってしまい、食感が変わる。だから、常温で食べられつこの時期が一番美味しい。ヒコマ、7時半の外気温はマイナス2度也。室温15度。早速、暖炉に火を入れ、ローストビーフを焼き始める。9時半の室温25度、極めて暖。この頃は、お天気が続き、空気も湿気がないので、薪もよく乾いているから、加勢も強く、焼くのが楽になる。第一、暖かいのが何よりだ・・・。お客さんも食後、暖炉のところでしばらくあたって行く。暖炉では鉄鍋のなかで牛モツが煮えている。大分煮こぼしたもので、明日は、これでトマト煮込みを拵える予定。平日の営業にそなえ、冬の料理を試作中なのだ・・・。
2013年12月13日(金)晴
午前中より準備のため老妻とヒコマに出かける。12時の外気温は9度。室温15度であった。暖炉を頻りに燃やす。1時の室温22度。スモークサーモンの試食をする。極めて美味。薪の整理をして、作業終了。夕、暖炉の傍らで暫く「グーグル秘録」を読む。
2013年12月12日(木)薄曇、寒
朝、自宅の草取り、近所の葬儀有。昼、粗食飯。午後、二人でヒコマに出かけ土曜日よりの準備をする。今日は、老妻も元気に動けるなり。店の脇にて、雉を見る。3時の外気温は8度。室温13度也。まず、暖炉に火を入れ建物を暖める。4時の室温20度。他、特に記す事無。
2013年12月11日(水)曇、寒
朝、一人で厚生病院内科訪。薬を貰い帰宅。午後、読書。他、特に記す事無。
2013年12月10日(火)雨後晴
老妻を伴いヒコマに出かける。二階の戸棚を整理していると、奥に仕舞い込んでいたフランス製のオリルフォンヂュの道具が出てきた。おぼろげな記憶を辿ると、20年も仕舞い込んでいたと思う。幸い、今日は雨で来客もないので、鍋を好く洗ってオイルフォンヂュを拵えてみる。天麩羅とは一味違う鍋料理だ。午後、愛妻は厨房の清掃、整理を始める。夜、粗食飯。
2013年12月9日(月)晴
朝、細君微熱無。今日は平日営業をする予定であったが、ヨーコさんも思うように体が動かないと云う事で、幸い、予約も入っていないので、休んでしまいましょうと言う事になってしまった。昼前より、織姫山散歩。織姫神社に至り、足を渡良瀬川河南に進め、ピノキオにて、ピザ飯。帰路、鑁阿寺本堂に立ち寄り、久しぶりに御神籤を引くと、驚くべし!!!!「大吉」也。「病人、養生薬療にて治す」とあるではないか。早速、帰宅して家内にそれを見せると、愛妻おおいに喜ぶ也。午後、暫くコタツに入り「第二次世界大戦影の主役」読む。自分でも不思議に思うのだが、この一年を振り返ると、先日までは「ヤルタからヒロシマ」、其の前はケン・フォレット著「鴉よ闇にとべ」というDデイ前夜を描く小説、その前はイギリスを守った空の決戦を扱った「バトル・オブ・ブリテン」とヨーロッパ戦線を扱う分野の読み物に固執している。しかも、まだまだ、関連する読み物を探して読みたいと思っている。思うに、これは、懐古趣味そのもので、しかし、自分が知る範囲では、あの時代が、身近に有る、人間の営為がとてつもなく集積された、自分にとっては魅力的なこの時期のテーマが余輩の読書生活を充実させているというふうな心持がある。夜、愛妻の希望でクチナカーサにて「ビーフシチュウ」を飯。
2013年12月8日(日)晴、寒
飛駒、8時の外気温は2度、室温15度。9時よりローストビーフを焼き始める。10時の室温24度。極めて快適。三々五々人来。愛犬家も来。皆、師走の喧騒を離れた一時を味わって行くなり。夕、同輩来。昭和20年生。ふとしたことから、幼児期の食生活に話が及び、サツマイモとかぼちゃは其の頃に、生涯分たべてしまったから、「食べない!」ということに、互いに同感。イナゴの佃煮の味を思い出した次第也。帰宅後、老妻の拵えし、鍋料理を口に入れながら、一日の事柄を話題に、一時を過ごす。愛妻、今日も微熱無く体力順調に回復したる事、有難きかな。
2013年12月7日(土)晴
ヒコマ、8時の外気温0度。室温14度。10時の室温24度。12時の外気温14度。今日は孫が店を手伝ってくれた。4時半の外気温8度。
他、特に記す事無。
2013年12月6日(金)晴、暖
午前中より、3人でヒコマに出かけ、途中、「あいば」にて蕎麦飯。店にて、明日よりの営業準備。家内も今日は元気が戻り、息子に細かい指図をして下拵えに励む也。余輩は、窓拭きにいそしむ。予約も次々と入り、ヨーコさんの準備にも、気合が入る。
2013年12月5日(木)晴、暖
早朝寒さで目覚め、電気毛布のスイッチを入れ、再び寝入る。目覚めると9時半。すっかり、朝寝をした。樽井ベーカリーとパンピースのパンを3人で食べる。老妻は頻りに倦怠感を訴えるが、食欲はある。昼前より織姫山散歩。山は紅葉の盛り也。もみじ谷辺りは人出多し。織姫神社の階段を下り、街に出で「う」食。帰路、大日様の境内に立ち寄り、黄色くなった大銀杏を鑑賞。足高生が大勢集まっている。期末試験が終わったと言う。午後、モーガンに乗り、問屋団地で同級生が社長をしている「美竹」訪。暫し歓談。かくして一日は終了。明日は、家内と店で準備也。クリスマスコースの予約もチラホラ入り始める。有難きかな。
2013年12月4日(水)曇
朝、愛妻は、一人で次の抗がん剤投薬に向けて、体調の検査に病院へ出掛ける。老輩は息子を伴いヒコマ。10時の外気温は8度。室温16度。カフェブロッサム敷地の原っぱで、フォルクスワーゲン・ゴルフ新バージョンの動画撮影有。プロダクション関係の人達が、昼頃まで仕事をしている。暖炉をしきりに燃やし、室温25度。天井扇の掃除をする。夕、来店有。「休日のカフェ」を見て来店したと言う。次回の食事予約をしていく。クリスマスイブ・夜間部予約も入る。有難きかな。天に感謝多。
2013年12月3日(火)晴、暖
朝より老妻を伴い、店に出掛ける。10時半の外気温は12.5度。暖炉を頻りに燃やす。家内はグレービーソース製作に取り掛かる。昼に至り室温25度。
夕、帰宅。老生は織姫山散歩に出掛ける。商店街にはクリスマスの飾りつけがなされている也。
2013年12月2日(月)晴、暖
朝よりヒコマに出掛け、店を開ける。暖炉に火を入れ開店。人来。午後に至り閑。窓拭きをはじめ夕に至り帰宅。夜、イオンにて「キャプテン・フィリップス」を観る。全編息詰まる展開、久しぶりに手に汗を握るような映画を観た。他、特に記す事無。
2013年12月1日(日)晴、寒
ヒコマ、8時の外気温はマイナス1度。室温13度。9時よりローストビーフを焼き始め11時に完成。昼より人有、夕に至る。途中、電話にて夜間部の問い合わせ有。成り行きで始める。暖炉は赤々と照り、星煌く。人々、感激をあらたにする。22時の外気温2度也。かくのごとくして、新体制は船出する・・・。


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