| HOME | 16.キリストはわたしたちの平和である |
| エペソ2:13 しかし、かつて遠く離れていたあなたがたは、今やキリスト・イエスの中で、キリストの血によって近くなったのです。 2:14 なぜなら、彼ご自身は、わたしたちの平和であって、両者を一つにし、そして敵意である隔ての中垣を取り壊し、 2:15 数々の規定から成っている戒めの律法を、彼の肉体の中で廃棄されたからです.それは、彼がご自身の中で、二つのものを一人の新しい人へと創造して、平和をつくるためであり、 2:16 また十字架を通して、両者を一つからだの中で神に和解させるためでした.それによって敵意を殺してしまったのです。 2:17 そして彼は来られて、遠く離れていたあなたがたに、平和を福音として宣べ伝え、また近くにいた人たちに、平和を宣べ伝えられました. 2:18 それは、わたしたち両者がキリストを通して、一つ霊の中で、父へと近づくことができるためです。 |
14節から18節までは、異邦人がキリストの血によって近くされた経緯が述べられます。
ここで、また、少々違和感があります。
それは「両者を一つに」することがあって、その後で「隔ての中垣を取り壊す」ことがあるからです。
通常ですと順序が逆じゃないでしょうか。
「隔ての中垣を取り壊す」という手続きが先にあって、その結果「両者を一つに」することが後に続く。
これはなぜかと言いますと、
これらの出来事はすべてがキリストの肉体の中で生じていることであると考えることができます。
彼の肉体の中にある両者ですから、主イエスご自身が如何様にでもお出来になるということではないかと思います。
で、「敵意」なんですが、ギリシャ語の原文では「彼の肉体の中にある敵意」(th;n e/cyran e]n th#j sarki; au]tou#)
これを翻訳では、「敵意」と「肉体の中」とを遠くに切り離してしまっています。これは敵意が肉体の中には存在し得ない
との固定観念から生じた誤りです。同じことが英文でも言えます。ま、日本語訳は英文の翻訳ですから仕方有りませんが。
しかし、ここの訳は難しいです。
原文通りに日本語を並べるとこうなります。
・・・隔ての中垣を取り壊し、彼の肉体の中にある敵意、数々の規定から成っている戒めの律法を、廃棄された・・・.
隔ての中垣=敵意=数々の規定から成っている戒めの律法
というのは大体分かります。しかし、これを日本語としてどのように翻訳するかは、なかなか困難です。
ですから、翻訳者たちの苦労は相当なものだったことでしょう。
2章14節から15節前半までは、上の和訳を参考にして翻訳をし直すと、次のようになります。
| 2:14 なぜなら、彼ご自身はわたしたちの平和であって、両者を一つにし、彼の肉体の中にある敵意である隔ての中垣を取り壊し、 2:15 即ち、数々の規定から成っている戒めの律法を、廃棄されたからです.・・・ |
となるでしょうか。間に、即ち、を追加しました。
因みに英文は次の通りです。
| 14 For He Himself is our peace, He who has made both one and has broken down the middle wall of partition, the enmity, 15 Abolishing in His flesh the law of the commandments in ordinances, that He might create the two in Himself into one new man, so making peace, |
アンダーラインの部分をくっ付けます。
| 14 For He Himself is our peace, He who has made both one and has broken
down the middle wall of partition, the enmity in His flesh, 15 Abolishing the law of the commandments in ordinances, that He might create the two in Himself into one new man, so making peace, |
15節の後半ですが、
| それは、彼がご自身の中で、二つのものを一人の新しい人へと創造して、平和をつくるためであり、 |
これを次のように書き換えます。
| そこで、彼はご自身の中の二つのものから一人の新しい人を創造して、平和を実現され、 |
16節は次のように書き換えます。
| 2:16 また、一つ体の中にある両者を、十字架を通して、その中にある敵意を殺すことにより、神に和解させられました。 |
2章17節から18節はこのままでよいでしょう。そうしますと2章14節から18節は次のようになります。
「一つ体」はキリストの個人的な肉体のことであって教会(召会)ではありません。
主たる訂正箇所はアンダーラインで示しています。英文もそうです。
| 2:14 なぜなら、彼ご自身はわたしたちの平和であって、両者を一つにし、彼の肉体の中にある敵意である隔ての中垣を取り壊し、 2:15 即ち、数々の規定から成っている戒めの律法を、廃棄されたからです.そこで、彼はご自身の中にある二つのものから一人の新しい人を創造して、平和を実現し、 2:16 また、一つ体の中にある両者を、十字架を通して、その中にある敵意を殺すことにより、神に和解させられました。 2:17 そして彼は来られて、遠く離れていたあなたがたに、平和を福音として宣べ伝え、また近くにいた人たちに、平和を宣べ伝えられました. 2:18 それは、わたしたち両者がキリストを通して、一つ霊の中で、父へと近づくことができるためです。 |
これで、だいぶ日本語らしくて分かりやすくなったと思います。
因みに、英文は次のように訂正できるでしょう。
| 14 For He Himself is our peace, He who has made both one and has broken down the middle wall of partition, the enmity in His flesh 15 Abolishing the law of the commandments in ordinances, that He might create the two in Himself into one new man, so making peace, 16 And might reconcile both in one Body to God through the cross, having slain the enmity in it. 17 And coming, He announced peace as the gospel to you who were far off, and peace to those who were dnear, 18 For through Him we both have access in one Spirit unto the Father. |
で、前にも申しましたが、2章14節から18節は2章13節にある、あなたがたがキリストの血によって近くされたという
経緯を説明したものです。つまり挿入文です。
14節から16節の異邦人を近くする過程を箇条書きにするとこういうことになるでしょうか。
1.平和であられるキリストが先ず両者ユダヤ人と異邦人を一つにすること。これは両者を、キリストの肉体の中で、
物理的にぴったんことくっ付けることかも知れません。
2.両者の間を隔てる元凶であった、また敵意そのものでもあった儀式律法の廃棄処分の実行。
3.一人の新しい人の創造。
4.キリストの体の中にある両者の中にあった神への敵意を殺すことにより神に和解させること。
これは両者が殺されれば、彼らの内側にあった敵意は自動的に殺されました。
5.このようにして実現した一人の新しい人が平和として地上の「主観的な私たち」である遠く離れた異邦人たちと、
近くのユダヤ人たちに宣べ伝えられること。
6.地上の両者であるユダヤ人と異邦人、即ち、「主観的な私たち」が一つ霊(これは一人の新しい人であるし平和でもある)
を通して御父に近付くことが出来るようになった。
キリストの十字架にはこれほどの働きがあったのかと驚くと同時に、パウロにはこれほど詳細に神の御業が
啓示されていたのかと驚かされます。
以上
2017/6/12
東 信男(Higashi Nobuo)
ftmp2009(atmark)gmail.com
Textus Receptus
(Stephanus 1550)
| Ef2,14 Au]to'v ga;r e]stin h[ ei]rh;nh h[mw#n o[ poih;sav ta' a]mfo;tera
e`n kai' to' meso;toicon tou# fragmou# lu;sav 15 th;n e/cyran e]n th#j sarki; au]tou# to'n no;mon tw#n e]ntolw#n e]n do;gmasin katargh;sav i=na tou'v du;o kti;shj e]n e[au]tw#j ei]v e=na kaino'n a/nyrwpon poiw#n ei]rh;nhn 16 kai' a]pokatalla;xhj tou'v a]mfote;rouv e]n e[ni' sw;mati tw#j yew#j dia' tou# staurou# a]poktei;nav th'n e/cyran e]n au]tw#j 17 kai' e]lyw'n eu]hggeli;sato ei]rh;nhn u[mi#n toi#v makra'n kai' toi#v e]ggu;v> 18 o=ti di ] au]tou# e/comen th'n prosagwgh'n oi[ a]mfo;teroi e]n e[ni' pneu;mati pro'v to'n pate;ra |